7 魔術を覚えよう
ユリス[佐々木]は本を読む事でこの世界のことをしった。
この世界は今、二人の魔王と三つの国、二天魔王と三強国と呼ばれる国とが冷戦状態というのが分かった。
そしてこの世界は一つの大陸しかないため魔族と人族とが本当に睨み合っている状態だ。
いつ人魔対戦と呼ばれる全ての国を巻き込むレベルの戦争が起きてもおかしくない。
「ちっ、やっかいな時に生まれちまったな」
今はセシルがいないためユリスは舌打ちをする。
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ユリスは朝日が目に入り起きる。
「ふわー」
軽く伸びをしてベットから飛び起き、食堂に向う。
そこにではクリスタが朝ご飯を作っていた。
「おはようございますユリス様。
お顔はお洗いになられましたか?」
ユリスは目をこすりながら首を振る。
「それでしたらこちらにどうぞ」
クリスタはユリスの手を引きキッチンに置いてあるからの桶のところヘ手を引く。
「なんにもないよ?」
ユリスが疑問を口にする。
クリスタはそれにうなずき、手のひらをからの桶に向ける。
「ユリス様、見ていてくださいね」
手のひらに水色の魔法陣が浮かぶ。
その水色の魔法陣から水が出る。
ユリスはそれを見て目を輝かせる。
「うわー、すごい、すごい」
どうやらユリスは魔法に興味を持ったようだ。
その後の朝食でユリスは婆ちゃんに頼み込んだ。
「ばあば、まほうをつかえるようになりたい」
その申し出に婆ちゃんは軽く了承する。
「ああ、いいよユリスの頼みなら何でも聞くさね」
そんな婆ちゃんに皆、苦笑いしている。
朝食を済ませた後、婆ちゃんの部屋に行く。
婆ちゃんの部屋は書斎の隣にあった空き部屋だった部屋を使っているようだ。。
爺ちゃんは婆ちゃんに追い出され、冒険者ギルドに提供されている宿屋で泊まっているらしい。
ちなみに爺ちゃん婆ちゃんは高ランクの冒険者らしい、恐らく強い。
婆ちゃんの部屋はベットなどの最低限の生活必需品しかない。
その中のカバンを取って中を探り一つの水晶を取り出す。
「この水晶の上に手をおいてみな」
そう言われユリスは手を置く。
すると宝石が光ってからまたすぐにその光が収まっていく。
「貸してみな」
婆ちゃんはユリスから水晶を受け取りその水晶を覗きこむ。
「これはっ」
婆ちゃんが驚いている。
「さすがわたしの孫としか言いようがないね〜」
婆ちゃんは嬉しそうに言う。
ユリスは気になって婆ちゃんをせかす。
「ねえねえ、どうだったの?」
婆ちゃんは頷いて答える。
「うむ、ユリスおぬしは光·風·水との相性がいいようじゃ」
魔法には火・水・風・土・雷・光・闇と言ったものが存在する。
一般人は生活魔法と一つの属性がつかえるというのが普通、婆ちゃんでも二つだ。
「さて、ユリスの属性も分かった事だし魔法の使い方を学ぼうか。」
「うん!」
それに元気よく答える
「魔法の修行は厳しいよそれでもやるかい?」
「やるったらやるの!」
「よく言ったそれじゃあ始めようか。」
その日ユリスの頭はショートした。
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夜、俺が動ける時間帯に入る。
「よし、何も問題ないな。
さて、行くか。」
ユリスは、今日やった復習と言う理由で婆ちゃんの部屋に向う。
婆ちゃんの部屋に入ると、そこに婆ちゃんは居なかった。
今はどうやら風呂場に居るらしい。
周りを見渡すとベットの上に水晶が置いてあった。
ユリスはその水晶を興味本位で持ち上げる。
持ち上げた瞬間、水晶が光だした。
慌ててもとの場所に水晶を戻す。
戻したと同時に扉が開いた。
「おや?、ユリスじゃないかい。
どうしたんだい。」
風呂から上がって来たため婆ちゃんは肩にタオルをかけている、ちなみに婆ちゃんの年は単純計算で行くと三五から四五くらいの年だ。
「今日の復習をしようと思って」
用意しといたセリフを言う。
「そうだったのかい? それじゃあまた説明しようか」
婆ちゃんはベットの上に置いてあった水晶に気づく。
「ユミル?、もしかして使っちゃったのかい?」
(やべっ、バレた)
「ごめんなさい、触ったら光って」
「いいよ、謝ってくれたのならそれで。
まあ、あたしも注意しなかったのも悪いしね。」
婆ちゃんはそう言って水晶を持ち上げる。
持ち上げて確認した時、婆ちゃんは怪訝そうな顔をする。
「これ、あんたが持ち上げた時光ったかい?」
ユリスは首を傾げて頷く。
急に婆ちゃんはユリスを睨み杖を向ける。
「そうかいそうかい、なら
あんた、何者だい? 」
一瞬婆ちゃんが何を言っているのかわからなくなり気づく。
(どうして、バレた?)
「沈黙が答えってわけかい」
婆ちゃんの杖に白色の魔法陣が浮かぶ。
「ちょっと待って」
急いで婆ちゃんを止めて今の状況を説明する。
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ユリスの必死の説得によって婆ちゃんは理解する。
「はっはっは、つまり私にはもう一人孫がいたわけかい」
婆ちゃんがユリスの話を聞き笑っている。
「俺の話を信じるの」
「理屈に縛られて魔術師をやっていられるかね。
それにその魂の法則もあり得ない話じゃないしね」
そう言い婆ちゃんは笑う。
「それでどうやって気付いたの?」
「ん? ああそれは水晶を見た時、ユリスとは全く違う魔術回路だったからさ」
「魔術回路が違う?」
「ああ、あんたのはユリスのとは別物、もちろん属性の相性も違ったよ」
それを聞いて自分の相性が気になった。
「それで、俺の相性は?」
「闇·土·火の属性だね。
全くユリスといいあんたといい才能に恵まれすぎていて困ったもんだよ。
私の立場も考えてほしいものさね」
ため息を吐きながら悪態をつく。
「しかし、あれだね名前を作ったほうが良さそうだね。
同じユリスじゃあ、どっちがどっちか分かんないからね。
そうだ、名前といえば私もまだあんたに自己紹介をしていなかったね。
私の名前はマリーン爺ちゃんのクランケットとパーティを組んでるBランク冒険者さね」
「マリーンとクランケット」
ユリスは忘れない用に繰り返す。
自己紹介をおえたあとマリーンは少し考え込む。
「よし、あんたの名はライエール
どうだい夜の意味を表す言葉から取った名前さね」
「ライエール」
特に自分の名前にこだわって無かったためライエールはそれでいいかと頷いた。
10話くらいに名前のリスト作るわ