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TSして魔法少女になった俺は、ダンジョンをカワイく攻略配信する~ダンジョン配信は今、カワイイの時代へ~  作者: あけちともあき
ラスボス邂逅とお肉どもオフ会編

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第334話 うおおお行けうちの隠し玉

 ざっと練習をしてみて分かったこと。

 うちのチームは強いぞ!


 ちびっこと女子しかいないので、当たり判定が小さい。

 さらに、スパイスの速度とイラちゃんの視野の広さ、もみじちゃんの環境適応力!

 もみじスパイラルは強いぞー。


 シヅルさん?

 シヅルさんはね、まーね、怪我をしないように楽しんでもらえればね……。

 直立したかっこいいポーズで射撃する癖は直らなかったよ!


 本人曰く「馬に乗っていれば横乗りからの曲射ちできるのに」とのこと。

 本当に過酷なシチュエーションじゃないと力を発揮できない人じゃーん!


 それに対してエミナちゃんはこれ、結構いけると思う。

 一番若いし。

 なんともみじちゃんより二個下だし!


「むっ、敵の気配!」


「エミナちゃん敵とは言えサバゲーだからね。術は使ったらダメだからね」


「わ、わ、分かってます」


 ささやき声で会話しつつ、姿勢を低くして移動。

 スパイスはちっちゃいし、エミナちゃんは細身で小柄なので、めちゃくちゃ目立たなくなるぞ!


 ほほー、影から覗くと、配信者たちのグループが電動ガンを構えて隠れてるね。

 体の大きい男の人ばっかりだから目立つなー!


「おりゃー! ターキーショットだー!!」


「行くんですね!? うおー!!」


 飛び出したスパイスとエミナちゃんが、バララララーッとBB弾をばらまく!

 当てられた配信者の皆さんが、


「ウグワーッ!」「ヒット! やられました!」「ちっちゃすぎて接近に気づかねえー!!」とか言いながらバタバタ倒れる。

 当たったかどうかは自己申告なのだ。


※『うおおおおお』『もみじスパイラルチーム強い!』『他所でももみじちゃんとイラちゃんが暴れてたぞ!』『シヅルさんは速攻で当てられて転がってるw』


 シヅルさんはね!

 まあね!


「エミナちゃんかなり筋がいいじゃん」


「そ、そうですか? ですけどこれじゃあお兄様には届きませんから」


「ヤタさんなんかサバゲーの頂点みたいなやつだぞ! 比較してはいけない」


「そんなに!? ふ、ふふふふふ、兄は凄いのですよ」


 なんかマスク越しに、鼻息が荒くなったのが分かる!

 大好きな兄を褒められて嬉しいらしい。


※『かわいい』『かわいい』『八咫烏の妹だったのか』『はづきっちとは違ったかわいさがある』


 あっ!!

 しまった、謎の美少女エックスさんの正体が明らかになってしまった!


「みんな、エックスちゃんのことは配信中は秘密だぞ。ハト行為は許さんからなー!」


※『はーい!』『ウィ』『ダー』『セボーン』おさかな『ぶくぶく』たぬき『ポコポコ』


 よしよし。

 多分こいつが八百八狸リスナーだろうなーってのも最近特定したぞ。

 発言がいちいち狸だったもんな!


「あっ、隠れて隠れてー!」


 地面をピチューン!とBB弾が叩く音!

 これは……高いところから狙撃されている!!


 スパイスとエミナちゃんが身をかがめたので、相手は狙いをつけられなくなったようだ。

 小さいことはいいことだ!!


 遮蔽物の間をそろりそろりと歩く。

 サバゲー会場は、自然の樹木を使った遮蔽物に、あちこちに置かれたドラム缶や廃車っぽいオブジェ。

 バラック小屋みたいな建物もちょこちょこあって、これらをフル活用して遊ぶことになる。


 なお、廃車オブジェはそれっぽく作ってあるだけだし、バラックはそう見えるだけでキチッと建てられてて安全性が高い。

 御札も貼られてダンジョン化対策もバッチリだ。


 極めて安全な環境!

 だからこそ安心してサバゲーができるのだ!


「スパイスさん、見つけました! 建物の上に伏せています!」


「あいつかー! 当たり判定小さいなあ……! でもここから進むのは苦しいぞー。ちょっと後退しよう」


 周囲に気をつけながら、そろりそろりと移動する。

 屋根の上のスナイパーは、威嚇するようにBB弾をピチューン! ピチューン! と撃ってくる。

 完全に狙いをつけてるなー!


 だが、そんな事をしてると後ろがおろそかになるぞ!

 チームもみじスパイラルの別働隊が、スナイパーに近づいていたのだ!


 カンカンカンっとバラックの壁を駆け上がる音がして、スナイパーがビクッとする。

 反応した彼の背後から、もみじちゃんがよじ登ってきた!

 はやい!


「ちょー!」


 ズババババ!


「ウグワーッ! ヒット! つえー」


「えへへ、枝が近くまで来てたんで、木登りしてから飛び移りました!」


「君むちゃくちゃ身軽だねえ……。でも危ないから無茶しないでね」


「はーい! ありがとうございますー!」


 快活に挨拶しながら、屋根の上からトコトコ降りるもみじちゃんなのだった。

 だが!

 和やかにお喋りした代償が!


 ピチューンと放たれたBB弾が、もみじちゃんの頭に当たった。


「ああ~! やーらーれーました~!!」


 屋根の上に登り直してから、ばったり倒れて手を挙げるもみじちゃん。

 強力なうちのチームメイトがー!


「せ、戦場には血も涙もないのですね」


「ルールに従って和気あいあいと安全に遊んではいるけどね」


 スナイパーがクリアされたので、スパイスとエミナちゃんでサササッとバラック近くに移動する。


「うおーい。合流しよう合流」


「イラちゃん無事だったか」


「イラは参加者で一番ちっちゃいからね。さらに経験者だからね」


 当たり判定の小ささと、歴戦の経験。

 やはり強いな!


「スパイスちゃんもさすがじゃん。初心者リードしながらここまで無事とは……」


「いやー、エミナちゃんなかなかやるよ。身のこなしが常在戦場って感じ」


「裏社ではこんなの常識ですからね」


「修羅界から来た女子高生だった」


 この三人で、戦場を駆け抜けるぞ! 

 

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― 新着の感想 ―
シズルさんともみちゃんか楽しんでるようで何より(シズルさん速攻倒されてたけどw) しかし「ウィ」と「ダー」だけでバトルフィー◯ーJのOP思い出してしまうおっさんでございますw
狸… ここまで侵攻していたか!?
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