プロローグ
初投稿です
誤字脱字、描写不足等稚拙な部分も多々ありますがどうぞ宜しくお願いします
そこは暗くひんやりとした洞窟の中だった。
俺は設置されていた椅子のようなものに座り込み、隣で眠る幼馴染を見ている。
かれこれ2日は目覚めていなかった。いくら知識のない俺ですら異常な事だと目に見える。
そして、俺の目の前には白髪の大男が、岩でできた椅子に腰掛けこちらの様子を伺っていた。紅の瞳に俺の姿が映って見える。
男を一言で表すとすれば、『獣』であった。強者の圧というものが空気を通して、少し離れた俺のところまで伝わってくる。それ故か空気が引き締まり、緊迫したものとなっている。
そして、張り詰める空気の中、長い静寂を破ったのは白髪の男だった。
「それで、どうするんだ?」
目の前にいる白髪の男がそう問いかけてくる。
今、俺に提示されたのは二つの選択肢であった。
どちらも俺にとっては到底選択のしようがないものであった。だが、どんな答えにも必ずしも答えを出さなければならない。必ずその時が来てしまうから。
俺はゴクリと唾を飲む。それはこの緊迫する状況からなのか、自分が選択するものの重大さに気が付いているからなのかは分からない。
ただ言えることは、俺は自分が後悔したくない回答を選んだと言うとこだけだ。
どうなるかは分からない。この解答によって目の前の男がどう行動をとるのかも。
だが、もう逃げない。逃げて逃げて逃げてここに来たからこそ、もう二度と逃げないと決めたんだ。
そうして、俺――織原宏人が出した答えは、