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103. 剛腕、しばかれる ⑥

本日二回目の投稿です^^

 二つを差し出されたパトリックはまずポーチを開いて中を確認した。

 幾つかの大ぶりな宝石と大量の金貨が入れられている。

 首を傾げた後、封を開いたパトリックは手紙に認め(したため)られた内容に目を通す、スコットとトマスも仲良く脇から覗き込んでいた。




『アンナさん、ミランダさん、お二人がこの手紙を読んでいらっしゃるという事は、四日目の朝に私達が帰らなかった、そう言う事ですわね。

驚かないで聞いて欲しいのですけれど、私達『ノブレスオブリージュ』は既に死んでしまっているのでしてよ。

信じられないかもしれないけれど、これ、事実なのですわ。

実は一月前のダンジョンボス戦の最中、私達五人は敵の首魁(しゅかい)、金色のオーロ・ラン・ダハブからご招待を受けてしまったんですの。

一月後、この手紙を読んで下さっている時から見れば二日前、魔王ザトゥヴィロが東の荒れ地、霧に包まれた『死の荒野』に復活する、いいえ、そちらから見れば復活したのですわ。

私たち五人は、その場で金色の魔人オーロ・ラン・ダハブ、赤色の魔人クルムズ、青色の魔人マーヴィ、そして復活した魔王ザトゥヴィロに挑んだのです、残念ながら結果はご存じの通りでしてよ。

無念ですわ。

私達の死に悲しんで頂かなくても良いのです。

というより悲しんでいられたら困ってしまいますのよ。

というのも、ザトゥヴィロは私達を倒した後、世界の全てを滅ぼそうとしているらしいのですわ、恐ろしくはなくって。

これを放置すれば世界は死の溢れる魔界とか言うのになってしまうんですの。

そんなの駄目に決まって居りますでしょう。

そこで、この手紙を私の実家に届けて欲しいのですわ。

実は私、本名をアメリアと言ってバーミリオン侯爵家の娘なのでしてよ。

さぞや、驚かれた事ですわね。

今まで隠していた事をお許しになって下さいませ。

バーミリオンの家には、実家であればお父様のパトリックが、王都の屋敷であれば叔父様のスコットと家令のトマスがいると思いましてよ。

手紙を見せれば適切な手を打ってくれる事でしょう。

戦いに(くら)を並べて(のぞ)めないのは残念ですけれど、私たち五人は天国から人類の勝利を祈っておりましてよ。

それでは皆様、今までありがとうございました、感謝を捧げますわ。


ごきげんよう


エマ アメリア・バーミリオン


追伸

一緒に置いてあるポーチの中には私達の全財産が入っていますの。

ご面倒でしょうが、レッドホワイトの両師匠にお願いしてアプリコット村の為に使って頂くよう言伝(ことづて)を頼みますわ。

宝石はクリス商会のクリス・ポンダーに頼めば少し高く買い取ってくれると思うのだけれど、判断は皆さんにお任せしますわ。

重ね重ねの迷惑をお詫びいたしますの、ふふふ、では、ごめんあそばせ』




 パトリックとスコット、トマスの三人は顔を見合わせる。

 揃って額に嫌な汗を浮かべていた。


 パトリックが慌ててガンズに向けて言う。


「おい、ギルドマスター、馬だ馬! 変え馬も準備してくれ! 大急ぎで東の『死の荒野』に向かわなければならないのだ! 早く準備してくれ! 走れっ!」


「は、はい! お待ちを~!」


 ガンズが走り去るとパトリックは居ても立っても居られないと言った表情を浮かべながらアンナに聞くのであった。


「おい娘、確認するがエマ達が旅立ったのは二日前なのだな、昨日では無く、しかと二日前か?」


「はい、確かに一昨日です…… ごめんなさい」


 確認したパトリックは落胆のため息を吐くのである。

 その時、廊下を走って来るミランダの声が聞こえた。


「皆さーん! これをご覧になって下さーい! デニーさんの部屋にお手紙が有りましたー!」


『っ!』


 全員が振り返り、ミランダの手から手紙を受け取ったパトリックが中を改める。

 パトリックの顔が見る見る青褪め(あおざめ)て行き、不審に思ったスコットとトマスが手紙を引っ手繰って(ひったくって)慌てて読むのであった。


「ど、どうしたんですか?」


 尋ねたシンシアに黙って手紙を差し出す二人の顔も既に蒼白だった。

 シンシアと一緒に手紙を覗き込んだストラスが唸る(うなる)様に漏らすのであった。


「う、嘘だろ……」

お読みいただきありがとうございます。

感謝! 感激! 感動! です(*'v'*)

まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、

皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。

これからもよろしくお願い致します。

拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。

ブクマ、評価を頂けましたら狂喜乱舞で作者が喜びます^^

感想、レビューもお待ちしております。


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