表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/4

4 長文後輩現る…ひえぇ……

すいません遅れました!

あれから私は二人がにらみ合っているうちに抜け出した。

ちなみにもう放課後だったのですぐ家に帰れた。

部活?帰宅部ですが、それが何か?


私の家は学校から2キロ。

頑張れば歩いて行ける距離なので毎日歩いて行く。

春海と。

でも今日は春海もいないし疲れてるからバスで帰ろう!と思ってバスを待つ事にした。


「…さぶい。」


風が冷たい…周りには人一人いないし誰も通っていない。

バスがくるのはあと14分後。

14分も、このまんま。


「…死にそう」


5分後。


「…しぬ。」


あと9分も……このまま


「凍死するかも…」

「それはないんじゃないかなぁ、おねーさん!」

「ひょえ!?」


気づかなかった…私の横にダサい男子がいた。

厚いメガネにボサボサした髪、メガネで目が良く見えなかった。でも口はにこにこしてて楽しそうだ。


「凍死するにはこの気温は暖かすぎる!それにおねーさんは薄手だけど、暖かい体温だしね!37度が平熱だったかなぁ!凍死しないね!その点僕は35.6度!僕だったら凍死するかもしれないね!」

「へ、へぇ…きみ誰…?」

「僕?僕はね!笹銀乙也ささがねおとやだよ!1年生!身長163センチで趣味は人間観察とか情報収集かな!科学とか好きだよ!とくに人体自然発火現象が好きだよ!あ、でもきれーなおねーさんみたいな人も好きかな!よろしくねぇ!比井野あずき先輩!」

「よ、よろし……ってなんで名前知って……」

「なんでも知ってるよぉ!比井野あずき17歳!趣味はふりふりした可愛いものを集めること!意外とお部屋可愛いもんねぇ?あずき先輩の初恋とかー好きだった人とかーいろいろ!僕ねぇ、15年前くらいかなぁ?公園で遊んでたらおねーさんが話しかけてくれてさ!すごいきれーなこだなーって思ってずっと調べてたんだよ!おにーちゃんがひとりいてーよく一緒にゲームしてるよね!自分の部屋は2階にあって窓際でごろごろしながら教科書に隠して本読んでたり!可愛いよねぇほんと!僕のおうちね!あずき先輩の隣に引っ越したんだ!しかもあずき先輩の部屋ととなりなんだよ!すっごいぐうぜんって。だからこれはすごい!と思ってあずき先輩が寝てるあいだにあずき先輩の部屋に窓から飛び移って…流石にちゅーしても楽しくないなぁと思って全身にしたよ!唇以外は全部僕の唇が触れちゃったね!だからあずき先輩僕以外とはだかのおつきあいなんてしようとしたら浮気物!っていわれちゃうね!あずき先輩の見えないところにキスマークいっぱいつけちゃったし!いやーでもあそこまでいくと唇まで行きたかったよね!」

「…ひえ………」


私は無意識に並んでたっていた乙也くんから後ずさる。それに気づいた乙也くんは見えない目をスッと細めた気がした。口もにこにこから真っすぐに。


「なんで逃げるの?大丈夫だよ!僕怖くないよ?ほらぁ、こんなににこにこして…なかったねぇ!でもだいじょーぶ!僕おねーさんのこと傷つけないよ!…でもね、そんなに逃げられると僕ちょっとだけ悲しいなぁ…あ、でもぉ…家に帰っても、また会えるね?」


にぱぁ


「やめ…ちょ、こわ…」

「……そっかぁ……うん、わかったぁ……。

あ、バスきたよ!さ、いこいこ!」


乙也くんは私の手を掴みぎゅーっと握ると恋人繋ぎでバスに乗った。

座る時離れようとしたが離れられずとなりに。

どうしよう、こわい。

ぶん殴って逃げるっていうのもあるけど年下だし……


「あっ、そうだあずき先輩!!これ落としたでしょー?先輩の美術室の時の席に座ってすりすりしてたときに見つけたんだー!すごいいい匂いのする消しゴムだね!ピンクで可愛い!ほかの子が見たら貰い物って思うんだろうなぁ…自分で買ったのにねぇ?んふふー、僕なんでも知ってるもーん」

「ちょ、周りの人が不気味なものを見る目で見てるから…ちょっと抑えて……」

「えー僕もっと先輩と喋りたーい」



えーなにあのこたちー

修羅場?

やぁーねぇー


などなど。

ひそひそひそひそ聞こえてくるその声に乙也くんはにやっと笑った。


「ねーせんぱい!今日先輩のへ……家にいってもいーい?」

「い、いま部屋っていいかけて…」

「ないよー?ねーねーいいでしょー?まさか可愛い可愛い後輩の願いを聞いてくれないなんてことないよね!先輩はそんなひどい人じゃないよね!ね!ね!!」


後輩から威圧が飛んでくるんですがどうしたらいいですか!!


「……いいよね?」


顔のすぐ近くまで乙也くんの顔が迫る。

にぃっと笑う乙也くんに負けました。

もうダメです。


「い、いいよ?」

「……ありがとぉ」


さらににぱぁっと笑った乙也くんに私はあ、あはは…と笑うしかなかった。

乙也くん一番お気に入りです(・∀・)

可愛い(・∀・)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ