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「だ、誰か、誰かいませんかー?」
蓮華は叫んでみた
と言っても喉がカラカラで大きな声は出せていなかった
「誰か、助けてーー!」
その声に答えてくれる声はない
風に吹かれて砂煙のようなものが舞う音
不安定に重なりあった建物の残骸やひっくり返った車が揺れる音
生き物が発する音は何一つ聞こえなかった
「どうしよ、どうしたら、、わかんないよ」
途方にくれる
「あ、、スマホ・・・電話?」
地面に這いつくばったまま、スマホを探してみる
カバンに入れていたはず
「カバン、カバンは?」
数メートル先にカバンを見つけた
そこには変わり果てた姿の梨々花がいた




