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106. 令嬢、魔王討伐 ③

本日三回目の投稿です^^

 返事と共にフォーメーションを展開するノブレスオブリージュのメンバー達。

 赤い魔人の前にはマリアが、青い魔人に向き合うのはイーサンだ。

 中央の金色、オーロ・ラン・ダハブに向かって盾を構えるデビットの後ろにはデニーとエマが並ぶ。


 ダンジョンの最下層で戦った時と全く同じ布陣であったが、それを見たオーロ・ラン・ダハブは落胆の表情を浮かべて吐き捨てるように言った。


「愚かな人間め! くれてやった機会を活かすことが出来なかったようだな、まさか僅か(わずか)一月前に犯した失敗を繰り返そうとするとは…… 貴様ら非力な人間が我ら強靭(きょうじん)な魔人に勝ちうる唯一の可能性ある手段は、連携、それだけだったのだ…… はぁ~、がっかりだぞ聖女よ…… 恐らく個々の能力の底上げにでも貴重な時間を費やしてきたのだろうが如何(いか)ほどの効果もあるまいに…… 貴様らに少しでも期待した我が間違っていたのだな、高々人間の攻撃力、何程の事も――――」


 ドッコーン! バラバラバラ…… ゴロン!


「っ!!」


 オーロ・ラン・ダハブの長めの講釈を待ち切れ無かったのだろう。

 途中で赤い魔人クルムズに向けて走り出したマリアは全身を金属質な紫に変じていた。

 一月前と全く同じ要領でクルムズの(ふところ)に入り込んだマリアは、こちらも同じ攻撃、掌打(しょうだ)を赤い腹に向けて叩き込んだ。


 デジャヴ? 踏み出しの速さや体の切れこそ数段洗練されていた物の、あの日最下層の戦いを見ていたチームアプリコットの冒険者たちが、もしもこの場にいたとしたらそう思った事であろう。

 それほど、マリアの動作は前回と同じ、寸分(たが)わなかったのである。


 唯一違っていたのはその破壊力である。

 両手による掌打を受けたクルムズの体が爆発したように吹き飛び、細切れな肉と化した赤い残骸が散る中、巨大な魔石が床の上に転がったのである。


「なっ! なんだとっ、ま、まさか人間がこんな――――」


「ああ、助けて! アヴァ、いいえオーロ・ラン・ダハ、キャアァーッ!」


 シュウゥー! ゴトリッ!


 マリアが飛び出したのと時を同じくしてマーヴィに向けて飛び掛かったイーサンは八体であった。

 放射状に八方に広がりながら投擲(とうてき)したのは以前と同じ八本のティザースローンであった。

 警戒の構えを取るマーヴィに対して、八体の中央から走り込む緑の雷光を帯びた短剣を持つ、九人目のイーサンが呟く。


「ドロン」


 同時にマーヴィの目の前に姿を現したイーサンは雷光を帯びた短剣、スプンタ・マンユを目にも止まらぬ速度で振り回し、マーヴィの体を切り刻んだ後、加速のままに通り過ぎて言うのであった。


「秘剣、朧霞斬り(おぼろかすみぎり)、ウイズ聖剣ペジオ…… にんにん」


 切り刻まれたマーヴィの肉体は青い霧となって消失しクルムズ同様、大きな魔石だけを残すのであった。


「え…… そ、そんな、グアァァー!」


 左右の魔人が倒された事を信じられない様子で見ていたオーロ・ラン・ダハブが悲鳴のような声を上げた。

 下半身に強烈な痛みを感じ視線を下げると、全身をオレンジ色に輝かせたデビットが盾を使って、自分の下半身を猛スピードで背後の祭壇に向けて押している姿が目に入る。

 最初の激突で両足の骨が粉砕されてしまったらしく、抜け出そうにもピクリとも動かせなかった。


 ドゴッ! ミチミチミチッ……


 再びの強い衝撃と共に下半身が祭壇と盾に挟まれ、更に押し込んでくるデビットの重圧に、脚部の肉が音を立てて潰されて行くのが分かった。

 傷みに顔をしかめるオーロ・ラン・ダハブの耳に最悪の声が届く。


「『切れ味増加(シャープネス)』、『攻撃力上昇(アタックアップ)』二十枚掛け!」


「うおぉぉぉっ! 『回転刃《ローティトブレード》』六枚刃ぁ! 行くぞ、デビットぉ!」


「応っ!」


「ちょっ、ちょっと、まっ待って、うぎゃああぁぁぁー!」


 スパッ!  シュウゥー! ゴロッ!


 金属音も無く、脳天から真っ二つにされたオーロ・ラン・ダハブもまた、身体を左右に切り分けられ、霧と姿を変え魔石だけを残すのであった。


「やった? やったぞ! 僕たちの勝ちだ!」


「ええ、何とか通用したようですな」


破壊(デストロイ)ぃぃ!」


「へん、なんだ軽いじゃねえかよ!」


「みんな良くやってくれましたわ! この調子で復活してくる魔王ザトゥヴィロも倒してしまうのですわ! 良くって?」


「オー!」


「「「はい、お嬢様」」」

お読みいただきありがとうございます。

感謝! 感激! 感動! です(*'v'*)

まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、

皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。

これからもよろしくお願い致します。

拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。

ブクマ、評価を頂けましたら狂喜乱舞で作者が喜びます^^

感想、レビューもお待ちしております。


Copyright(C)2019-KEY-STU

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