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ふと、湊斗が言った“酒盛り”という言葉が気になった
お酒を飲んでいた、ではなく、酒盛りをしていた、と言ったのだ
「あ、あの、こっそりお酒を飲んでいたのではなく、えっと、宴会みたいなことしてたって事ですか?」
蓮華の質問に苦虫を噛み潰したような顔で答える湊斗
「その現場を発見したの、俺なんですよ。冗談言って、大笑いして、完全に飲み会のノリでした」
飲み会のノリという言葉に絶句する蓮華
「あの頃、私も慎次郎君も優君も、食料や必需品の調達や、屋上の温室での野菜栽培の準備とか、とにかく大忙しで、夜は疲れ果てて多少の物音では起きなかったんだと思うわ」
「俺は“ここ”に来たばかりで夜もなかなか寝付けずにいて、家の中をうろついてたんですよ。それで彼らの酒盛りを見てしまって、ね」
ルイと湊斗が顔を視線をそっと合わせた
「あの部屋、隠し部屋みたいな作りだから気づかれにくかったのでしょう。部屋の中はビール缶や酒瓶や開けた缶詰め、レトルトの容器、食べかす、ゴミ部屋みたいでしたよ」
こんな状況でお酒飲んで、食べちゃいけないもの勝手に食べて、部屋はゴミでぐちゃぐちゃ
想像するだけでゾッとする




