X試験結果
「んで?稀来になんか用?」
大きく話題が逸れていた。
琉斗ははっと我に返り、
「俺の結果、どうだった?」
と尋ねた。
「結果?…あぁ…試験か…」
この、青龍魔術学院…通称【青学】では、毎月試験が行われる。もちろん、魔術試験だ。試験日は月末。筆記試験と実技試験がある。
試験に合格すれば魔術師としての階級は上がる。しかし、不合格の場合…契約を交わさなくてはならなくなる。契約は私、稀来が主となる。試験落第者と稀来の間で契約内容は決められる。契約期間は1週間だ。
琉斗の成績は、はっきり言って悪い。5回中1度しか合格していない。
今回は______
「………………合格だ。」
合格点を3点上回っていた。
「っしゃあっ!!あざますっ!!!」
…本当に…嬉しそうだ。だけどな琉斗。お前の受けた試験は【X試験】だ。下級だろ。アルファベットで下から順に試験を受ける。初めはみんな【Lv.Z】から始まる。
そして今回、琉斗は【Lv.X】になった。こいつは、カス以下だ。
「お、いたいたっ!稀来さーーーーーん!!」
…また試験結果か…?午後には通知が届くというのに…全くだ…。
「……葉乃。」
葉乃…性別♀。