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TSして魔法少女になった俺は、ダンジョンをカワイく攻略配信する~ダンジョン配信は今、カワイイの時代へ~  作者: あけちともあき
つかの間の休息?編

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第179話 カワイイ三巨頭、集う

 二月某日、三鷹市のおんぼろマンション前にて。


 早めにやってきて、変身していたスパイス。

 道行く人々がちらちらこっちを見ているねー。

 スパイスの事を知っているのかな?


『主様の名前も知れ渡って来ましたからねー! ご年配層でも知っている人がいておかしくありません!』


「そっかそっかー。いいことだなー!」


 そんな事をしていたら、おんぼろマンション前の通りに自転車がやって来た。

 小柄な女の子が乗っていて、彼女は自転車を止めると……。

 キョロキョロしてからポワンと変身した。


 うおーっ!

 カワイイコックさん姿に鹿の角!

 もみじちゃんだー!


 彼女は自転車をAフォンの収納スペースに仕舞うと、またキョロキョロした。

 そしてスパイスを発見。


「こんにちはー!!」


 と手を振ってきた。

 快活~!


「どーもー!! スパイスでーす!」


「もみじでーす! 今回はお誘い、ありがとうございますー!」


 彼女はパタパタパターッと駆け寄ってきた。

 近づくと、なるほどバーチャライズ姿ではスパイスより背が高い!

 リアルなマシロよりちょっとちっちゃいくらいかな?

 うちの奥さんもちっちゃいからなあ。


 彼女も、スパイスを頭から爪先まで見ている。

 おっ、ファッションチェックかー?


「うーんカワイイ。先輩が言ってた通りだー」


「先輩ってはづきちゃん?」


「そおです!」


 何故か誇らしげなもみじちゃんなのだった。

 さて、イラちゃん到着前に、ここで今日の予定なんかをおさらいしておく。

 事前にザッコで共有はしてたけど、現場でもそこは確認しておいて損はないからね。


「今日はこのオンボロマンションのダンジョンを攻略するんだけど、ちょこちょこ攻略しながらの雑談、対談配信になるんだよね」


「なるほどー。この三人なら、攻略するだけならあっという間ですもんねー」


「そうそう。もみじちゃんだって凄い実力者だって聞いてるし!」


「いえいえそんなことないですよー!」


 はははご謙遜を。

 恐らく世界を見渡しても五指に入るレベルの、高度な現代魔法を使いこなすのが彼女だ。

 これは純粋に才能だろう。


 その魔法は、フロータをして『意味が分かりませんねー。なんですかこれ、人間が毒を食らった時に見る悪夢ですか?』と言わしめるほどなのだった。

 一体どういう魔法のパーツを組み合わせたら、あんな魔法になるのか……。


 現代魔法は、キットが販売しているんだよね。

 だからお金さえ出せば一般人でも買える。

 配信者用キットは高いけど、実用性がある戦闘用魔法がたくさん入ってる。


 だが、多分もみじちゃんは一般向けキットを幾つか使って組み合わせて、あの効果を発揮しているのだ。

 現代魔法も使い込むと、使用者に合わせて変化していくらしいしね。


 そんな事を考えていたら、今回の三人で一番ちっちゃいのがやって来た。

 タクシーが停まって、そこからイラちゃんが降りてきたのだ。


「いよーお二人さん、揃ってるねー」


 トコトコ歩いてくる。

 時間はギリギリ。

 間に合わせてくるのは流石……。


「あーっ、はじめまして! 鹿野もみじですー」


「あーよろしくねよろしくね。イラはサタン・イラだよー」


 二人がむぎゅむぎゅ握手をしている。

 この光景だけでも配信すると大バズリだろう。


 ハッとするスパイス。


「あのねー! 三人で握手してるのをツブヤキックスでアップしようと思うんだけどどうかな!」


「あー、いいと思いますよおー!」


「それは狙ってんねー。絶対バズる」


 二人の賛意を得られたので、ここで三人で手を重ねて握手みたいな感じだ!

 これをそれぞれのAフォンで別角度から激写!


 アップ!


※『うおおおおお』『カワイイの3乗だ!!』『こ、こんな光景が現実にあっていいのか!!』ランプ『三人ともスクショしました!!』


 みんな喜んでる喜んでる。

 ここで宣伝ツブヤキをリツブヤキしてだな……。

 よしよし!!


「そんじゃあ、のんびり始めていきましょー! 今日は三人ともよろしくー!」


「よろしくお願いしまーす!」


「よろしくねー!」


 三人でイエーイ、とハイタッチしてから、配信スタート!


「どーも! こんちゃー! スパイスでーす!! 今日はね、スパイスの枠で配信していきますよー。カワイイ三巨頭による初回対談! これ、シリーズなんで、それぞれのチャンネルで一回ずつやるからね」


※『こんちゃー! マジ!?』『こんちゃ……三回も!?』『うおおおお憂鬱な二月が吹き飛ぶぜ!』『ハッピーだー!』


 喜んでる喜んでる。

 やっぱりカワイイは世界を平和にするな。


「それじゃあみんな、自己紹介よろしくー!」


「はーい! 本日も~かいてーん! イカルガエンターテイメント所属、イノシカチョウのお料理担当! 鹿野もみじでーす! みんな、今日もたっくさん召し上がれ!」


※『ウワーッ!! カワイイーッ!』『清らかな可愛さの奔流~!!』『魂が浄化される~っ!!』『なんちゅう……なんちゅうコラボをやってくれたんや……!! たまらん~!』


 お肉どもは浄化されゆくヴァンパイアか何かかな?


「はいはいー。続いてイラだよー。サタン・イラ。今日もまあほどほどにやっていこうね。あんまイライラしてもいいことないからねー」


 いつものダウナーな感じのイラちゃん。

 だけど、今日は元気なもみじちゃんに引っ張られて、心なしかオーバーアクションだ。

 背中のコウモリ羽もピコピコ動いている。


「そこに黒胡椒スパイスを加えて! コラボ名はもみじスパイラル! カワイイ三巨頭のコラボ配信行ってみよー!」



お読みいただきありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
確か、パンで攻撃できたはず。
ひゃあ! 3回もやってくれるのか! これは素晴らしい♪ しかしイノシカチョウのお料理担当かぁ……あとの二人は何を担当してるんだろう? 突撃とお色気とかだろうか……?w
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