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108. 令嬢、魔王討伐 ⑤

本日二回目の投稿です^^

 エマの号令の元、三方から漆黒の魔王ザトゥヴィロに怯えも見せず肉薄する紫と緑とオレンジのオーラを身に(まと)った三人。


 ガシッ! ザシュッ! ドゴッ!


 三人の攻撃がザトゥヴィロに届いたのは、全くの同時であった。


 紫色の金属へと身を変えたマリアはザトゥヴィロの右腕に体当たりを喰らわせたが、一撃で砕けぬと思った瞬間、上体を反転させて巨大な腕に四肢を絡ませ、逆十字腕ひしぎの体勢に技を移して一本の腕を()じり千切り取る事に成功していた。


 イーサンは分身の数を八から十六にまで増やして攪乱(かくらん)を行い、陰に隠れて振るったスプンタ・マンユが左腕を捉えるも、中程で刃が止まってしまい、全身から渾身の力を振り絞る事で何とかその腕を切り離すことに成功したのである。


 デビットの盾を前にしたシールドバッシュはザトゥヴィロを大きく押し込んで、祭壇との間に押し込む事には成功していたが、挟み込んだ下半身からは、


 ミシィッ!


と、一回だけ骨のきしむ音が聞こえたのみで、それ以上のダメージは与えられなかった様であった。

 いつもと違い、デニーでは無くデビットの焦った声が響いた。


「で、デニー、来いっ! こいつを切っちまえぇっ!」


 ダンッ!


 デビットの声より早く地を蹴って走り込んでいたデニーがデビットの背を蹴って飛び上がったのである。

 勿論エマの『切れ味増加(シャープネス)』と『攻撃力上昇(アタックアップ)』を限界まで掛けて、自信の『回転刃(ローティトブレード)』も八枚刃まで重ねた上である。


「うおりゃあぁぁー!」


 ズッパッ!


 ザトゥヴィロの副官筆頭であった、オーロ・ラン・ダハブを一刀両断にしたデニーの魔剣レジルの放った一撃は、魔王ザトゥヴィロの体をも、一撃で左右に分けたのであった。

 胸の真ん中程までではあったが……


「ほう、鋭いな…… たかだか人間の小僧がやりおるではないか…… ぐふふ、面白い、面白いぞぉ! ぐふふふふっ!」


 左右に開いて行こうとする自分の体を、マリアが砕きとった右腕と、イーサンが必死の思いで切り抜いて床に落ちていた左腕を空に舞わせて左右からピタリと抑え込み、シュウーシュウーと音を響かせて回復させながらザトゥヴィロは片方の口を(いびつ)(ゆが)ませて、仲間達の背に守られたエマを凝視して笑って見せた。


 宙を飛ぶ、左右の腕が器用に動いて、顎と頭頂をコツコツと叩いて、合わせられた顔のずれを直す姿も中々に化け物染みていた。

 すっかり化け物である事を披露し切った、漆黒の魔王ザトゥヴィロは顔のずれを修正し切ると自信満々で告げたのであった。


「さて、人間共よ、いいや、実力から察するに人間の中で最強たる存在である其方(そなた)らに絶望を与える時間が来てしまったようだ…… ぐふふふ、貴様らの全魔力を込めた攻撃は確かに強大であった…… だがしかし、副官共とは違い、この我っ! 魔王たるザトゥヴィロには致命傷とはならなかったようだぞ? ぐふふふ、ぐふふ、人類最強のヌシらの極大攻撃を凌ぎ(しのぎ)切った我、魔王、いいや大魔王ザトゥヴィロに対して、貴様らは抗う(すべ)を失ったという事だあぁぁ! 悲しみと(むな)しさの中で人類は死に絶える事がここに、決定ぃ、した瞬間なのであるぅっ!」


 エマがザトゥヴィロの声を聞いて仲間達に指示を出した、顔つきはいつに無く真剣で、悲壮感をも漂わせていた。


「普通の攻撃では通用しなかったのですわ…… 仕方が有りません、各自私が禁止していたリミッターを解除する事を許可するしかないのですわね…… ここからは本気でザトゥヴィロを倒す! その事以外考えなくても宜しくってよ! マリア、貴女は身体強化を限界の百三十枚掛けまで上げて構わなくってよ! デビットも九十六個の魔石の内、十二しか使っていなかった縛りを今、解き放ちなさいな! イーサンは空気にまで溶け親しんで空間を死で満たす事をも許可致しますわ! デニー、貴方も自分の固有スキル、破壊の光の全てをレジルに込めてあの魔王に叩き込んで下さいませ! 私も今の自分に出来る最高の技、十二色の魔力爆弾、五千百八十六個を一斉にあの強者、大魔王に叩き込んでやる事と致しますわ! 宜しくって、皆、先程の様子見の攻撃では無くて、私たち全員の全ての魔力、さらには全生命力を燃やし尽くしましょう! 行きましてよ! 人類の為に! ノブレスオブリージュっ!」


「「「「ノブレス・オブリージュっ!!」」」」


「え、ええ、えええぇっ!」


 狼狽え(うろたえ)捲るザトゥヴィロの声が響く中、五人のオーラ、紫、緑、オレンジ、金、朱色の光が混ざり合って純白の光彩を放ち捲った、その時、一つの声が慌てた感じで響き渡ったのであった。

 

 声の主は、復活を果たしたばかり、自らは一手すら繰り出していない、漆黒の魔王の物であった。


「ぐっ、ぐわあぁー! や、やられたー! さ、先程の攻撃が、ま、まさか! 遅効性(ちこうせい)の攻撃だったとはあぁ! 迂闊(うかつ)であったぁ! む、無念んん~!」


 ワザとらしく大騒ぎをしたザトゥヴィロはその場から黒い霧と化して姿を消したのである。

 後には副官たちのものより大きな魔石が転がっていたのであった。

お読みいただきありがとうございます。

感謝! 感激! 感動! です(*'v'*)

まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、

皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。

これからもよろしくお願い致します。

拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。

ブクマ、評価を頂けましたら狂喜乱舞で作者が喜びます^^

感想、レビューもお待ちしております。


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