『疲れた』禁止!
子供向け番組にありそうなやつにしました。
オチが思いつかなかったので。
「ああ、疲れた」
「ピピッ、『ツカレタ』ヲ、確認シマシタ」
「あっ!違う!待ってくれ!うわあー!」
ここは『疲れる』ことが禁止された世界。
ある日、首相が突然『疲労禁止法』なんて馬鹿げたものを無理矢理出し、全国に監視カメラ、監視ロボ、盗聴器等々……
とにかく、国民が『疲れた』と言うことを禁止しました。
そして、もしも『疲れた』なんて言ってしまったら、冒頭の彼のように捕まってしまいます。
なぜ首相がこんなものを出したのか、ありとあらゆることが謎に包まれています。
ある人は、進むAIの革新に対抗するためとかいう意味のわからないことを言って、またある人は、何の意味もないと恐ろしいことを言います。
とにかく、こんなものが出されたために、国民は現在、窮屈な生活を強いられています。
それでは、そんな頭のおかしい首相の一日を見てみましょう。何か分かるかもしれません。
「首相!この件についてですが……」
「首相!明日の会議について……」
「首相!……」
とても忙しそうですね。
さすがは首相、あんなものを出していてもトップはトップですね。
もうすっかり夜ですね。
……おや?どうやら今日の仕事が終わったみたいです。
ここからは自由のようです。
あれに関して、何か分かるかもしれませんし、ついて行ってみましょう。
首相が外に出て、とある家に入っていきましたね。
誰の家でしょうか?
中を覗くと、なんと若い女性がいました。
恋人ですかね?
でも、その女性、どこか様子が変です。
首相は同じベッドに横たわろうとしました。
すると、女性は立ち上がり、彼に対してこう言いました。
「もうあなたに対する恋心は枯れてしまったわ」
その時、
「ピピッ、『ツカレタ』ヲ、確認シマシタ」
という音がしました。
「えっ?!なんで?私疲れたなんて言ってないのに!」
そして、
「ピピッ、『ツカレタ』ヲ、確認シマシタ」
と言う音がまたして、その女性を捕まえてしまいました。
その女性は状況を飲み込めていないようです。
「引っかかったな!罠だよ、罠」
なんと、最初の音は、この首相はわざと鳴らしたものだったのです。
「お前がもう私への気持ちが冷めていることは分かってた!
だから、罠を仕掛けさせてもらったのさ!はい、お疲れ様」
その時、
「ピピッ、『ツカレタ』ヲ、確認シマシタ」
という音がしました。
どうやら、『お疲れ様』の『さ』が『た』に聞こえたみたいですね。
「おい!何をする!私は首相だぞ!」
そんな声も虚しく、首相も連れてかれてしまいました。
人を呪わば穴二つ、因果応報、自業自得、悪いことはするべきではないですね。
きっと、次の首相によって、あのおかしな首相以外の被害者は、即座に解放されることでしょう。
いやー、めでたしめでたし。
ちゃんちゃん♪
悪いことをすると、自分に返ってくるからね。
誹謗中傷とか絶対に駄目だよ。
それはともかく、読んでくれてありがとうございました!
感想とか書いてくれると泣いて喜びます!
じゃ、またいつか!