小説を書く目的別 今からすべき行動
前回は小説を書く目的別に、「大切にすべきこと」についての話をしました。
しかし、実際に自分で目的を持っていても、何をすればいいのか分からないという人は多いと思います。
もちろん、「小説を書く」というのは当たり前ですが、「書いた後どうするか」「目的に向かうためには次何をすればよいのか」というのを考えている人は多くないのではないかと思います。
なので今回は、「今から何をすべきか」を考えてみたいと思います。
今回も以下の目的別に考察していきます。
・趣味で書こうと思う
・評価が欲しい
・公募に応募する
・作家を目指す
【趣味で書こうと思う人が今からすべき行動】
趣味で小説を書きたいと思っている人がすべき行動は、「とりあえず書いてみる」です。
これは当たり前のことなのですが、中には「書きたい」と思ってもいろいろ理由を付けて書かない人がいます。
ですが、書かなければ何も始まりません。まずはA4の白紙でもノートでもチラシの裏でもパソコンでも、書いてみましょう。ちゃんと書けないならプロットでもあらすじでも構いません。
まずは書いてみる。できれば完結させてみる。そうすることで見えてくる世界があると思います。
【評価が欲しいひとが今からすべき行動】
ネット小説の投稿が容易にできるようになった現在、評価が欲しいと思うのは自然なことです。しかし、なかなか評価を得るのは難しいことです。
評価や感想をあまり気にしない人なら別にいいのですが、もし評価や感想が欲しいと思っている人は、「投稿しているサイトの作品を読む」ということをやってみると良いと思います。
ここから先に進みたいと思う人にも共通して言えることですが、想像以上に他の人の作品を読んでないのではないかと思います。
そのサイトで評価を得ている作品を読まないというのは、「戦っている場所の特徴を知らずに評価が欲しい」と言っているようなものです。いわば、企業サイトで詳しい情報を知らないのに面接に行くようなものです。
内定をもらうために面接に向かう際、様々な準備をすると思います。その中には、企業のホームページなどで企業の特徴や仕事内容、理念、他者との違いなどを勉強すると思います。それと同様に、「このサイトではどういう作品が人気なのか」「どういう書き方をすれば評価が得られるのか」を調べなければ、そのサイトで評価が得られる作品は書けません。
また、他の人の作品を読まないことで、自分の考え方がアップデートされず、いつまでも古い情報のまま書き続けることになります。そうなるとますます評価されることが無くなってしまいます。
作品を読んでいて、「どうしてもここで評価が貰える作品は書けない」と判断した場合は、投稿サイトを変えてみましょう。投稿サイトによって、得意なジャンルが変わってきます。
【公募に出したい人が今からすべき行動】
小説を書いている人には、いずれ公募に出したいと考えている人もいるでしょう。
当然最終目標は「公募で入賞すること」でしょうし、その前に「公募に出すこと」が目的となると思います。
しかし、常に目的の公募が募集中になっているわけではないですし、そもそも出すための原稿が無ければ話になりません。
なので、公募に出そうと考えている人は、「具体的な目標を決める」ことをしましょう。
例えば「12月末締め切りの公募があるので、11月末までに10万文字書く」といった感じで、日時や文字数を具体的に数値化して目標を立てると良いと思います。月の目標や週の目標といった細かい目標まで立てられるとより良いと思います。
とりあえず目標を立てることだけでもやってほしいですが、達成しなければ意味がありません。ですので、パートナーや仲間と一緒に目標を立てると良いと思います。
【作家を目指す人が今からすべき行動】
作家を目指すにはいろいろな要素が必要であり、一概に「これさえやれば作家になれる」というようなものはありません。一つ挙げるとすれば「自己管理をしっかりする」ことです。
「自己管理」というのは、例えば毎日一定の時間に起きて学校や仕事に行き、帰って決まった時間執筆し、決まった時間に寝るようにする、それにより体調管理をしたり執筆のペースを守ったりすることです。
これ、正直自分の意思だけでやろうとするとまず無理です。毎回土日祝も平日と同じような生活を継続できるかというと、難しいです。
自己管理という大きな枠でとらえると難しいですが、例えば「意地でも執筆時間を取る」ならある程度続けられるのではないかと思います。「疲れていても1時間は書く」とか、「2000字書くまでは寝ない」など、ある程度達成可能な目標なら、続けやすいと思います。
とにかく作家は書く体力と自己管理が要求されますので、書き続けることはやめないようにしましょう。どうしても書けない場合は、「この日はインプットに充てる」「この日はしっかり休む」など、予定をしっかり決めておきましょう。
もちろん上記以外にも、取材や様々な体験のための行動などもあり、なかなか忙しくなると思います。しかし、とりあえず「書き続ける」癖さえついていれば、書籍化や連載が決まった後に行動しやすくなると思います。
【どんな時も「とりあえず行動する」ことが大切】
何をするにしても、「行動」が無ければ先に進めません。
趣味で書きたいと思っても、とりあえず書かなければ趣味になりません。
評価が欲しいと思っても、何もしなければ今の評価から上がることはありません。
公募に出したい、入賞したいと思っても公募に出さなければ、その原稿が無ければ始まりません。
作家になりたいと思っても、作家になるため行動が無ければ作家なんて無理です。
多くの人は、何かやりたくてもいろいろと理由を付けて行動を起こしません。
その結果、何も成果を残せず、先に進めずに、ただ日々を過ごすだけになります。
ですので、ちょっと行動するだけで、他の人と大きく差を付けることができます。
毎日1行でも書くだけで、他の人の作品を1作品でも多く読むだけで、1作品でも公募に出すだけで、1つ目標を決めるだけで、他の人と大きな差を付けることができます。
この点において、「才能」はあまり関係ありません。足りないのは「行動力」だけです。
あなたはただ口にするだけですか? それとも、やりたいことに向かって1つでも行動しますか?




