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TSして魔法少女になった俺は、ダンジョンをカワイく攻略配信する~ダンジョン配信は今、カワイイの時代へ~  作者: あけちともあき
つかの間の休息?編

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第175話 本日はオフなり

「えー、先月は生き急いでいたくらい色々やったので、この二月はまったりやろうと思います」


 俺の宣言に、魔導書たちがわあわあ反応する。


『ええーっ! 人間の人生は短いんですからどんどん攻めましょうよ! それとも主様、スパイスの方を本体にするおつもりですか!』


『ん俺はいいと思うなぁー。炎も燃やし続ければ薪や燃料を食らうばかりだからなぁ』


『あっしでやんすか? あっしはマイペースがいいと思うんでやんすよ』


『海の偉大さを知らしめるためにはまだまだ活動が足りないと思うんですよ~。せっかく海にも主様の信者が増えてきてるわけですし~』


 フロータ、マリンナが積極活動派。

 イグナイト、メンタリスがまったり派か。


 綺麗に分かれたなー。


「じゃあ、フロマリチームとイグメンチームで、このスーパーオクノカート対決をやってもらう。勝った側のスケジュールに従うという方向でよろしく」


『いいでしょう!! 腕が鳴りますよー!!』


『ん俺のドライビングテクニックをぅ、見せてやろうぅぅぅ!!』


『いいんでやんすか? あっし、心を読んで運転しますよ』


『海ステージあるんですか? 水があるステージにしましょうよ』


 魔導書たちがコントローラーをプカーっと浮かせて、わあわあ騒いでいる。

 彼らは普通にゲームをやったりできるのだ!


 実は暇な時とか、一人ゲーム配信の時、魔導書にも遊ばせて対戦したりしている。

 ゲームの実力だとマリンナが一番下手で、フロータが一番上手いかも知れない。


 つまりバランスは取れているということだ!


 おっ、レースが始まったぞ。

 魔導書たちの咆哮が響き渡る。


「うひょー! シャワーから出てきたらなんか賑やかだと思ったら」


 マシロが呆れている。

 色とりどりの魔導書が床の上に並んで、コントローラーを念動力みたいなので操作してるわけだからな。

 で、四分割された画面の中で、彼らの車がガンガン走っている。

 おお、フロータの妨害でメンタリスがくるくる回ってる。


『アギャーッ』


『アハハ! お前はそこで回っているがいいですよ!』


『おのれフロータァー!』


「わはははは」


「先輩が奴隷を戦わせて眺めてる昔のローマ人みたいッス」


「なんと人聞きの悪い。魔導書たちもたまにはこうやってガス抜きをしなくちゃ。内に籠もって魔法のことばかりやってるから、みんなおかしくなるんだ」


「ははあ、配信を見るに、先輩もウィンディさんもまともなのは、陽キャだから……」


「陽の光に当たってるから、というのはあると思うなあ」


 あとは人間関係を構築している。


「それで考えたんだが、どうも魔女側にも色々事情がある。というか、俺の知らない間にウィンディなんか代替わりしてて、仇とか全く関係のない女子大生になってた」


「衝撃の事実ッスよね。あたしとしては、あまりにも強大なライバルなんで先輩と二人っきりではいて欲しくないッスねえ……」


 おっ、マシロが大学時代に当時の彼氏から重すぎるって振られた感じの質感かな?

 俺はそもそも恋愛事に興味が極めて薄いのと、スパイス化してから全く興味がなくなったのでな……!


「でだ。他の魔女にもこっちから接触を図ってみて、やる気あんのか? ってのをやってみたい」


「とうとうこっちから仕掛けるッスか?」


「そうなるなあ。居場所に関しては、フロータがちょっと知ってるはずだけど……」


『うがあああああ! 私にみんなで集中攻撃だとぉぉぉぉ!? なぜだぁぁぁ!!』


 おお、叫んでる叫んでる。

 一人でトップを独走していたから、徹底的に妨害されてるんだぞ。

 勝ち過ぎは良くない。


 しばらく、フロータに話を聞くのは無理そうだな。


「色彩の魔導書か力の魔導書に、こっちから海外に行って接触してみようかと」


「なるほどー、先輩はあれなんスね。許しを実行していくという……」


「いや、魔女は倒す」


「あれえー?」


「でもまあ、ウィンディみたいな感じだったら倒さない。それこそ人によるよ。ってことで、海外遠征をしばらくするかも知れない……」


「た、単身赴任~!!」


「すまんなあ……」


「まあ、配信者の嫁なんで覚悟はしてるッスけどぉ」


「そういうことで、今月はマシロとなるべく一緒にいる」


「ホントッスか!? なるほど、ならば許すッス!!」


 ちょっと不安げだったのがすぐに機嫌を直したな!

 なお、俺が海外出張中の間、二週間くらいだとは思うのだが……マシロには実家で過ごしてもらおう。

 だが、それは三月のこと。


「今月はのびのび過ごすぞぉ~」


 そのような旨をツブヤキックスにも投稿する。


『スパイスちょっと充電しまぁす! 来月は大型企画をやるんで楽しみにしててねえ』


 お肉どもの反応は概ね好意的だった。


『いいと思う!』『スパイスちゃんゆっくり休んでー』『良く考えたら年末からずっと大型イベントで活動し続けてたもんな』『スパイスちゃん、四半期ごとにビッグイベントがあるから……』


 言われてみればホントだ!!

 そりゃあ疲れるよ。


 いや、スパイス化の恩恵か、俺は体力に満ちているのだが……。


『んどりゃぁぁぁぁぁぁ!! これでぇ! 俺のぉ! 勝ち越しだぁぁぁぁ!! ぶるぁぁぁぁ!!』


『ウグワーッ!! ば、馬鹿なーっ!! イグナイトごときにーっ!!』


 おっ、一勝差でイグナイトが勝利した。

 フロータがぱたんとその場に倒れた。


 二月はまったり期間に決まったようだ。

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― 新着の感想 ―
マシロ重い女伝説、44話で出てましたねえ。だがそれがいい!
確かに1月は密度濃かったですものねぇ。スパイスちゃんにはしばらくまったりしていただいて良いかもしれない…… そして魔導書たち、ゲームできるのかw ぶっちゃけこれを配信に乗せても需要がありそうな気がす…
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