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TSして魔法少女になった俺は、ダンジョンをカワイく攻略配信する~ダンジョン配信は今、カワイイの時代へ~  作者: あけちともあき
勇者パーティ、スパイス!編

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第248話 ハイウェイダンジョンで魔将戦!

「そろそろ勇者パーティ配信も板についてきた感じだと思うんだけどー。スパイスが見るところ、魔王との戦いはいつまでも続かないと思うんだよねー」


※『こんちゃー!』『ぬるっと始まったなw』『突然のスパイスちゃんの語り!!』『その心は』


「それはねー、この件はきら星はづきさんの肝いり案件と言うか、多分配信の集大成みたいなことになると思うからさ。彼女が本気で対応しようとしてるってとんでもないことだよ? 多分、すぐに終わると思うなー。彼女が負けたら人類は終わり! そうじゃなきゃ大勝利でしょ」


「スパイスが凄く理論的っぽいけど、よく考えたら他人任せのギャンブルみたいなこと言ってる」


 ここはバスの中!

 隣にシェリーが並んできたよ。

 二人で配信画面に映って、イエーイとピースをするスパイス&シェリーなのだ。


※『なんだかんだでシェリーと仲良くなったよねー』『かわいい』『シェリー柔らかくなった?』


「どうかしらね? はづきを見たら、自分が肩肘張って周りに負けないようにーって必死にやって来たのがなんか未熟に思えて。もうちょっと周りに合わせてもいいかなって」


 生意気娘シェリーは一皮むけたということか!

 今は英国の大学一年生をやりながら配信者もしてるとのことで、勇者パーティ参加の間は休学中。

 シェリーの将来のためにもサクサク終わらせないとなー。


※『それで、なんで二人はバスに乗ってるの?』『遊びに行く途中……じゃないよね』『もしや本配信は別の人の配信で……!?』


「正解! 実は今……ダンジョン化したハイウェイを走っていまーす!」


 フロッピーがパッと外側を映し出す。

 そこは、どこまでもどこまでも続くハイウェイだ。

 しかも、高速道路の外側には雷雲がどこまでも広がっていて、稲妻が下から上へと放たれている。


 どう考えても異界ですねー!!


「それで、今回スパイスとシェリーが中にいるのは……。これ!」


 外を疾走しているのは、モリトン&ゼルガーコンビと、インパラの精霊を呼び出して加速しているタリサ。

 ユーシャちゃんが謎のホバーボードに乗っていますねー。


「ユーシャちゃんのホバーボードは、アフームたんを動力源として勇者部が開発したガジェットらしいよ!」


※『マジで!?』『すげー!!』『最近の高専生は半端ねえな……!』


 アフームたんと合体することで、ユーシャちゃんが扱うための魔法のアイテムみたいな感じに変化したんだと思うな。


「スパイスたちは今回、観戦モードでーす……なわけないだろオラー!!」


 窓を開いてフライトで飛び出すスパイスだぞー!

 うおおおおお!! ゆっくり気味の速度でゴー!


※『いきなり勢いで飛び出したw!』『なんで車内にいたのw』


「それはねー、ちょっと間合いを確認していてですねー。ほら、タリサたちが真っ黒い車とかバイクとかと並走してるでしょ。あれが全部デーモンね。ここは東名高速の一角なんだけど、ダンジョン化してこの奥がすっごい渋滞になってまーす。スパイスたちが速攻で出動して、デーモン退治というわけ!」


「みんな降りた? 降りたわね? じゃあバス、改造するわよー!」


 実はこのバス、運転手がシェリーの召喚したモンスターだったんですねー。

 全員降りたバスが、その姿を変えていく。


「伏せカードオープン! 遅延魔法発動、メタモルフォーゼ! 幻獣タヌキをモチーフにした……タヌキバス!!」


 タヌキって海外にはほとんどいないらしいもんねえ。

 さっきまでスパイスたちが乗っていたバスが、八本のふっとい足の生えた巨大タヌキになった。

 背中がもふもふしたバスみたいになってるねえ。


 これが『ポコリーン!』と叫びながら走り始める。

 おっと、横合いからぶつけてきた黒い車型デーモンを、ヒョイッとまたいで回避した。

 そして尻尾で叩いてひっくり返す。


『ウグワーッ!』


 高速で走ってるところをひっくり返されたら、そりゃあもう大騒ぎだ。

 車デーモンが断末魔をあげながら爆発炎上する。


 大きいからこそできる技だね!

 これはゼルガーも一緒で、圧倒的な突進力で次々に車デーモンをひっくり返していく。


 モリトンはゼルガーの背中から矢を放って、車のタイヤをバーストさせたり、車体を貫通させてエンジンを撃ち抜いたりしている。

 凄まじい命中精度!

 あの二人が合わさると、高速戦車みたいな趣になるなあ。


 ユーシャちゃんはゴボウセイバーをぶんぶん振り回して、デーモン車の窓ガラスを割ってますねえー。

 アクションがかわいい。


 タリサはそもそも、車デーモンなんか相手にしていない。

 ぴょんと飛び上がって足場にして、次々に飛び移りながら加速していく。

 速い速い。

 ダントツで速い。


 この東名ダンジョンの最先端に、そこを疾走するボスの魔将がいると思われる。

 タリサはとにかく一直線!


「みんなーっ! お先ー!! 後ろの奴らが来ないように止めててー! おねがーい!」


 あっという間に見えなくなったなー!!


※『地上を走っててあの速度はヤバい』『でもちゃんとお願いしてくれて好印象!』『やっちゃえスパイスちゃん!』


「おっしゃー!! そんじゃあ……こっちの車と車をスパイラルーっ!! ぬわりゃー!」


 左右の車を捻りながらフロートで浮かせて、空中で激突!


『ウグワーッ!』『ウグワーッ!』


 爆発するところをリバース!!

 その爆風を内側に車ごと圧縮!

 四角い金属の塊にしてしまうのだ!


『主様ー!! テンション上がりすぎですよ! ここは魔法を隠して隠して……』


「あっ、そうだった!」


 てなわけで、高速道路なダンジョンで大暴れする勇者パーティ。

 そろそろ……連携もやっていていい頃合いじゃないかな?


 後方腕組み軍師スパイス、動きます!

お読みいただきありがとうございます。

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おお、全員高速移動に対応できるとか、勇者パーティーすげぇ……あれ、カイワレは?
タヌキバス!? どっかで見たな!?
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