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2 本ですかーへーい。

ちょっと短いかもです。

ごしごしごし

きゅっきゅっぎゅっ


……けしてもけしてもきえない。

なんでだ?


「春海ぃ……消えない……」

「んー?俺のは消えるよ?」


ばっと春海が担当していた場所を見ると春海の机のように真っ白。

…なんで!?

ゆっくり首を戻して自分の場所を見ると真っ黒。

消しゴムも真っ黒。


「なんで!?」

「んー……ちょっと貸してみぃ」


私の消しゴムをとって私の担当場所をゴシゴシするとあっという間に消える。


「きえるよー?」

「解せぬ……」

「まぁできるだけ消しときなよー」


ごしごしごし

きゅっきゅっぎゅっ


「ふぅ……終わった、ってあれ?比井野まだ消えてないの?」

「消えないんだよ……!!消しカスしか増えていかない……!!!」


私の消しカス(笑)を見るとどれも細くて小さい。

春海の消しカス(笑)は太くてでかい。


「…………んー……比井野って、握力なんぼ?」

「? 18だけど……」

「…………………………ちょっと、腕相撲してくれない?」

「いいよ?でもなんで?」

「いいからぁ」





「ふぐううううううう」

「……」

「ふぐうううううううううう……春海……つよい……」

「……比井野。」

「ぐううういああああう……ふぇ?」

「比井野って、力ないね。」


だんっと一瞬でやられた。

……おーまいがー……


「…ほんとに番長やってるの?」

「不本意だけどやってるよ」

「……」


何そのジト目!!!


「……まあいいや、後は俺が消しとくから好きなとこ行ってなよ」


しっしって……しっしって……要するに邪魔ってことですね……

わかりましたよ!行けばいいんでしょ!!

大人しく図書室に行くことにした。




***





ガラ


「……あれ?誰もいない……」


図書室の扉をあけても中には人ひとりみえない。

なのに窓は空いていた。


「誰だよ窓開けといたの…寒いよ…」


今は5月。

寒いのも無理はないはず。

図書室は3階にあって私は2年生。ちなみに春海も2年生。

2年生のクラスも3階にあってしかもわたし達のクラスの隣に図書室。

図書室万歳!

とりあえず窓を閉めて本を探しに出る。


「……げほっ」

「!?」


な、なんか声が聞こえた……

周りを見渡しても動くものはなびくカーテンと私だけ。

……きのせい?


「だ、だれかいるんですか?」


返事は帰ってこなかった。

…やっぱ気のせいか…な?

気を取直して本の探索じゃあああああ!


「んー……シェーラ姫の…夢?」


初めて見る本。

とりあえずそれを借りて教室に戻った。











***








「あれ、僕のシェーラ姫がなくなってる……さっきの黒髪の子かなぁ……」


本棚からひょいっとでてきて本を確認するとある男子生徒。

クリーム色なゆるいウェーブのかかった髪の毛に青いたれ目。タレ目のしたには涙ボクロが。その顔は端正でもはや神々しい。


「……あの子、シェーラにそっくり…」


そう呟いた男子生徒の顔は恍惚としていた。














たべちゃいたいなぁ…

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