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46. 令嬢、伸び悩む ③

本日一回目の投稿です^^

 暫くの間、視線を真上に向けて考え込んでいたエマ、アメリア・バーミリオンは悪くないと言われている知性を証明するかのように答えたのであった。


「確かにそうですわね…… 私達ノブレスオブリージュに後一つ、戦力を足すとしたら攻撃特化の魔法使いでしょうね…… ですけれども、魔法を使う者が遠く離れた敵を殲滅(せんめつ)させる何て事は御伽噺(おとぎばなし)の中だけですわよ?


魔法は味方を癒したり、自分自身の身体強化に使ったり、魔力を帯びた武器を直接手にして初めて効果を発揮する物なのでは無いのですか? 遠く離れた敵に攻撃を与える様な魔法は存在しませんのでしょう?


それこそ、ステハム、貴方の様な固有スキルを持った方にしか再現不可能な技術では…… はっ! そ、そうでしたのね! 貴方が答えなのですわねっ! 遠距離攻撃力を持っている魔法剣士、いいえ、魔法戦士の貴方、ステハムに加入してぇ♪ 的に私が請う事を待っていたのですね、ステハム!


悔しいような、負けたような気持ちも感じますが、んな事言っている場合では無いのですわね! では、言いますわ! ステハム~♪ ウチのパーティーに入ってぇえん♪ 下さいませぇ♪ これで良いのでしょう? 違って?」


 地頭と勘だけは良いエマの分析は概ね正解であった様である。

 その証拠にステハムは満足げな笑顔を浮かべてエマを見つめながら答えたのである。


「本当にお前には驚かされるぞエマ…… 確かに今お前たちノブレス・オブリージュに必要なピースは俺だろう…… 勿論、俺自身も自分の力を今まで以上に発揮する事が出来る機会を見逃したくはない……」


 エマの表情が晴れやかになり、敬愛するストラスに言葉を発するのである。


「良かったのですわ! では改めて要請致しますわ! ステハム! 是非私たちの仲間、パーティーメンバーになって――」


「だが、断るっ! いいや、断るしかないのだ、俺では力になれんのだ、エマ、イーサン、デビット、そしてマリア、す、済まない……」


「「「「えっ!」」」」


 てっきり二か月の間、クレ騙し的に焦らしプレーを楽しんでいただけのクソ野郎だと思ったストラスが断って来たのである。

 ノブレスオブリージュの四人は驚天動地(きょうてんどうち)、そんな顔をして固まってしまったのである。


 リーダーのエマが頑張ってストラスに問うたのであった、本当に頑張って声に出したのだ。


「なんで、です、の? ステハム……」


 ストラスは歩を止めて、やや上方を見つめながら答えたが、その表情は少しだけ曇った物にエマには見えたのである。


「うむ、俺には然程(さほど)時間が、残されてはいない、のだ…… これから長い時間、お前たち、いいやエマが活躍する為には…… ここからドロップアウトする俺ではダメなのだよ…… すまん、みんな、済まない……」


「ステ、ストラス…… なんですのっ! 時間とか何とかっ! 病気? 病気なのですか? でしたら私がフルヒールで治療して差し上げましてよっっ! そんな、お別れみたいな言い方は私、嫌、大っ嫌いでしてよ! はっきり言ってくださいませっ! 直すべき所が我々にあるのなら直しますわ! これからもずっと一緒に居たいのですわぁ! ねえ、仰って! ストラスっ!」

お読みいただきありがとうございます。

感謝! 感激! 感動! です(*'v'*)

まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、

皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。

これからもよろしくお願い致します。

拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。

ブクマ、評価を頂けましたら狂喜乱舞で作者が喜びます^^

感想、レビューもお待ちしております。


Copyright(C)2019-KEY-STU

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