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10. 令嬢、冒険者になる ③(挿絵あり)

本日一回目の投稿です^^

「え? なんですか?」


「マリア? にんじゃとは何ですの? 教えてくださいな?」


 アメリアの問いにマリアは答える。


「イーサン様のお話を聞く限り、東洋の国々で秘かにその存在が囁かれている、と読み本に書いてあった『忍者』の能力を持って居られると気が付いたのですわ、お嬢様! どうでしょうか、お嬢様ぁ! イーサン様の職業は『忍者』、いいえ、盛るとするならば『忍者マスター』、如何ですか? 『忍者マスター』イーサン! 格好良いでは無いですか?」


 アメリアは忍者を知らなかったのでハテナ顔を浮かべていた。


「それは、格好良いのでしょうか?」


 デビットが言う。


「お嬢様、言葉の響きは格好良いですよ、世間的にどうかと言うのは分かりませんが」


 当のイーサンが呟く。


「ニンジャマスターですか? まあ、私は出来得る限りのことをするしか出来ないので…… 因み(ちなみ)にこんな真似も出来ますが、ドロン!」


 一旦姿を消して、アメリアの背後に姿を現したイーサン、絶対東洋を舞台にした読み本を見た事があるだろうと確信したマリアがアメリアに言った。


「ほら、お嬢様、ノリノリですよ、イーサン様は忍者を分かった上でノリノリです! 『忍者マスター』で宜しいでしょう?」


「ニンニン!」

挿絵(By みてみん)


 アメリアは印を結んでいるイーサンを横目で見ながら言うのであった。


「え、ええ、ではイーサンは『忍者マスター』で宜しくてよ…… 最後にマリアですが、ここ迄の知識から察するに『賢者』なのでしょうか? 順当な職業では無いですか? 如何かしら、みんな?」


 この問い掛けには、マリア本人が大きな声で答えたのである。


「いいえ、お嬢様、私は賢者ではありません! メイドでありながらお掃除とお茶の準備しか出来ない私がお嬢様、アメリア様付きに抜擢(ばってき)された唯一の理由は、護衛、徒手空拳(としゅくうけん)での戦闘に()いて侯爵家随一の実力を持っているからですわ! 生まれつき有しているスキル、身体強化も併せれば、王都の格闘大会で負け知らずの実績を誇ります!


ですのでこのように名乗る事を御許し頂けませんでしょうか? 


『破壊者』、と…… 


さすれば我々の通り名は、『聖女(セイント)』、『守護者(ガーディアン)』、『忍者マスター(インサイドマスター)』、『破壊者(デストロイヤー)』となってバランスが取れると思うのですが? いかがです?」


 まずデビットが続けてイーサンが答える。


「並べてみるとなかなかいいじゃないか? どうですお嬢様?」


「ふむ、バランスは良いような? お嬢様?」


 アメリアは笑顔を浮かべて答えた。


「みんながそう言うのでしたら、私に否はありませんわ! では、その職業で登録する事と致しましょう! 向かいましょう! 冒険者ゲルドへ!」


「ギルドですわ、お嬢様」


「あら、失礼! 改めますわ! 冒険者ギルドへ!」


「「「はいっ!」」」




 冒険者ギルド。

 そう言えば各種ギルドと同様に登録者を保護しつつ、一定のルールを守らせる善意の組織と思えるが……

 実態は全然違っていたのであった。

 ハッキリ言ってならず者たちの吹き溜まり、人々が最後に辿り着く寄る辺、そんな場所であった。


 先程から、イレズミ塗れ(まみれ)の巨漢が入ったり出て来たりしている建物の前でジッと様子を窺っていた四人の中で、主人アメリアが遂に言葉にしたのである。


「行きますわよ、みんな、付いて来てくださいませぇ!」


「「「は、はいぃっ!」」」


 ガタン!


 ヤケに重い扉を開けたアメリアはギルド内部を見回すのであった。

 フロアの端に見おぼえた顔を見付けたアメリアはそそくさと近寄って丁寧なあいさつの礼を送るのであった。


「お師匠様方、ご挨拶いたします、徒弟アメリアです! 本日は冒険者登録に赴きました、宜しかったでしょうか?」


 大きな声で言われた新人冒険者、レッドとホワイトは狼狽え(うろたえ)ながら答えた。


「うわぁっ! ああ、夕べの子か…… びっくりしたよ」


「アメリアさんだったよな? 本当に冒険者に? マジかよ?」

お読みいただきありがとうございます。

感謝! 感激! 感動! です(*'v'*)

まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、

皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。

これからもよろしくお願い致します。

拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。


Copyright(C)2019-KEY-STU

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