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-思い出の星は不鮮明に輝く-

 

 一面の闇。

 ポツリと浮かぶ6つの数字の塊がいくつもある。

 以前と同じ場所だ。

 ただ違うのはずっと遠くに輝く光がある、ということだけだ。

 俺はその光に手を伸ばす。

 やはり届かない。


「また来ちゃったのか〜。」


 やはりこの声に聞き覚えがある。

 どこか、幼い頃から知っている声の様に温かい声。


「君は・・・誰だ・・・?」


「ひどいなぁ。忘れちゃった?ずっと忘れないって約束してくれたのになぁ。」


「なんのことを言ってるんだ・・・?」


「まぁ、それは思い出してからのお楽しみだよ。さぁ、そろそろ始めようかっ。」


「わ、わけがわからない。君は誰で何者なんだ!!」


「そこまで覚えてないんだね。私、ちょっとがっかりだなぁ。」


 その少女と思わしき声はどーやら俺と面識があるらしい。

 だけど、思い出せない。

 誰かに頭の中の記憶を押さえ込まれているかのように思い出そうすると、頭が痛くなる。


「じゃあね。コンティニューだよ、楓太。」


 少女の声は徐々に遠くなり、やがて聞こえなくなった。

 俺は声のあった方へ手を伸ばす。

 向けた先には一つの数字の塊。

 これに何かがあるのか・・・?

 そー思って、数字の一つに触れてみる。

 突如、目の前が線香花火が弾けたようにスパークした。

 思わず目を閉じると瞼の裏に減少していく数字が見えた。




「ねぇねぇ楓太。遊ぼーよ。」


 聞こえてくるのは幼い女の子の声。


「うん!待ってて!今行くよ!」


 これは俺の声だろうか。

 多分、小学3年生の頃の俺だろう。


「はやくはやくー!」


 少女は待ちきれないとばかりに公園と俺の家の前の間の道路を走ってくる。


「○○!!!危ないっっ!!!」


 名前は聞き取れない。

 その理由は、トラックのけたたましいクラクションの音がかき消したから・・・。

 そこからの記憶は曖昧だ。

 思い出せる物は、何かが硬いものにぶつかる音、トラックのブレーキの音、血、頭から血を流して倒れたまま起きない少女の姿。

 幼い頃の俺は呆然とその地獄絵図を見ている。

 その目は焦点が合っていない。

 そして、少年が発した悲鳴は彼自身の心を砕いた。




「・・・っ!!!」


 目を覚ますとそこはベッドの上。

 なんだか目が熱い。

 拭ってみると、涙が零れていた。


「なんなんださっきの夢は・・・」


 思い出そうとしてもだんだんと不鮮明になっていく。


「忘れちゃいけないことを忘れている気がする・・・」


 そー思ったが、時間を見ると遅刻寸前だったので、急いで支度をして、学校に向かおうとした。

 だが、そこでいくつか違和感が浮かぶ。

 やけに視線が低いのだ。

 まるで、身長が縮んだかのように・・・。

 俺は慌てて鏡の前に立った。

 そこには幼い頃の俺がいた。


「うわー!な、なんで!?」


 また時間が戻ってしまったのだろうか。

 それにしても戻しすぎだろう。

 きっと何かがあるはずだ・・・。

 この時にやっておかなければならなかったことが・・・。

 外へ出てみると、今は壊されてしまった公園があった。

 その公園を懐かしさを感じながら歩いていると、


「あ、楓太!出てこないと思ったら今頃出てきたの?遅いよバカー。」


 見知らぬ少女。

 だが、なぜだか聞いたことのある声。

 それも、ほんの最近聞いた声に似ている・・・。


「君は・・・誰だ・・・?」


「何言ってるのさ!頭ぶつけたの?見てあげるからこっちおいで!」


「んぇ。ま、待って〜」


 叫んだのもむなしく、俺は少女に連れて行かれるがまま滑り台の下にいた。

 少女は俺の頭を見た後、


「おっかしいなぁ。どこもぶつけてないや。」


 不満そーな顔で言った。

 なんだこのロリ、ぶつけていてほしかったのか!

 そー思ったが口には出さない。


「ところで、君の名前は?」


「ほんとにボケてるの?大丈夫?幼馴染みでしょ、どーして忘れるのよ。」


 幼馴染み・・・?

 そんなものいた覚えは・・・。

 そこまで考えたが、やめる。

 凄まじい頭痛が俺を襲ったからである。


「ご、ごめん。どーしても思い出せそーにないや。」


「ひどいなぁ。絶対に忘れないでよ?」


「わ、わかった。約束する。」


「私の名前は・・・」


 そこで途端に意識が遠のいていく。

 くそ・・・あと少しで聞けたのに・・・。

 そのまま俺の意識は闇の中に落ちていった・・・。




 ガバッと布団を上げて目を覚ました。

 なんだったんだ・・・一体・・・。

 俺に幼馴染み・・・?

 そんなものはいなかった・・・いなかったはずだ・・・。

 だけど何故かいたような気分になってしまう。

 そー思った瞬間、頭の中に雷が落ちた。


「・・・っ!!!」


 頭を縛っていた鎖が弾けたように感じた。

 そして、少女の名前と不鮮明だった過去が俺の頭の中を駆け巡った。


「あの子の名前は、みく・・・未来だ!」


 そして、もー1つ思い出したこと。

 それは、彼女がもー生きていないこと。


「なんで、なんで忘れていたんだ・・・!」


 未来は小さい頃から一緒にいて、毎日のように遊んでいた。

 だけど、ある日、彼女が俺を遊びに誘おうとした時に、酔っ払いを乗せたトラックにはねられ、死んだのだ。

 そー、死んだはずなのだ。

 なのに、なぜあの夢の中に現れたんだ・・・。

 なぜ俺の記憶から消えていたんだ・・・。

 わけがわからない。

 でも、思い出せた。

 次に夢の中で未来に会えた時にはちゃんと話をしよう。

 そー決めて、元通りになった姿を確認して、俺は学校に行くのだった。




「おはよーフラれた少年よ!」


「うるせーよバカ野郎。」


 朝から元気一杯にいらない事を言う山本と挨拶。

 どーやら今の話的に、完全に戻っているらしい。


「そーいえばどーして山本は俺がフラれた事知ってたんだよ。」


 今更ながらに疑問に思った事を聞いてみる。


「え!?そ、それはだな・・・。こ、ことりちゃんにきいたんだよ!」


 なんだか怪しい。


「何を隠してるんだ。言ってみろ。」


「ふ、楓太は、俺が未来と過去を行き来してるって言ったら信じる?」


「!?な、なんでお前がそれを・・・!」


「え、まさかお前も・・・?」


 思いもよらない2人の共通点が


 後々、ある物を賭けた大勝負になるとは2人のとも思ってはいなかった。


第6話です!


ついにほかの女の子キャラです!


なぜか自分でもひくほど女の子がいないんですよね。


これからはもっと女の子を出してがんばっていきます!


応援よろしくお願いします!

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