122. 令嬢、歴史を知る ③
本日一回目の投稿です^^
謝るクロードにエマも再び腐敗臭を漂わせながら答えたのであった。
「良いんでしてよロアさん、仕方が無いのですわ、未来は自分で幾らでも変える事が出来ても、過去、通り過ぎてしまった事柄はどうやっても、嘘で塗り固めたとしても本質的に変える事は出来ないのは人の世の道理、私の先祖が皆と違って凡百な回復士だったとしても…… 受け入れて見せましてよ! アメリア、いいえエマはここから王国内で功無き惨めなバーミリオン家の只の娘として、殿下、デニーに愛して頂き可愛がられるお人形のような人生に甘んじるしか無いのですわね…… 有り難うございました……」
バーミリオンの鉄槌や影、パパである悪魔を功無きとは中々のディスリっぷりであった。
それ程ガッカリしてしまって居たのであろう。
ロアは慰めるように言ったのである。
「ま、まあ、この旦那さん、レイブと言うようですが隻腕、右腕一本の剣士と言うのも怪しいですしねぇ? ラマシュトゥさんとの娘、女性の剣士が巨大な漆黒の剣ダグル・バリザを手にして辺境に蔓延っていたモンスターを一掃した下りなんか完全に創作ですもんねぇ~、その後オルクス王の妻になったらしいですよ、初代王妃マチルダがモンスター狩りとか? こりゃ後付けですよねぇ?」
「ええっ! レイブ、それに、ま、ままま、マチルダさん? ですのぉ?」
「「「っ!!」」」
突然告げられた名は今や行方をくらませている、レジェンドオブルンザの二人と同じ物であった。
驚愕の表情を浮かべるエマ、イーサン、デビット、マリア。
一人冷静を保ったデニーがロアに話し掛けた。
「ねえロア、若しかして五人の家族にこんな名前があるんじゃないかな? グロリア・レオニー、モーガン・スカウト、リッキー・アイアンシールド、どうだい?」
ロア、クロードは正史の文字に目を走らせた後、驚いた表情をデニーに向けて答える。
「ああ、確かにあったよデニー、グロリアはシヴァ・レオニーの第三子だね、二人の兄はスカンダとガネーシャと言うらしいよ、モーガンはアジ・ダハーカ・スカウトの長男、リッキーはパズス・アイアンシールドの次男、パリッカの事だと思うんだけど…… でも、どうして知っていたんだい?」
不思議そうに聞くロアにデニーは当たり前の様に答えた。
「どうしてって、会った事があるからさ、その五人、レジェンドオブルンザにね」
「会った? ま、まさか!」
「いいや本当なんだけどね、正直僕にも何が何やら分かっていないんだけど、ね、皆?」
デニーがエマ達に問い掛ける。
ロアが、問われたメンバーの顔に一人一人視線を送ると、全員が頷きを返して来ていた。
一様にキツネにつままれたみたいな表情をしたままで、である。
「え、本当、な、の?」
この問いに答えたのはエマであった。
「ええ、本当の事でしてよ、それにその五人の事でしたら私たち以外にも、ルンザの街の人達なら誰でも知っていましてよ、自分たちでレジェンドオブルンザのドッグタグを見せた時も、ルンザの冒険者達やギルド職員の方々、受付のアンナさんなんかも一緒に立ち会っていましたわ…… でも、そんなに昔の方達が何故現在に? どうしてそんな事が…… 不思議ですわ……」
言った後で自分たちが譲られたプラチナのドッグタグを取り出して見せるエマ。
他のパーティーメンバーも同じようにドッグタグを取り出してロアに見せた。
並べられた五つのプラチナの表面には、正史に記された建国当初の装飾文字が刻まれている。
ロア、クロード・コロル・ファイアワークス子爵の大きな声が静かな書庫内に響いたのである。
「い、一体君たちはどんな冒険をして来たって言うんだい! そ、そんなの、まるで御伽噺の中の出来事じゃないかぁ!」
そう言われても自分たちも成り行き次第でその都度頑張って来ただけのエマ達には答えようも無く、ロアに向けて首を傾げるしかなかったのであった。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です(*'v'*)
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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