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蓮華は、なるべくあちこちにある人の形を凝視しないように努めていた
そうは言っても、どこにでも“ある”ため、当たり前だが目についてしまう
よく考えれば真夏の室外に放置されているのだから、どう考えてもかなり腐敗が進んでいる、はずだ
「燃えた電車のところでは焼けた臭いがしたけど、他ではいわゆるそーゆー臭いって気にならなかった、かも?」
真夏に5日も放置されてて腐敗しないとは?
「うーん、この気温のせい? なんか寒いくらいだから?」
自問自答してみるが、答えは出てこない
しばらく悩んでみるが、考えても原因などわかるはずもなかった
「、、、とにかく、家に帰ろ」
結局はそう結論付けた
何より、蓮華自身が家に帰りたかった
パパとママの待つ家に帰りたかったのだ




