ネット小説と紙の小説の違い
ネット小説は紙の小説と違い、パソコンやスマホなどの機器を通して読むものです。電子書籍では有料のものが数多く存在しますが、小説投稿サイトではほぼすべてが無料で読めます。
また、紙の本や文章と違い、レイアウトに読みやすさが随分と異なります。ネット小説を読んでいる人は分かるでしょうが、紙に書かれた文章と同じ感覚で書いていると、どうしてもネット小説は「読みづらい」と感じるものです。
そのために、ネット小説では空行を多用したり、背景や行間隔などの設定を変えたりして、読みやすさを追求するひとが多いでしょう。
特にガラケーが中心だった時代は、いわゆる「携帯小説」と呼ばれるものが人気であり、携帯電話で読むことが前提となっているものがたくさんありました。それゆえに、空行をうまく使うことが当たり前という風潮があります。これは、現在でも同じことでしょう。
インターネットで文章を読む際、イラストや表などがなく、ただ文章が延々とつづられているページは非常に読みづらいのではないかと思います。これがガラケーで表示する場合、もっと読みにくくなります。そのために配慮がされていたのでしょう。
スマホが中心となった今では、ガラケーほどの窮屈さは感じないと思います。しかし、それでも「空行がないと読みづらい!」という人は多いのではないかと思います。
また、ネット小説は(縦書きで読めるところもありますが)ほとんどが横書きです。これも、行が詰まっていると読みにくい原因の一つではないかと思います。
さらに、ネット小説は読む際に長時間ブラウザと向き合うことになりますから、目の疲れにもつながります。これが読みづらい文章だと、かなりしんどいことになるでしょう。
逆に紙の本であれば、縦書きであるうえにブラウザに長時間向き合う必要はありませんから、空行がなくても問題ないでしょう。それどころか、空行が多いとスカスカな文章に見えてしまいます。
だからといって、ネット小説の公募で賞を取るために行を詰める必要はないかと思います。書籍化の際はその辺を考慮してくれるはずですから。
ただ、印刷して送る場合や、原稿をそのまま送る場合は、不必要な空行は削った方がいいでしょう。
もう一つ、ネット小説の利点といえば、「好きなときに更新できる」ことです。原稿が出来上がっていなくても、書いた順番に更新していけばよいわけです。
ここ「小説家になろう」では、更新をすれば新規更新小説の一覧のトップに掲載されますから、できれば毎日更新することで、読者を引っ張りたいところです。
ただ、だからと言ってろくに推敲しない文章をガンガン投稿していては、いい加減な作者だと思われてしまいます。投稿する際は、ある程度ストックを作っておいたほうが良いでしょう。
今では作家デビューしなくても、素人でも自分の小説を全国にいる人に公開出来るようになりました。しかし、その数は半端ではなく、読んでもらうためには工夫が必要です。
ネット小説には紙の小説にはない利点もありますが、不便な点もあります。しっかり把握して、創作活動に取り組んでいきましょう。