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TSして魔法少女になった俺は、ダンジョンをカワイく攻略配信する~ダンジョン配信は今、カワイイの時代へ~  作者: あけちともあき
魔女の子どもは双子編

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第280話 父帰る

 父にベビーカーを押してもらい、大いにお散歩してもらった。


「東京は雪が無くていいな」


「たまに雪降るよ。まあそっちほどじゃないけどな」


「そうか」


「……」


「……」


「二人とも会話が少ないッスねー」


 そうかな? そうかも……。

 だが、父はベビーカーの中のちびたちを見てニコニコなのだ。

 孫は可愛いよなあ。

 こうしてひたすら町中を練り歩くのだが……。


 地方の人間というのは車を使うので、足腰が弱い場合が多い。

 それに対してうちの親父は、畑仕事で常に立って歩いている。


 いやあ、強い。

 数キロ歩いた。

 マシロが「うおお、そろそろ疲れて来たッス!!」と音を上げるくらいだ。


 なお、ちびたちは大人しく、いつもよりも長めの散歩に満足しているようだ。

 ベビーカーの下に張り付いたイグナイトがいい仕事をしてるから、寒さ問題も解決だもんな。


 こうしてベビーカーは我が家に帰還し、社長がやって来てピザを取ったので、みんなで昼食になり……。

 親父が社長の角と尻尾をチラチラ見ていたのが印象的だった。


 それ、飾りじゃないんですよ。

 というか、親子関係に平然と入ってきてこの親父にピザを食わせる社長強すぎだろ。


「ほう! おぬし、ショウゴに確かに似ているな。孫がかわいかろう。人間はそういう感情を抱く。我はしっかり研究しているのだ」


「社長、あまりにも人外が漏れ出した物言いすぎます」


 親父は目を白黒するばかりで、上手く返答はできなかったが……。

 なんか、このマンションの管理人たる社長に妙な信頼感を抱いたようだった。


 えっ、LUINEのアドレス交換したの!?

 社長と親父が!?


 ってことで、お見送り。

 俺と親父と社長で立川駅まで行き、甲府行きの特急に親父が乗り込むまでを見守った。

 よし、乗り込んだな!


 見守り終了!!


「てか、なんで社長が一緒に来てるんですか」


「なんとなくノリでな。我は普段、空を移動してスタジオまで行っているだろう? 電車に乗ることは少ないゆえ」


「物珍しさもあったんですね」


 なお、社長の角と尻尾だが、異種族が当然のように増えてきたこの世界にあってはそれほど目立たない。

 流石にケンタウロスは電車に乗れないものの、エルフとかドワーフとかが駅構内にもちらほらいるからだ。


 いや、角と尻尾が生えた種族はいないから目立つな……。

 尻尾付きは確かリザードマンしかいなかったはずだぞ。


 ちなみに、社長たちライブダンジョンの五人を担当するマネージャーさんはリザードマンの女性だ。

 たまーにうちのマンションに来るしなあ。

 これ、絶対に社長対応専用で雇用されてるでしょ。


「おう、あやつはまるで孫のように可愛くてな……」


 目を細める社長!

 ほらあ!


「しかし、父親と別れた途端、スパイスのような性質が出てきおったな。父親の前でもそのようにしておればいいのに」


「いやあ、色々複雑なんですよ。まあ大本はくだらない理由なんですが」


「それでも子に会わせてやっているのは良いことだ。人間はすぐに死ぬからな。意固地は後悔することになろう」


「やたら人間関係に詳しくなってません?」


「ライブダンジョンに参加し、配信でリスナーの相談に答えたりしておるからな! 我の返答が神視点みたいで新鮮だと大変評判になっておる。なぜだ?」


 実際に神視点みたいなものだからじゃないかなあ。

 日本にいる人外で、多分一番神に近いでしょ社長。


 きら星はづきと一体化してないベルゼブブだと、社長にちょっと及ばないくらいの実力らしい。

 本当に、なんでこんな実力者が日本で冒険配信者をやっているのか。


 そしてこのドラゴン相手に、同期の女性たちはみんな友達ムーブをかましているらしい。

 くそ度胸過ぎる。


 社長が駅ナカのショッピングセンターで買い物をするというので付き合い、一緒に帰宅した。

 オシャレなコスメショップの店員が、「彼氏さん優しくていいですねえ」とか言っていたが違うぞ!

 俺は妻帯者で奥さん一筋だし、社長は女の姿をしているだけでそもそも性別が存在しないからな!


 ってことで、我が家があるフロアに来たら、社長は当たり前みたいに座天使さんの家に入っていった。

 買ってきたコスメを自慢するらしい。

 強大なドラゴンが女子みたいなことを!


 そんなこんなで我が家です。

 赤ちゃんズは爆睡中。


 イグナイトとマリンナが、交換後のおしめを畳んで捨てているところである。

 おっ、空中で焼却して灰に!

 便利~。


「ショウゴさんおかえりー! お義父さんまた来てくれるといいッスねえ」


「ああ。めちゃくちゃ疲れるけどな……」


「結婚式の時より、二人が仲良くなっててほっこりしたッス」


「あれで仲良くなってる!? そうか、そうなのか……!」


「スパイスちゃんのショウゴさんなら、もっとお義父さんとナチュラルに接するんじゃないッスか?」


「そうかも知れない……!」


 だが、その恐ろしい実験はやりたくないな!

 

 こうして父来訪という、俺的なビッグイベントが終わり、気疲れから翌日は丸一日休みにしたのだった。

 魔女との戦いよりも、親族の対応の方が疲れるなあ!

 

 なお、休むつもりが途中で社長の呼び出しを食らったので、スパイスに変身。

 座天使さんの家で三人でゲーム配信をすることになったのだった。


 突発で外部の人が出てきてライブダンジョン側は大丈夫……!?

 いや、向こうの社長さんと顔見知りだし、大丈夫かあ……。

お読みいただきありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
社長、すっかり愉快なお方に。
はづきっち>社長≧ベルっち、ってとんでもない実力者ですねぇ こんなの挑発して精神の魔女戦に利用した奴がいるってマジ?
星渡りの竜って、ガチ神でしょ!
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