課外活動
どうしよう、
嫌な予感がする。
ノートンの気が変わって今すぐ決着をつける事になったのかも。
不安になってルマを見る。
「大丈夫」
僕の目を見てルマがそう言う。
小さい子はクリストファー・リアス。
ノートン一派内で最初に被害にあった子だ、
クリスって呼ばれてる。
教室では余り見かけなかったけど、
別のところで授業を受けてたみたい。
そうルマが教えてくれる。
森の中へ入って行く。
懐かしいけど初めて通る道、
そういえば、こっちに来てからずっと学園の周りに居て。
こんな景色に触れてなかった。
心の中に何かが戻ってくる。
でも隣にはルマが居て、なんだろう変な感じ。
水音が聞こえる。
林を抜けると川があって、10数人の学生達と白髪の・・・。
あ、駅から来る馬車の中で見かけた人。
「アレン先生!」
クリスが駆け寄る、先生だったんだ。
その先生は口に指を当て、クリスに静寂を指し示す。
みんな何をしてるんだろう、靴を脱いで足を水にひたしてる。
「ねぇ、あれ」
ルマが水面を見て言う、先生の足元から手が・・・。
いや、水で出来た手が、クリスにやったように人差し指を上げている。
魔法だ・・・。
驚く僕の前で、次々と水柱が上がる。
じゃあ、ここでもまた魔力の取り合いが・・・?
慌てて靴を脱いだクリスが、嬉しそうに川の中へ駆け込む。
その影響なのか、水柱が全て砕け落ちる。
「クリス、君はまず落ち着くことから覚えた方がいい」
そう言われ、クリスは恥じるでもなく嬉しそうに笑った。
教室では決して見せる事はなかった顔。
「その子らは?」
先生が僕らを見る、クリスが笑顔で首を縦に振る。
「始めまして、私はアレン・ロメヤ。ルーザーズへようこそ、・・・いや」
クリスの足元から大きな石のような水滴が打ち上がる。
皆がその水滴を見上げ、そして逃げ惑う。
クリスの足元に落ちたそれは、更なる細かな水滴を皆の顔や服に撒き散らした。
「手荒な歓迎ですまない。私はここをニュースクールと呼んでいる」
ケラケラと笑うクリス、真似して水滴を跳ね上げる生徒たち。
そして、ため息交じりに水滴のついた白髪をかき上げるアレン先生。
その人は入学式で見たあの先生と同じぐらい、
僕には理想の魔法使いに見えた。




