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だから僕は、長生きができない。 その①

※※※


 しばらくして、ロプテさんは目を覚ました。

 その時にはもう、僕らは彼を僕らの家から離れた場所に移動させていた。


「ここは、どこだ?」


 ロプテさんが辺りを見回す。


「ロプテさん、あなたを解放します」

「え? ああ、そうか。当然だ。むしろお前が今ここで俺に殺されないことを感謝すべきだな」


 僕は何も言わず、ロプテさんの鳩尾を殴った。

 体を九の字に折って呻くロプテさん。


「あの、勘違いして貰っちゃ困るんですけど、あなたの命はまだ僕らが握っています。いいですか、あなたを解放するのはやって欲しいことがあるからです」

「やって欲しいことだと?」

「まず、強化薬(ティルフィング)の出所を調べること。それから、ラギリルという男を呼び出すこと。この二つです」

「誰がてめえらの言うことなんざ……」


 次は、僕はロプテさんの太腿を蹴った。

 かなり強めに。

 再び呻くロプテさん。


「断るのなら、今すぐここで殺します。あなたじゃ想像もできないような残虐なやり方で」

「…………」

「それと、もう一つ。僕らを裏切るような真似はしないことです。例えば僕らの存在をギルドに知らせるとか」


 同時に、僕は交信魔法を使って、


『ミア、お願い』

『了解したわ』


 頭の中にミアの声が響くと同時に、ロプテさんの顔色が変わった。


「な、なんだあ、こりゃあ!?」


 どうやら交信魔法がロプテさんにも繋がったらしい。


『……分かりますか、ロプテさん。今後指示はこの交信を通して行います。それから、あなたの行動も逐一監視しています。くれぐれも妙な気を起こさないよう、お願いします。お互いのために(・・・・・・・)

「な、なんだ? 何者なんだ、お前たち!?」

「僕ですか? 僕はただの落ちこぼれですよ」

「何が目的なんだ!」

「目的? そんなのは僕が考えることじゃない。まあ、強いて言うなら、自分は強いと思っている人を、一人残らず死体に変えてみたい。そういう感じですかね」

「ギルドどころじゃねえ、この魔導国家が黙っちゃいねえぞ。死刑じゃすまされない」

「だから、そうならないためにあなたに手伝ってもらうんですよ」

「俺にギルドを裏切れっていうのか? こんなことしていいと思ってんのか? お前の親が……」


 今度はほとんど反射のようなもので、気が付けば僕はロプテさんの顔面を殴っていた。

 グーで。

 ロプテさんが背中から倒れる。


「それ以上喋ると、本当に殺します。あなたは何も言わずギルドに戻ってください」


 ロプテさんは舌打ちをすると立ち上がり、僕らに背を向け、そして歩いていった。




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