帰り道(4)
「寒くなってきたねぇ」
そうね。
「首が冷えるなぁ……ちらっ」
あら、私もう一つマフラーもっているのよ。
使う?…はい、どうぞ。
「………ありがとう。」
お礼はいいわ。貴方が風邪ひいたら困るもの。
「……!!!?」
何よその顔は。私が心配しちゃ悪い?
「ううん!そんなことないよ!
だけど、そんな脈絡もなくデレられたら僕の心臓が持たないっ!!」
はあ!?何いってんのよ!
もう貴方の心配なんかしないわよ!!
「あぁ!ごめんって!そんなに怒らないでよ。ふふっ。」
ふんっ。
「ねぇ、それより手も寒いなぁ………ちらっ」
ふふん。抜かりなくてよ。手袋も予備に持ってるの。はい、貸してあげるわ。
「あっ……ありがとう。」
……?
なによ。その残念そうな顔は。
貴方の好きな赤色でしょ?
「うん。……そう、そうなんだけど……って、えぇ!?僕の好きな色覚えててくれたの!?」
はぁ!?な、何言ってんのよ!べつにたまたまよ。
たっ、たまたま赤だっただけよ!
「うん。うん!それでも嬉しいなぁ!ありがとう!
ふふっ、ねぇ僕、君のおかげで心も体も暖かいんだ。」
そう?それは良かったわ。
「うん。だからね、君にも暖かさをお裾分け。
……目を閉じて、少しだけ上を向いて……?」
……なによ。
「まぁ、いいから、いいから。
ね?」
……変なことしたら承知しない。
んっ、
――――――――――――――――End…………
自分はこれが限界でした。笑