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魔法使い育成所

 クレープ、いや、クリィープを食べ終えた俺たちは今も尚歩き続けている。

 俺の食べた痕のせいで食べるのを躊躇していたミントも顔を真っ赤にしながら一気に食べきっていた。

 もっと味わって食おうぜ。


「クリィープ美味しかったね」

「食べ歩きといえばだよな……」


 女子高生気分になったところで、ふと大きな建物が目に入った。

 かなり土地使ってるな、こういうところが東京ドーム何個分とかで例えられるんだろうな。


「あれ、なんだ?」


 俺は柵に囲まれた大きな建物を指さした。


「えーっと……たぶん学校かな?」

「学校だと!?」


 学校があるのか!? ってことはあれか、子供たちがここで勉強してんのか。

 俺学校嫌いなんだけど、あんな牢獄みたいなところのどこが楽しいんだよ。

 学校は勉強はするところです! って言うくせに授業の間に合わなかったところを宿題にするのなんなんだよ。

 あと髪型とかオシャレとか禁止とか言うくせに先生はワックスつけてきたり髪染めたりしてるじゃねぇか、協調性がオシャレ禁止の理由なら先生も禁止にするべきだろ。

 だめだ、このままじゃ毒を吐きすぎてしまう。

 一旦日本の学校は忘れよう。


「学校ってあれだよな! 金払って拷問受ける施設だよな!」


 落ち着け俺。


「? 知らないこととかいっぱい知れていい場所だよ?」


 でもだな……まあこの世界の学校はそういう場所とは違うはずだ。

 気になったから行ってみよう、思い立ったらなんとやらだ。


「ちょっと見ていこうぜ」

「いいね、私も興味あるし」


 特に侵入禁止とかにはなってないから入っても大丈夫だろ。

 俺たちは入口から学校の敷地内に入ったのだった。


 校舎に入ったはいいが、どこに行けばいいのかわからない。

 そこに歩いている人は先生かな?


「あのーすいませーん」

「む、なんの教科を希望かね?」


 あ、高三くらいの年齢でも入学できるんすね。

 てか生徒でもないのに勉強させられそうになったんですが、え、なにここ大学みたいな場所?


「ここって学校なんだろ? 授業とかしてんのか?」

「ええ、今は授業中です」


 授業中なのか、道理で子どもの姿が見えないと思ったよ。

 てか誰でも参加可能なら入学したりとかする生徒はいないのか?

 知識を伝える場所ってことだな、いい文化だ。


「今はなんの授業をしてるんですか?」

「魔力の動かし方や出力方法だ、自由参加だし、やっていくかね?」


 自由参加とか本当に大学だな、まああそこは単位とかあるらしいけど。

 それに魔力についての勉強会? 俺もこんな学校に通いたかった。


「案内してくれ」

「ふむ、いいだろう」


 この学校の構造なんて知らないので、教室? まで案内してもらうことになった、てかしてもらった。


* * *


 教室っぽいところに移動したが、なんだここは。

 黒板の前に教師が立ち数個の段差に長机が配置されている。

 そこに生徒らしき人達が座っている。

 どう見ても大学じゃねぇか!

 スクールなデイズのアニメとか使い魔召喚で人間が出てくるアニメで見たことある光景だぞ。

 まあ大人から子供まで揃ってるけど。


「この学校にはどんなやつが参加してるんだ?」

「文字や言語の勉強をしたいという一般のものから魔法について、魔力についての勉強をしたいという冒険者や兵士志望のものが来ている。この授業には後者が参加しているね」

「ふぅん……」


 魔法使いとかの育成所か。

 俺がいた時代だと学校なんてなくて、魔法が使える人に教わったりしてたな。

 師匠のお墓とかあるかな。


「わぁ、ちっちゃい子もいるよ!」

「ミントってほんと子供が好きだよな」

「かわいいじゃん!」


 カラフル三人衆の時にも子供が好きとか言ってたな。


「小さい子でも魔力操作を習えるのか」

「ええ、その方が有利になりますからね」


 独り言が拾われてしまった。

 確かに、子供のうちに魔力移動を慣らしておけば魔法使いや剣士のアドバンテージになるな。

 んで、魔力移動ってどんなこと教えてんだ。


「いいですか? 魔力というものは自分の体の一部です。誰だって、簡単に扱えるようになります」


 うん、わかる。

 自分の魔力は体の一部、特別なものではない。

 魔力を必殺技のように捉える人間はうまく扱えない。

 ちょうどソウルのように。

 魔力の使い方によって強化魔法無しでも身体能力が変わる。


「私にも使えるかな?」

「あとで教えてやるよ」

「え? ……んへぇ、じゃあお願いできるかな」

「? わかった」


 何を想像したんだ。


「ほう、あなたは魔力操作などが得意なのですね?」

「バリバリの冒険者だ」


 俺は冒険者カードを見せながらそう言い放った。

 黒いけど怪しまれないよね?


「おお! 皆さん! ここに高ランクの冒険者様がいますよ!」

「はぁ!?」


 何とんでもないこと言っちゃってんのこの人。

 生徒さん達がこっち見ちゃったじゃんか。


「ほんとー!?」

「おわっ!」

「ユウト大人気だねぇ」


 ガキどもが抱きついてきやがった。

 動きにくい動きにくい。


「はぁ……今日の授業を変更します。皆さん校庭に集まってください。もちろん、あなたもです」


 なぜか俺まで巻き込まれ、子供に魔法を見せたりすることになった。

 なぜだ、俺は子供が苦手なんだ!

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