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しげしげと眺めながら慎次郎が言う
「とにかく、このバケモノの腕は貴重っすねー」
「そ、そう、なんだ」
「とりあえずコレ、皆に見せて意見聞きたいっすね」
「意見?」
「一人の知恵より、皆の知恵ってね、何かわかるかもしれないっすよ」
そう言ってワクワクした顔をしている
「詳しい話は、皆の前でじっくり聞きたいっす。だから、コレ、持って帰りましょー」
「え、コレって、このバケモノの腕みたいなやつ?」
「もっちろん、バケモノに遭遇してもなかなか観察出来る余裕なんてないし、こんなじっくり見られることなんてないっすもん」
このバケモノの腕のような塊は数日観察してても動き出したりしなかった
なんだか少し縮んで小さくなってはきていたが
蓮華としては、この塊を持ち歩きたくないのが本音だった




