表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/351

シヌマギワ先生 その②


「ミア、ミア!」


 駆け寄り、抱え起こしても、ミアはぐったりとして動かない。

 し、死んだか?

 でも、怪我をしている様子はない。

 じゃあ何にやられた?

 しまった、拘束衣の女を急いで殺しすぎた。

 もう少し情報を吐かせてから殺すべきだった。


 ええ? でもどうしよう。

 とりあえず病院か?

 王立病院なら急患でも大丈夫だよな。

 うん、そうだ、とりあえず病院だ。

 僕は、人を殺したことはあっても生き返らせたことはない。

 魔導学院で回復魔法とかいうのは習ったけれど、習っただけで使った試しがない。


「ミア、とりあえず病院に行こう」


 僕はミアを抱えたまま立ち上がった。

 だけど、突然腕を掴まれて、僕は思わず立ち止まっていた。


「……えー、くん」


 僕の腕を掴んだのはミアだった。

 うっすらと目を開け、弱々しく腕を伸ばしている。


「ミア! 無事なの?」

「えーくんが、そう思うならね」

「いや、そうは思わないけど」

「じゃあ、無事じゃないわ」

「やっぱり?」

「それよりも、えーくん。私は大丈夫だから、ベッドに寝かせて」

「え? でも今無事じゃないって言ったじゃない」

「……ごめんえーくん、何でもいいからとりあえず寝かせて」

「う、うん」


 ミアに言われた通り、僕は彼女をベッドの上に寝かせた。

 ミアは何度か静かに深呼吸した後、僕に笑いかけた。

 無理して笑ってる感じだった。


「ごめんね、えーくん。私のせいで」

「いや、そんなことないよ。安心して。ミアをひどい目に合わせたあの女は、僕が始末しといた。何にやられたの?」

「毒よ。種類は分からないけど、多分気体に溶け込むタイプの毒だわ。息がうまく吸えない。頭がぼうっとする。体がだるい」

「どうしたらいい? どうしたら、元の元気なミアに戻ってくれる?」

「分からない。毒を中和するものがあるはずなのだけれど……」


 毒を中和?

 解毒?

 解毒剤……。


 あっ。


「そういうことか……」

「どうしたの、えーくん」

「まあ、大丈夫。僕に任せておいてよ。敵の場所はどこ?」

「もう特定できているわ。敵の数は五人。そのうち二人はもうカタが付いているから、実質三人というところかしら」

「よし。じゃあちょっと行ってくる。すぐにミアを治してあげるから!」

「方法があるの?」


 ミアはベッドの上で、僕の方に顔だけを向けながら言った。

 ミアの顔色は真っ青で、彼女の赤い瞳も輝きが鈍かった。

 そんな彼女の様子を見ていると、なんだか、心臓の奥の辺りが妙に痛む。


「……解毒剤は、あのクソエリート白髪ホモ野郎が持ってるんだよ」



※※※



第三章「鮮血編」はこれにて完結です!


ここまでの内容はいかがでしたか?

ポイント評価など頂けると幸いです。


既にこの作品にブックマークや評価などして頂いている方! 心よりお礼申し上げます。

次章「溢血編」もぜひご覧ください!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ