ひまわりの星座と脳筋ツインテール
脳筋ツインテール少女シリーズ第6弾ーーーーーーーー!!!!!!
見えないものを見ようとして、望遠鏡を覗き込んだーーーーーーーら、UFOが見えてアブダクションされた。
ぼんやりとした視界。
真っ白な空間に、異形の宇宙人が俺を見下ろしている。
ああ、改造されて死ぬんだ俺。
覚悟した。
「…………ちゅき。わたしのタイプ」
告白された。
分厚い唇?に該当する器官で濃厚なちゅうが五分くらい続いた。息が出来なくて死ぬかと思ったけど、意外と悪くなかった。
ちゅうが終わったあとには、なんだか可愛い女の子に見えてた。
やる気のない目でいながら、頬を染めた女の子の宇宙人が言う。
「あなたをつれてかえりたいけど、いまはむり。だから、これがわたしたちをつなぐきずな……」
地上に戻された俺の頭にはひまわりが植えられていた。花弁がピコピコと光ると、夜空の星々が呼応する。
ひまわりの星座だ。
俺はずっと彼女に会える日を待ちわびた。
雨に打たれてひまわりが萎れようが、満員電車で奇異な視線を浴びようが、従兄弟の子に引っ張られようが構わなかった。
彼女に会えるのならば、それだけで。
ある日の朝目覚めると、ひまわりの花びらが一枚枯れ落ちていた。
俺は焦って頭に肥料を撒いて水やりをした。揉みこんだ。
そりゃ何も手入れしてなきゃそうなるはずだ。
ひまわりが枯れて彼女に会えなくなることだけは、絶対に避けたい。
しかし、一日過ぎる毎に花びらが一枚、また一枚と禿げていく。
とうとう最後の一枚になった、その日の夜。
ひまわりの星座が異様な光り方をした。リズムに乗ってカラフルに色を変え点滅している。
ああ、そうか。
迎えに来てくれたのだ。
俺は頭を一生懸命にヘドバンさせて、ここだよって示した。
「……うしろだよ」
声がして、振り向こうとしたら。
ぎゅっと、アスナロ抱きされた。柔らかくて、ちょっと湿っぽいけど、ぶどうの皮みたいな香りがした。
「……わたしたちのきずなをまもってくれてありがとう。それじゃ、いこっか」
僕は頷き、差し出された手を取る。
ーーーーーーーー粉塵が、炸裂した。
野山の先端が木っ端微塵となり、小規模な土砂崩れが発生する。
土煙から浮かび上がったのは、たった一人……ツインテールをした少女の影だった。
宇宙人と彼の姿はない。
ツインテールの少女が見上げた瞬間、宙を漂う宇宙船が消える。
ツインテールの少女は、一言。
「……逃がしたか」
◇不穏なギャラクシーラブロマンス、どうかお幸せにーーーーーーーー!!