説明
「それで、俺はどのように管理すればいいのでしょうか?俺は優れた力も、頭もないですけど?」
「その点は心配していただかなくても大丈夫です。貴方を生きかえらすにあたり、肉体を1から創り直させてもらいました。今のあなたの身体能力は生前と変わりませんが、鍛えれば鍛えるほどあなたの肉体は洗練されます。そこに上限はありません。腹筋を100回すると100回分の筋力を得られます。
そして、例えばどんな生物でも動かないと筋力は衰えてしまいますがあなたの体は衰えなくなっています。」
「えっ!めちゃくちゃじゃないですかそれ!!」
「そうでもありません。貴方の耐久値を超えるようなダメージを負ってしまうと、貴方は死んでしまいます。」
「ッッ!?じゃあ、俺死んでしまわないですか?今、生前の身体能力なんですよね?」
「生物が誕生するのは、早くとも数億年かかります。宇宙爆発が終わり、星々が形成されて生物が誕生するのは時間がかかるのです。その間に鍛えていただければ。」
「関係ないですけど、宇宙爆発って、要はビックバンみたいなものなんですか?」時間のスケールが自分の想像の域を超えていたため現実逃避気味に、どうでもいいことを聞いてみた。
「ビックバン?とは、何か分かりませんが宇宙全体を巻き込む爆発が起きたと認識しといてください。他に何かありますか?」
「うーん、じゃあ、七つに分けた内の、一つの区画を俺一人で管理するんですか?」
「それは、お任せいたします。一人で全体をカバーできるならそれでもいいですけど、やはりそれは厳しいので、できれば配下を作ってほしいですね。
初期に産まれる生物は過酷な環境や、生存競争から生き残るため、必然的にどんな環境でも、ものともしない強靭な肉体、優れた知能、能力を持って生まれてきます。
その生物を配下にすると貴方が手が空いてないときでも問題に対処してくれるでしょう。」
「でも、初期に誕生する生物って俺と同じ人ではないですよね?言葉も通じないのにどうやって配下にするんですか?」
「初期の生物は無謀な戦いはしません。相手が格上であるとわかると相手の軍門に下ります。普通はその場で拒否して戦闘を続行するか、群れに入れるかですが、あなたは魂の契約を結んでください。そうすると、貴方の恩恵で寿命は大幅に伸びあなたを支え続けてくれるでしょう。
また、お互いが認め合うことでも成立します。」
「魂の契約ってどのようにすれば成立するんですか?」正直、一人で全体を管理しろと言われても自信がなかったため、魂の契約というのに興味をそそられる。
「魂の契約をするにはあなたの血を一滴相手に飲ませてください。そうすれば魂どうしはつながり、強い絆を得ることが出来ます。」
「血を一滴のませるほか手順は必要ないんですか?」
「必要ないです。」
「分かりました。」正直、よく漫画やアニメで見るような魔方陣や必要な素材がいると思っていたので少し拍子抜けだった。
そして、正直冷静にいたつもりだったが、やはりテンパっていたのか、他の質問を考えているうちにしばらく時間が立ったらしい。
「では、今からあなたを担当地区にお送りしたいと思います。それでは。」
「エエッ!」そうして目の前がまばゆく輝き、気づけば直系30メートルほどの小惑星にたっていた。