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それからしばらく、蓮華は叔母・広海の家の中で過ごした
地震が何度もあったが、耐震構造の家である事もあり、恐怖を覚えるような揺れを感じずに済んだ
それでも、周りの建物が崩れたりはするので、窓から確認だけはしていた
太陽光発電の電池残量は気になった
使わないようにしていたのだが、毎日、曇り空ばかりで一向に晴れ間が見えず、蓄電池の容量が減ってばかりで増えないのだ
叔母の家に来て、すでに一週間以上経ち、7月30日となっていた
「ほんとなら夏休みなのに、な」
夏休みには家族で旅行と、梨々花や他の友達との遊びの約束、そして塾通いと、予定がたくさん入っていた
なのに、すべてが失くなってしまったのだ
自宅に“この家にいます”と貼り紙をしたが、結局、誰も来ない、両親も、叔母も
「やっぱりパパもママもおばさんも、皆、死んじゃったの?」
蓮華は涙が止まらなかった




