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3話

私は胸を撫で下ろし

馬車に揺られタウンハウスへ戻っていた


何故なら第一王子殿下との婚約話が出ていたが

殿下もこの件を望んでいないからだ



時は、2時間程前


予定通り午後にお父様とお城へ向い

余りに豪華で煌びやかな内装と静謐な雰囲気に

戦慄し昨日とは違う意味の足のガクガクを感じ

厳かな雰囲気の陛下にご挨拶したが

もはや滔々とし内容を全く覚えてい無い


権力って怖くない?

偉い人の前って緊張するよね?


その後は早々にお城のお庭でお茶やお散歩でも〜

みたいな雰囲気になった

お見合い!?どこも似たり寄ったりなのね…


()()…と考えるだけで足が重くなるが

悲壮感をおくびにも出さない様にして

庭まで案内してもらった


数日遅れて綺麗に満開に咲いている

薄い紫色の石楠花を眺めながら

仕事で席を外しているらしい

第一王子殿下を待っていた


なんとなく気になり…花言葉ってなんなんだろう?

そんな独り言を呟く



「花言葉は威厳や危険、用心…だな

ゾーイ・キャデロン嬢すまない待たせたな」


気配を感じる事もなく声を掛けられた為

ビクッとはしたが私は背筋を伸ばしドレスの裾を掴みすっと右脚を下げ深く深く膝を曲げ挨拶をする


「ギャレット殿下にお目にかかれて光栄に存じます

わたくしダレン・キャデロン侯爵家娘ゾーイ・キャデロンと申します」


ギャレット・バルトーリ殿下よね?

名前を覚える事が苦手な私は

ここに来る前に死ぬほど頭に叩き込んだ


殿下は想像していた姿と違い

ブルーシルバーのサラサラした右側の前髪を少し上げ肩までの長さの髪は外にハネている


瞳の色は青みがかったグレー

キリッとした目で近寄り難く

左目には大きい白皮の眼帯をはめているが

それさえ似合う綺麗な顔立ちで

ほんの一瞬見惚れてしまった


「この度、拝謁ーーー」


「遠い所はるばる出向いてもらい申し訳が立たないが…私は誰とも婚約するつもりは無い」


殿下は婚約の意思がない!?申し訳…ってええ!?

そ、それは棚からぼた餅!


「ほほほほ…私は殿下に釣り合う淑女ではありませんものね、当たり前でございますぅー」


とか、なんとか言いつつ

微妙に気不味い雰囲気を掻き消し(たつもり)

殿下もお忙しいだろうし、そそくさと退散!!!



で、今に至る。

そう、この婚約の話が無しになりそうなのだ!

これ以上は無い結果よ!



お城は広く、待ち時間も長い




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