僕の絶命と蘇生回数が修羅場すぎる
「なんでもないんだったら、えーくん、【自主規制】を【自主規制】して私に【自主規制】してくれる?」
「え、なんだって?」
「だから、【自主規制】を【自主規制】して私に【自主規制】してくれる?」
な、何ィィッ!?
【自主規制】を【自主規制】して【自主規制】だとォ!?
「い、いくらなんでもミアさん、それは無理です。ハードすぎます。僕、死んじゃいます」
「えーくんは死んでも大丈夫なんでしょ?」
「そりゃそうだけど、それはまた別の話だよ!」
「じゃあ、仕方ないわね」
本当に、心の底から残念そうに、ミアはため息をついた。
「代わりに、どうやってあの男を倒したのか教えてくれれればいいわ」
「あの男?」
「そう。私たちを尾行してたあの男よ」
……?
…………あっ。
思い出した。
あいつね。
なんか倒したのが何日も前な気がする。
多分気のせいだけど。
「いいよ。簡単な話だ。僕があいつの能力を使ってあいつを倒した。どうやら僕の【即死】には、僕を殺したスキルをコピーできる能力があるらしいんだ」
気が付いたのは、僕がナイフを投げた時だ。
ナイフは、敵を追尾するように飛んで行った。
以前僕が戦った人が持っていた、【追尾】のスキルと同じように。
だから僕は、今まで僕を殺したことのあるスキルが、僕にも使えるようになってるんじゃないかって思ったわけだ。
「そういう、ことなの……」
「どうしたのミア? なんか浮かない顔だね」
「私、えーくんが心配だわ」
ミアは僕の顔を真正面から見つめながら、言った。
「心配? 僕が?」
「えーくんはもう、人の何百倍も死んでる。それはステータスを見れば分かるわ。だけど、もしスキルが発動しなかったらどうするの?」
「その時は、本当に死ぬだけさ」
「えーくんが死ぬの、私は嫌よ」
「五人も殺させといてよく言うよ」
「じゃあえーくんは、私が死んだっていいの?」
いや、それは話が違う。
……あれ? 違うのか?
言われてみれば確かに、わざわざ僕を殺しに来たあの男や、ムカつく同級生たちと違って、ミアには死んで欲しくない。
どうしてだろう?
僕に食べ物と寝る場所を提供してくれるのが、ミアだからかもしれない。
「ミアが死ぬと、困るな」
「だったら、私の心配も分かってくれる?」
「分からなくはないよ。だけどさ、敵を倒すには僕が傷つくしかないだろ?」
「そう、そこよ」
「どこ?」
「あのね、えーくん。少し休憩しましょう」
「休憩?」
「敵を変えるの。魔導学院の卒業生から、私たちを襲ったあの男たちのような人間に」
「どうして?」
「そっちの方が魔導王国の中枢に近いからよ」
「成程ね。でも、どうやって見つけ出すんだ? ミアが言いたいのは、あの男が所属する組織のようなものを叩くってことだろ? でも僕らには、あいつらに関する何の情報もないじゃないか」
「だから、休憩よ。相手の正体を探る時間が必要だわ。えーくんは少し休んでいて」
第二章「出血編」はこれにて完結です!
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次章「鮮血編」もぜひお楽しみください!




