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TSして魔法少女になった俺は、ダンジョンをカワイく攻略配信する~ダンジョン配信は今、カワイイの時代へ~  作者: あけちともあき
奥様コラボと同じマンションのドラゴン

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第134話 奥様コラボとスタンピードの気配

「へえ、イカルガエンターテイメントで感謝祭なんてやるんだ!」


 あのトップ配信者、きら星はづきが所属しているイカルガエンターテイメント。

 社長が、八咫烏の元相棒である斑鳩だし、きら星はづきはスレイヤーVのビジュアル面でのママであり、さらにフォーガイズの面々ともよくコラボしている。


 馴染みのあるところが大きなイベントをやると聞くと、感慨深いものがあるなあ。

 おっと!

 こっちはこっちで忙しいんだった。


「えー、今回の企画は黒胡椒スパイスプレゼンツとします! スパイスのネームバリューを使っちゃってくださあい」


『ありがとう~! 助かるなあ。シロコちゃんも復活配信だもんね?』


「そうなるッスねー。また先輩がスパイスちゃんモードになってる」


 このちびっこスタイルの方が、ザッコをやる時も落ち着くんだよね……!

 通話先は、真梨耶さんと犬飼さん。


 本日は真梨耶さんのアバターが完成したということで、それを解説してくれるのだ。


『それでは公開します。ダラダラダラダラダラダラダラダラダラ……ジャーン!』


 犬飼さんが口でドラムロールをした後、データを送ってきた。

 どれどれ……?


 おおーっ!!

 フルカラーになってる!

 マントを羽織った軍服風の真っ白な衣装。

 長い黒髪はこれ、アクションをするとなびくから見栄えが良さそうだねえ。


 髪のインナーカラーは金。

 そして衣装の縁取りも金。


 うーん、シンプルにまとめつつとても見栄えがするデザインになっている。


 武器のレイピアも白地に金だもんね。


「かっこいいのではないかと!」


『ありがとうございますー! いつも可愛い系の配信者さんを描いてるんで、今回は新鮮な気持ちでしたよー。普段は同人でこういうかっこいいお姉さんも描くんですけど……むしろかっこいい方がヘキで。でもバランス取りのためにスパイスちゃんの可愛い晴れ着は目下デザイン中です!』


「性癖開陳まで始めてしまった!」


『あとシロコちゃんの可愛い衣装をヤツから預かって来ました!』


「あたしまで!?」


「実はスパイスが依頼掛けてたんだよね」


 こういうところにお金は使うもんです。

 なお、犬飼さんの方はきちんと真梨耶さんがお金を払っているのだ。


 シロコ新衣装というか、復活後の新ビジュアルは赤毛の映える、黒と朱色の和装系。

 袴にミリタリーブーツ!

 戦う大正女学生!!

 分かってるねー!!


「あひー、なんスか異常にかっこいいんですけど!!」


「旦那としては奥さんにもかっこよくいてほしいじゃん!」


『幼女の声で男前なこと言われると脳がバグりますねー!』


 そんな話をしつつ……。

 まずはリハーサルをやろうじゃないかという話になった。


 ダンミーで予約した小規模ダンジョン。

 リハーサルだよーと告知しつつの、配信形式だ。


 これは、同接を入れた方がダンジョン攻略は安定するからだね。

 今のスパイスなら、この程度のダンジョンなら配信なしでも楽勝だけど。


 真梨耶さんもいけるかもなあ……。


「みんなー! どーも! こんちゃー! スパイスでぇす!」


※『こんちゃー!』『こんスパー!』『スパイスちゃんがついに配信者をプロデュースと聞いて』『シロコちゃんだから奥さんだけどな』


「カップルチャンネルじゃないので、ちゃんと独立させまーす!」


※『スパルタw!』『育てて突き放すスタイル!』『まあねえ、スパイスちゃんの配信方式と合わないもんねw』


 なお、シロコのリスナーもスパイスのチャンネルに詰めかけてきていたのだった。


※『シロコまだかー!』『復活嬉しいぞー!』『人妻になっちまったんだなあ……』『むしろそこがいい』


 危ないのが混じってるな!

 ただまあ、元からシロコは男性ファンと女性ファンが半々だった。

 マシロも仕草が女性っぽくないタイプだもんな。


 みんなの後輩!

 みたいなイメージで語られることが多いのだ。


「それでは……お二人に登場してもらいましょー! 紅野シロコ~!」


「は、はいッス!」


 画面外から飛び出してきたのは、赤毛に和装、ミリタリブーツのシロコ。

 手にしているのはごっついラーフだ。


※『うおおおおおお』『うおおおおおおお』『和服ミリタリーできたあああああ』『大正の女学生がブーツ履いて銃を持ってるスタイルやね……!』『なるほど、女学生ルック』『かわいいいいいい』『今度のイベントでコスプレしよ……!』


「お、お久しぶりッスー! ご無沙汰しております……!」


 ペコペコするシロコ。

 大変、後輩力が高い姿なので、これが評判らしい。


※『戻ってきてくれて良かった!』『休止してたのは結婚したからだったんだねえ』『人妻女学生ミリタリーいいぞー』


 属性山盛り過ぎる!


「じゃあ次ー! スパイスが紹介するのは完全な新人さん! とは言っても……彼女の魂は冒険配信が始まる前から、ダンジョンを攻略していたぞー」


※『配信者の前……!?』マルチョウ『迷宮踏破者ってことか!? 同接なしでモンスターを蹴散らしてきた、上位戦力のレベルだぞ!』


 迷宮踏破者をやって生き残った人たちは、そう呼ばれるのかー。

 確かに、生身でもとんでもない強さを発揮するらしいもんねえ。

 さらに今は……。


「どうもー! 皆さんはじめまして。マリー・Dと申します。本日はスパイスちゃんにプロデュースしていただいて、冒険配信者としてデビューします。ブランクがあるけど、昔取った杵柄とも言いますし、頑張るぞ!」


 黒髪に真っ白な軍服のお姉さんが現れ、サラサラーっと自己紹介してから可愛くがんばるぞいのポーズをした。


※『うおーっ!!』『かわええ!』『かっこいー!!』『お姉さん力が高い!!』『お姉様ー!』『マリーちゃーん!』


 第一印象はバッチリ。

 こういうのは、有名配信者が後ろ盾についていると、さらに印象も良くなったりするものなのだ!

 スパイスの存在が後ろ盾になって、品質保証をするというかね。


「でも、アバターってすっごいね! これ、体が軽いの! 若い頃みたい!」


「マリーさん! 配信者は年齢とか関係ないッスから! 現実の話はなしッス! なし!」


「あっ、ごめんなさーい!」


※『おばさま……』『おばさま可愛いな』『しかしスタイルのいいおばさまだな』『背が高い』


「うん、私って身長が170あるんだけど、ヒール込みで180くらいになってるんじゃないかな?」


 シロコとは頭半分くらい背丈が違うねえ……。

 この長身でスラッとしていて、中身は歴戦の勇士であるおばさま、マリーはかなり好反応だった。

 なんと、主に女性リスナーが食いついた。


 分かる気がする~!!


「ということでねー! 配信を始めていきます! 今回は小規模なダンジョンだけど、シロコのリハビリとマリーさんのデビューということでじっくりとね、やっていこうと思うんだけど……」


 そんな矢先だった。

 小さなダンジョンから、ちょろっとモンスターが飛び出してきたのだ。


※『ゴブリンだ!』『あれ? ダンジョンって結界が張られているはずじゃ……』『次々に出てくる』『ゴブリンに、オークに……!』『結界からモンスターが溢れてくるって、これ、まさか……』


 えーっ!?

 ここでダンジョンスタンピード!?

 

お読みいただきありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
二人共属性が脳をバグらせに来てる…だがそれがいい! それにしても、大正女学生に白い軍服…ハイハイハイ、はいから… うっ!頭が!
おおっと、これはもしかするともしかして……?
まあ、ぼちぼちとね。
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