青学の第2教師
さて。葉乃は何の用か…
「どうした?」
聞くと葉乃は答えた。
「試験結果を教えてくださいです!」
…やっぱりか…来ると思っていたが…やれやれ。
「…葉乃h「稀来様!!!」
この声は…ロア…!ロアは専属執事兼、青学教師だ。だが今はそんなことより逃げる方が優先のようだ。私に向かって秒速65mの勢いでナイフが飛んできているからな。
「琉斗、葉乃。また午後の授業でな。稀来には用事が出来た。」
「「あ、はい先生ーお待ちしてますー」」
よし、とりあえずここの風に乗って逃げるか。
……『ドライ』
そう念じて風に触れる、と…使い慣れた物体浮遊魔法が出来る。よし、さっさと進んでくれよっ…と。
「お待ちください稀来様!!!また逃亡なさるおつもりですか!!!今日こそは!!執務を!!」
やなこった。やりたい時にやるから置いておけと何度も言っているというのに…ロアはお節介だな。うぉぅ、またナイフか。今度は秒速80m…速くなっているしな。とりあえず退散だ。
「またあとでなロア!!」
「稀来様ぁぁぁぁ!!!!!」
ロアの渾身の一本(秒速180mのナイフ)を避けてとりあえず、逃げ切った。よかった。死ななかった。
♂♀
「まったく…稀来様は…」
ロアは立ち尽くして言った。
琉斗と葉乃がそれを聞いて
「先生らしいよね」
「逃げるの速いよな」
と言っていたのはまた別の話。
♂♀
稀来は隣国、コロナトに来ていた。ネイトの代表として。
「コロナトか…久々だな。」
およそ3週間ぶりだ。いつもなら1週間に一度は訪れるのだがどうも執務がな……。
お、そろそろ見えてきた。
魁霊…コロナトの代表者。まだコロナトの上空300mにも入っていないのに叫び声がする…魁霊のバカでかい声が。