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79. 令嬢、特訓 ②

本日二回目の投稿です^^

 やがて奇麗に取り出された拳大(こぶしだい)のガーネットを紫の(てのひら)に載せながらデビットに聞くマリア。


「ねえ、スクエアカットでいい? それとも使い勝手が良いオーソドックスカットにしようかな?」


「大き目のオーソドックスで良いんじゃないか? 後で加工するにしても扱いやすいだろうし」


「そうね」


 軽い会話を交わした後、自分の手指を使ってサクサクと原石を奇麗なオーソドックスにカットしていくマリア。

 あっという間に五つの美しいガーネットを仕上げてしまっていた。


 (てのひら)に集めていた魔力を全身へと戻してデビットに向けて満足そうに微笑むマリア。

 デビットも微笑みを返し、盾を構えマジックシールドを展開させると地均し(じならし)に戻って行った。



 マリアが新たに身に着けたこの魔力操作法は、自分の魔力、青いオーラと、身体強化を三十枚掛けした際に発現した赤いオーラ、闘気とでも呼ぶべき物を混ぜ合わせて出来た紫のオーラを、体の一部分に集約する事で更なる強化を可能とした、()わば『真・身体強化』なのであった。

 マリアはこれを『超人化インヒューマン』などと相変わらず痛めな感じで呼んでいる。


 満足気な表情を浮かべたマリアは、ハンカチに包んだガーネットを、エプロンのポッケにしまうのであった。



 林の中にこじんまりとした広場が作られていた。

 木々を伐採し(なら)された地面の上に、荒れ地から持って来た岩を平たく敷き詰めた石畳の広場である。


 自然石を薄い立方体に加工する事が出来たのは、エマの『切れ味増加シャープネス』十枚掛けと、デニーが新たに手に入れたスキル、『回転刃ローティトブレード』の合わせ技が有ってこそであった。

 『飛刃(リエピダ)』の斬撃を敵に向けて飛ばすのではなく、刃を添うように高速で回流させ続けるこの技は、デニーの愛剣レジルの切れ味を十数倍に引き上げる事に成功していた。


 エマのスキルと合わせて、スパースパーっと石を切り出し続けた事で、幾度かの魔力切れを経て、デニー自体の魔力総量も大幅に引き上げられている。

 そうして完成した林の中の広場は、主に冒険者たちの稽古、戦闘訓練の為の模擬戦場所として重宝され始めていた。


 今も激しい掛け声とともに、レッドとホワイト、『努力あるのみ』がそれぞれの得物(えもの)を鋭く振るっていた。


 目にも止まらぬ速さで繰り出される五人の攻撃を、傍ら(かたわら)に控えた元『死に物狂い』であり現『明るい食卓』と、同じく元『不退転』で現『ストレスフリー』の合計十人は、目を見開いて観察していた。

 

 ジャック達『努力あるのみ』の三人も、先日、ギルドマスターガンズ直々(じきじき)の試験に無事合格しゴールドランクの冒険者となっていた。


 ジャックは盾と剣、チャーリーは短剣による素早い攻撃と数々のトリックの様なデバフ、ハンスは回復のみならず狙いを(あやま)たぬ的確な弓矢の連撃を射続けて対象に休む暇を与えないつもりらしい。

 勿論レッドの炎を(まと)った鋭い斬撃、ホワイトの槍によるラッシュも繰り出され、対象を包囲するよう追い詰めていく。


 五人のゴールド冒険者を同時に相手にしているのはイーサン一人だけである。


 複数の同時攻撃を時には直線的な素早い動きで、また時にはゆるりと体を捻らせる僅か(わずか)な動作で躱し(かわし)続けていた。

 躱し切れない場合には、ある時は手にしている小さなスローインナイフで受けたり、攻撃の角度を変えるだけの流しも加えて、剛柔(ごうじゅう)合わせた防御技を繰り広げながら、息一つ切らしてはいなかった。


 追い詰める形で攻撃を繰り返していた五人の内、剣に纏わせていた炎を収めながらレッドが叫んだ。


「悪いイーサン、魔力切れだ…… はぁ~、一旦休憩させてくれ!」


 ハンスも声を上げた。


「矢も打ち切っちゃったよ、拾ってきます」


 イーサンが汗一つ掻いていない涼しい顔で答えた。


「ではここまでとしましょうか、どうぞ、休憩なさって下さい」


 この言葉に残った三人も安堵(あんど)の息を吐き、石畳の上に座り込むのであった。

お読みいただきありがとうございます。

感謝! 感激! 感動! です(*'v'*)

まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、

皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。

これからもよろしくお願い致します。

拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。

ブクマ、評価を頂けましたら狂喜乱舞で作者が喜びます^^

感想、レビューもお待ちしております。


Copyright(C)2019-KEY-STU

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