プロローグ
ーー裏野ドリームランドって知ってる?
ーーあぁ、あの廃園になった遊園地でしょ。
ーーなんでもあの遊園地には、子どもがいなくなるだとか、地下に拷問室があるだとか、不気味なウワサがあるんだって。
ーーへぇ、それはぜひ確認しに行かないとだね。
◇◇◇
世の中には心霊現象、呪い、幽霊など自然科学では説明できない現象を信じ、調査を好む人達がいる。
現役高校生の彼らもその一部の人達に含まれる者達であった。
『超常現象研究部』と書かれた部屋に男子3人、女子2人の計5人で、ある活動を行なおうとしていた。
「裏野ドリームランドいつ行く?」
この部の部長である檜山暁人は、部長だけでなくクラスの学級委員長も務めるようなリーダーシップ力を持つ人物である。昔から怪奇現象などに興味を持ち、幽霊などを探し求めてきた。
「え、本当に行くの?」
その檜山暁人の幼馴染みである広崎愛莉は、昔から檜山暁人のそばにいて一緒に過ごしてきた。身長は低い方なのに胸の発育は良いので、男子の視線がよく胸に集まっているのは気づいているのだが、内気な性格ゆえに我慢してしまう。檜山暁人が超常現象研究部に入るというので入部したが、非科学的なものや痛いものが苦手である。
「行こうよ!廃園の遊園地のウワサの真相を確かめに行くとか面白そうじゃん!」
広崎愛莉の唯一の女友達である渡瀬ひかりは、誰とでもすぐに仲良くなれる元気で明るい性格だ。非科学的なものを100%信じているわけではないが、面白いことが好き。
「いっそのこと、明日にでも行っちまうか?」
笑いながら冗談を言う桐谷将吾は、クラスのムードメーカー。渡瀬ひかり同様、誰とでもすぐに仲良くなれるが、調子に乗りすぎてたまにウザがられることもある。廃校や心霊スポットなどに行くのが好きで、檜山暁人とよく話が盛り上がる。
「何をバカなことを言っているんだ。夏休みが近いのだから、行くなら夏休み中だろうな」
冷静に指摘をし、5人の中で唯一眼鏡を掛けている鈴村直紀は、桐谷将吾とは相性が悪いのか、よく言い争いをしている。幽霊など非科学的なものはいないという考えを持っているが、本当はいると信じている。
ちなみに5人とも同じクラスで、クラスでも部活でも一緒にいる時間が多く、周りの人からも仲の良い5人組としてよく知られている。
「じゃあ夏休みの半ば、8月の上旬にでも行こうか」
檜山暁人の提案に反対する者はいなかった。
ここは超常現象研究部。非科学的な現象、場所を求めている人達が集う場所であったりなかったりする。
少しの好奇心が、まさかあんな結末を生むなんて、あの頃の俺達はまだ何も分かっていなかったんだ……
「小説家になろう」で短編ではない小説を書くのは初めてなので、少し緊張します(笑)
しかもホラーは一度も書いたことがないので、なおさら緊張します(^^;)
少しでも楽しんで頂けたら嬉しいです(^^)