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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

幼馴染ざまぁ物が好きな男子中学生が、 親友に幼馴染を奪ってもらいたい。 むしろ奪ってください。

「俺は、ナギサとは付き合えない。絶対付き合わないからな。」


「いや、絶対振り向いて貰うから。あっくんだーい好き。」


 そんなやり取りが恒例行事のように、俺の部屋で繰り広げられる。

 俺は今、愛の告白を断っている普通の中学生のアユムだ。


 目の前にいる美少女中学生はナギサだ。

 黒のロングのさらさらした髪に、パッチリしたかわいい目。

 そして特筆すべきは、大きな膨らみであるが最近急に大きくなったのが悩みらしい。


 そんな二人は幼馴染で幼稚園の頃から中学に至るまで、同じクラスという、なんというか腐れ縁のような関係だった。


 そんな美人でスタイルの良い女性に、好きだと言われるのは、本来は嬉しいはずなのだが、俺には人には言えない趣味がある。


 最近ネットで流行りの小説の、<幼馴染ざまぁ>の悲恋物だ。

 そう幼馴染はお互いに素直になれない状態で告白を断ったら、友達などに取られる所までがテンプレと言うか、それが良いんだ。

 俺もその流行にハマってしまった一人なので、幼馴染を盗られて、泣き叫びたいと思っているんだ。

そしてその後、奪い返したいと思っている。


 ところが、さっきも言われたように、ナギサはツンデレの「ツ」の字もないようなデレてる幼馴染である。

 このままでは、俺の望むNTRのような失恋が体験できないし、奪い返せない。


 このゆがみ切った気持ちを知っている人間が一人いる。親友でバスケットボール部の部長のトモキが居る。彼とは、小学校からの付き合いで、大体の女子に告白されているアイドルのようなイケメンだった。

性格も俺のような奴と友達になってくれるぐらい良い奴だった。

 トモキになら、ナギサを取られても良い。

 むしろ取ってくれ。





/****/



 俺の部屋で親友のトモキを呼んで、俺はある大事なお願いをしていた。


「トモキ、俺たち親友だよな。」


「あぁ。」


「親友として聞いて欲しい。」


「なんだよ。改まって。」


「ナギサいるだろ。幼馴染の。」


「ついに付き合う気になったのか?良かった。」


「いや、違う。こんど絶交しようと思うんだ。」


「はぁー。何言ってるんだ?バカじゃないのか?でも絶交って穏やかじゃないな。」


「トモキは俺の趣味知ってるだろ?」


「知ってるけど、あの<幼馴染ざまぁ>が好きなんだろ。」


「さすが、親友話が早い。」


「もしかして、振るから告白しろってことか?」


「あぁ。こんなこと、親友のお前にしか頼めない。」


「良いのか?もしかすると、俺がナギサを本当に好きになるかもよ。」


「好きなやつは、そんなこと言わないよ。頼む一生のお願いだ。ナギサをNTRしてくれ。」


「いやいや。ドン引きだよ。親友の好きな人を取れって、後悔しても知らないよ。」


「あぁ、覚悟はできている。俺を絶望に落としてくれ。」


 俺は、その光景を思い描きながら、泣き叫ぶ姿を思い浮かべていた。

好きな人を親友に取られる最高の時を。

だが俺は、そんな冗談のようなふざけた会話が、盗聴されているとは思ってもみなかった。





/******/


 そして<運命の絶交>を告げるために放課後の公園にナギサを呼び出した。


「あっ、ナギサ呼び出してすまん。」


「いいよ。あっくん。私あっくんに呼び出されるの久々で嬉しい。」


 ナギサは俺に顔を赤らめながら話してきた。


「今日も先に言っちゃうね。私はあっくんがす・・・」


「あっ待って。俺、付き合ってる人が居るんだ。」


「えっ。」


「実は他校の子なんだけど最近出会って付き合ってるから、もうナギサに好きって言われるのは困るんだ。

アイツにバレたら困るし。」


「ねえ、私がそんなこと聞いて、泣いて落ち込むと思った?

私、あっくんの2番でも3番でも構わないよ。

それぐらい好きなんだから。」




「あれ?聞き間違いかな?俺に浮気をしろと?」


「大丈夫バレないよ。

バレないように私がんばるから。」


 なんでだよ。ナギサ。

なんでそこまで好きなんだよ。

それにこんな流れの話なんて読んだことないから、どうしたらいいか分からないよ。

でも俺は、君をNTRたいんだ。

俺は気持ちを落ち着けながら、冷静に会話を続けた。


「ダメだよ。

俺は浮気できないし、浮気をするような奴も嫌いだ。

ナギサとはこれで終わりだ。さよう・・・」


「ふふふ。あはははは。」


「あっくん、

面白いよ。

その演技面白いよ。

あっくん。

そもそも付き合ってる人って居ないよね。

私知ってるよ。」


「ん?どういうこと。」


「これ知ってる?」


 ナギサはトランシーバのような箱状のスピーカの付いたものを見せてきた。


「これ。あっくんの声がよく聞こえるんだ。

昨日話してたよね。トモキ君とあっくんが、

私を振って慰めて、付き合わせようとしている作戦のこと。



あっくん、いけないんだぁ。

私の心モテアソンデ。」


 ば、バレてるだと。

しかもナギサの目からハイライト消えてないですか?



「あっくん。許してあげるから一つ質問するね。」


「あ、え?いったい何?」


「ねえ、痛いのとぉー・・・



気持ちいいのぉ、どっちがいい?」


 えーーー。

何その2択。意味が分からない。

これはまずい気がする。

に、逃げないと。


 俺は人の多そうな方へ走りだろうとした。


バタン。


 脚に何かが絡みついて倒れてしまった。

 な、縄?輪っかの縄が足元に投げられるなんて。



「うふふ。

あっくん。逃がさないよ。」


「ひぃーーー。」


「あっくんは、悪い子だから、まずは痛い方にしよっか。」


「うわーーー。

や、やめてーーーーー。」






 このあと幼馴染にされたことは、誰も知らない。


 後日聞いたが、トモキは昼休みに計画がバレてるから邪魔しないように、言いくるめられていたらしい。





 そして俺たちは2人は付き合うことになっていた。






/**********/

あとがきのコーナー


ご覧いただきありがとうございます。

京安藤しーぷです。


この小説が面白いな。

また色んな小説読んでみたいなと思う方が、

いらっしゃいましたら。


評価の★を押していただけると

私のモチベーションが上がり別作品が増えるかもしれません。




余談


幼馴染ざまぁなんてなかった。

嘘絶縁とは?


今回は、幼馴染に酷いことをしようとして返り討ちに遭う男の子のお話でした。


まあ、仕方ないね。



ありがとうございました。


ーーーーーー 追記 4月7日 2021年

総合ランキング     282位

現実世界恋愛ランキング  22位


ありがとうございます。

皆様の優しさにより、テンションが上がりました。

まだまだ投稿初めて、少ししか経ってませんが、まだまだ頑張りたいと思います。


普段は異世界恋愛なども書いております。


醜いブタの王子様


などもあります。



ーーー追記

総合ランキング     254位

現実世界恋愛ランキング  21位

ありがとうございます。


新作

「私の幼馴染は両声類。 彼の部屋から知らない女の声が・・・」

を投稿しました。よろしければどうぞ。

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― 新着の感想 ―
[良い点] >>俺は浮気できないし、浮気をするような奴も嫌いだ。 相手にNTRれを要求するくせにお前はそのスタンスかよww 幼馴染はお前の玩具じゃないし女を舐めてるフシがあって草。ざまぁされて当たり前…
[良い点] 確かにざまぁされているw 主人公がwww 面白かったです(*´∀`)♪
[良い点] ヤンデレ幼馴染み良いね。 [気になる点] 主人公はバカ!ドMかよ。 [一言] 何をされたか気になるけど丸く収まったから良かった。NTR好きなんて、理解できないよ。
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