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バケモノが実在するとわかった今、この叔母・広海の家から外に出るのも怖い
「数日後に慎次郎君を迎えに来させるってことでどうかしら?」
ルイの言葉が蓮華の頭の中にこだまする
蓮華の心は決まっていた
「お願い、早く、早く迎えに来て」
そう口に出して、心の中で祈った
それから数日が経ち、8月15日になった
「今日も来ないのかなあ」
蓮華は叔母の家にあった一番大きなリュックに着替えや役に立ちそうな細々したものを詰め込んでいた
準備万端、いつ迎えが来ても良いようにしていた
はっきりした日付を言われた訳ではないので、慎次郎がいつ来るのかが全くわからなかった
ふとした時に、本当に迎えに来てくれるのだろうかと疑問がよぎる
「大丈夫、大丈夫、約束、したんだから」




