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未完成好きの女

作者: あーくん
掲載日:2023/01/24

恋愛系です。


 ブロロロロ。僕らは車に乗っている。

誘ったのは彼女だ。青井さん。僕の好きな人。

でも、まだ付き合っていない。もしかしたら、両想い?っていう気はするが、確信が持てるまではアタックできないのが僕の性格だ。

「見えてきたね~」

僕らを待っていたのはお花畑だった。


 「え、咲いてないじゃん」

「え、それがいいんじゃん」

僕らを待っていたお花畑。全然満開じゃなかった。残念!

「なんで咲きかけの蕾がいいのさ」

僕が不満げに言うと。

「私、咲きかけ好きなんだよね~」

彼女はしみじみと言う。

仕方がないのでそこにあったベンチでぼーっと眺めることにした。


 「バナナいる?」

しばらくして彼女は言った。

「うん」

ガサゴソとバッグをあさる音。

「はい」

やっぱり彼女は青いものを渡してきた。

「なんで青いの?」

「未熟だからじゃない?」

「いや、そうじゃなくて、なんで未完成なものを渡すの?」

「……」

彼女は少し考えた後、

「うーん、私が未完成なものが好きだからかな。楽しい未来があるって感じがして」

「そうなんだ」

そんな人もいるんだなぁ。


そして、ふと気づいた。

未完成(未熟)が好きって事はもしかして、僕のことも好きなんじゃないか。

僕も青いバナナや咲きかけの蕾みたいでまだまだ若い。

そして足りないところがいっぱいある。

よし、決めた。僕は彼女、青井さんに告白する! って、ドワ~!

彼女は僕の方を向いて目を閉じていた。

これはもしや、僕からキスしろということなんじゃないか。ドワ~!

僕は顔を寄せる。ぐんぐん寄せる。彼女は目を開いた。

「好き」

僕が唇を寄せている途中でそう言ったのだった。

両想いが確定したのです。

「じゃあ…」

「じゃあ?」

「僕と付き合う?」

「お断りします」

彼女はさらっと言った。理解が追いつかなかった。好きって言ったのに、何故?

「私、恋にも未完成を求めてるんだ」

「ええええええええええ」

まじかよ~。

どこまでも未完成好きの女の子でした。

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