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蓮華は悩んでいた
食べ物も飲み物も、十分とは言えないが、しばらくはなんとかなりそうな量はある
しかし、それも食べていれば、いつかはなくなる
「どこか、スーパーとか、コンビニとかに行ってみようかな」
本心を言えば、家から出たくはなかった
だが、この10日ほどはずっと家に閉じ籠ったままだったので、外の様子も気にはなっていた
「もしかしたら、誰か生きてる人に会えるかもしれない」
あまり期待はしていないが、希望だけは捨てきれなかった
「広海おばさんと一緒に行ったスーパーと、近くにいくつかコンビニあった、はず」
スーパーもコンビニも、建物が無傷で残っているかはわからないが
「とりあえず行ってみよ」
蓮華は久しぶりに外に出た
玄関の鍵を閉め、ふと空を見上げると、一面灰色の雲が覆っていた
「8月だっていうのに、何、この寒さ」




