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6 ユリスの冒険 (夜)

 調査報告一日目

 今俺は夜に活動をしている。

 その活動とは毎日の日課である運動から始まり今では1階にある書斎へ向かうために行動をしている。

 まずは自分に与えられた部屋を出る。

 夜中のため、起きているのを見られるのはまずいかもしれないからこっそりと向かう。

 ユリスは誰かいないか周りを見渡す。

 「良しみんな眠っているな」

 ユリスが今いる場所は二階のため忍び足で階段ヘと向かう。

 「暗くてよく見えねーな」

 無理もない、転生者とは言え、なんの変哲もないただの子供の体なのだから。

 ユリスは何かに足の小指をぶつけた。

 とっさに口をふさぐ。

 「痛っ」

 (たああああああ)

 痛い、痛すぎる

 ユリスは痛さのあまり床を転げ回る。

 その時セシルの声が聞こえた。

 「ユリス様! いない? 気のせいか」

 とっさに小指をぶつけた物の影に隠れてやり過ごす。

 セシルは暗闇の中にも関わらず周りが見えているようだった。

 「くっふかく」

 ユリスは小指を押さえながら下ヘ階段を使い降りる。

 階段を降りて書斎がある部屋へと向かう。

 ユリスは先程の過ちをおかさないよう手探りで進んで行く。

 ユリスはゆっくりだが着々と進んでいる。

 そしてついにたどり着いた。

 ユリスはゆっくり扉を開ける。

 そこは真っ暗な部屋だった。

 「はっ俺とした事が、明かりがないと読めないじゃん。」

 

 その日は自分の部屋にこもり運動をして寝た。

 調査二日目

 今日はぬかりないようしっかりと自分の部屋にあったランプを持って行く。

 そして到着後気づく

 「このランプ火がないとつかねえ。」

 仕方なくユリスは食卓へと向かう。

 食卓を過ぎてキッチンに来た。

 「マッチ、マッチはどこだ?」

 キッチンを見て回る、しかしこの世界にマッチは無く生活魔術と言われる魔法で火を付けるためそんなものは無い。

 そんなことを知らないユリスはマッチを探す。

 そこでユリスは思いつく。

 「そうだ、火といえばコンロがあんじゃん」

 しかしそこは小さな石(魔石)がくぼみの中に置いてあるだけだった。

 調査三日目

 ユミルは今日もどこかに火がないか屋敷を探す。

 「こうなったらもうすでに火がついているランプを見つけるしかない。」

 とその時後ろから声がかかる。

 「何をしているのですか?」

 それはいまだにユリスに名前を読んで貰えず欲求不満になっているセシルだった。

 (さて、どうするか。)

 ユミルの背中に冷や汗が伝う。

 (これはやるしかない、ピンチを希望に変えるんだ。)

 「セシルお姉ちゃん、このランプどうやって使うの?」

 「はう」

 今日のセシルはひとあじ違った、今まで読んでもらえなかった名前がついに呼ばれたためだ。

 セシルはいまだにもだえている。

 少ししてすぐにセシルは持ち直し口を開く。

 「そのランプの使い方ですか。

 これはここに火の魔法を当てれば付きます。」

 ついでに消し方も教えてもらったユミルは書斎に向う。

 だがセシルも付いてきてしまう。

 「ユミル様、どこへ行かれるのですか?」

 (よし、これで行くか)

 「わたし本を読めるようになって皆を驚かせたいの。

 誰か教えてくれるひといないかな?」

 「なるほど、それでしたら私めにお任せ下さい。」

 セシルは即答する。

 (よっしゃ、釣れた、とんだちょろインだぜ)

 ユリスは書斎に行き、まずは適当に本を手に取ったそれをセシルに渡して読んでもらった。

 

#################

 

 セシルの日記

 私はいつも奥様のお手伝いをしています。

 しかし奥様は子供のユリス様の面倒を見てほしいと言われました。

 

 奥様は妊娠中の身、奥様の面倒は同僚のクリスタに任せます。

 初めてユリス様と出会ったのは屋敷の前で主様のお迎えに向かったときのことです。

 馬車に乗っていたユリス様は顔をひょっこりと馬車の窓から出しておられました。

 ああ、可愛い抱きしめたい。

 もう私はあなた様にメロメロです。

 そんなユリス様と次にあったのは玄関前でした。

 私は自己紹介をしてからユリス様のお付きとして仕事をまっとうします。

 ユリス様は歌を歌っておられました。

 もう可愛すぎてとろけてしまいそうです。

 ユリス様が転けそうになります。

 チャンスです。

 私はユリス様を抱きとめそのぬくもりを堪能します。

 しかしユリス様を持っていたら何やら理性のある目をされていたような感じがしました。

 私は首を傾げます。

 するとユミル様は私の手から降りてしまいました。

 「ありがとう」

 「はう」

 ああ、もう少しあと少しだけ。

 しかしもうおそすぎました。

 

 ユリス様についていき次に食堂に行きます。

 そこには私の同僚のクリスタがいました。

 なんと私の同僚はユリス様に名前を呼ばれました。

 「まだ、私は名前を呼ばれていないのに」

 おっといけませんついつい言葉が出てしまいました。

 クリスタはそれだけにとどまらずユミル様がクリスタに抱きつきました。

 「羨ましい、羨ましすぎる」

 嫉妬の目を同僚に向けます。

 

 ユリス様は二階に上がります。

 二階に上がろうとしていたユリス様が階段を踏み外しました。

 きました二度目のチャンスです。

 思わずガッツポーズをしてしまいました。

 そして私はユリス様を抱きしめます。

 ああ、母さん父さん、私を産んでくれてありがとう。

 

 ユリス様は最後の部屋に向かいます。

 そこの扉をユリス様は開けようとします。

 いけませんこの部屋にはあの日記が。

 この日記を死守するべく私は動きます。

 この日記は無事守れました。

 

 ユリス様はお婆様とお爺様をお呼びに行きます。

 「ばあばとじいじがおはなししてたから」

 ぐああああああああ

 まるで雷が落ちてきたかのように感じました。

 もうだめかもしれません。

 

 ユリス様は一向に私の名前を読んでくれません。

 私の名前を読んでください、お願いします。

 もう幻聴が聞こえる程にまでになってしまいました。

 そんな時のことです、あれは私は幻聴がしたので見に行くとそこにはユリス様がいました。

 幻覚でしょうか? 確認のためお声をおかけします。

 「何をしているのですか?」

 「セシルお姉ちゃん」

 ぐは···その時、私の理性が吹き飛びかけました。

 そしてユリス様は言います。

 「誰か教えてくれる人いないかな」

 なっ···私にユリス様を襲えと、襲えと言っているのですか。

 もちろんその話を離さないよう食いつきました。

 タイトルはこれで良いのだろうか

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