その14
間に合ったー!なんとか1月中に更新できました(汗)
傷害事件…その言葉が頭の中をぐるぐる回る。
真琴さんと話しをした少し後、先生の許可がでたのか
警察の方がベッドのところへ。
「ちゃんとお話ししなさいね?」
真琴さんは携帯をチラッと確認すると
そう言って少し席を外すと言いカーテンをくぐっていった。
真琴さんが立ち去ったのを確認した警察の方にはいろいろ聞かれた。
1.ぶつかってきた人を知っているか。
2.誰かに恨まれている覚えはないか。
3.後…「仁とは誰か」
ぶつかってきた人…
たぶんコンビニのATMで後ろに並んでた人。
恨まれる覚えはないけれど、あの人は…
仁さんを知っているようだった。
私から見た事実をありのままお伝えする。
でも彼のことを、仁さんの事をどう話していいのかわからず
困っているとカーテン越しに声がかかる。
「あの、少しよろしいですか?」
真琴さん?
「どうされましたか?」
警察の方が真琴さんに問いかける。
「もう一人の当事者が来ましたので。」
当事者?誰?
悩んでいるとそっとカーテンから顔を覗かせたのは…仁さん!!
どうして?仕事は?
忙しいんじゃなかったの?
顔に出てたんだろう。
仁さんは警察の方に軽く頭を下げると私の側にやってきた。
「真澄ちゃん、大丈夫…じゃないか」
「仁さん」
私のつぶやきに警察の方がハッと彼を見る。
「もう大丈夫だから、安心して少し休むといい」
「仁さん?」
「俺にまかせて。ね?」
仁さんはニコッと笑うとギュッと私の手を握ってくれた。
「大まかな事情はそこにいる駿河さんから聞きました。
仁とは僕のことです。」
「失礼ですが貴方は?」
「申し遅れました、槇原仁と申します。」
そう言って仁さんは警察の方に頭を下げる。
「こちらの水口さんとのご関係は?」
「お付き合いさせていただいてます。」
「ご職業は?」
「声優を生業としております。」
ナニコレ…
なんで仁さんがここまで聞かれなきゃならないの?
そう思っていると握られた手にキュッと力がこもる。
大丈夫だよと言わんばかりに。
「すみません、彼女を少し休ませたいのでお話しの続きは…」
「ああ、すいません、では廊下の方に。
水口さん、またお伺いすることがあるかもしれません」
「はい」
そう言うと一礼して仁さんと警察の方々はスッと出ていった。
残されたのは点滴の繋がった私と真琴さん。
「真澄ちゃん」
「あ、はい」
「さっき先生とお話ししてきたわ」
「はい」
「つかぬことを聞くけど今日ご両親は?」
「あー…二人共今出てます。今日帰ってくるかは…」
「やっぱりね」
「真琴さん?」
「真澄ちゃんが検査受けてる間にレナードに電話したの。
で、ご両親に連絡をと思ったのだけれど繋がらなくて」
「…すみません」
元々放任主義だった両親は、仁さんを見て安心したのか
前以上に仕事に励むようになった。
そんな中、帰宅が何日も無いというのも当たり前で。
「今日はうちに泊まりなさい」
「え?」
「打ってる場所が場所なだけに…ね。
夜中急変した時に一人だと困るでしょう?」
「いいんですか?」
「勿論よ」
「…お願いします」
「気にしないで?ああ、点滴もうすぐ終わるわね。
これが終わったらとりあえずは帰っていいらしいから
看護師さんにお知らせしてくるわ」
「はい」
カーテンの向こうに真琴さんが消えるとため息を1つ。
なんでこんなことになっちゃったんだろう…
落ちる輸液を見ながらただそればかり考えていた。
*
病院で会計を済ませ、また明日受診することを約束させられ
着替えを取りに一旦自宅へ。
真琴さんをあまり待たせるわけにもいかないので
慌てて荷物を詰めて戻る。
「じゃあ行きましょう」
タクシーの運転手さんに住所を伝え、真琴さんのお宅へ向かいながら
今回のこと、どうやって両親に説明したらいいのかを考えていた。
タクシーが止まると問答無用で真琴さんがお金を払う。
さすがに泊めてもらうだけでも迷惑なのに
さらにお金を出させるのは気が引けたので出そうとすると
にっこり笑顔で遮られた。
…この笑顔の時の真琴さんに逆らうな
本能がそう告げたので素直にお財布を鞄にしまう。
そして初めてお邪魔したお宅は…お宅はとってもいい香りでした!
「さぁ入って?」
「…お邪魔します」
生花が飾ってあるわけでもないのにとってもいい香り。
なんだろう…とっても優しい、温かい香り。
失礼だとは思いつつもキョロキョロ見回してしまう。
室内は北欧系の家具とインテリアでまとめられていて
華美ではないものの落ち着きとセンスを感じられる。
こういうデザインも素敵だなぁ
ほわーっと室内を見ていたら背後からくすくす笑う声。
「いらっしゃい真澄ちゃん、とりあえず何かお腹に入れなきゃね」
そう言うと真琴さんはキッチンへ
座ってなさいと言われたのでラグの上に腰をおろし
見るともなしに真琴さんの動きを見る。
「重たいものはダメだからスープにしましょうか」
そう言ってものの15分くらいで
見事な黄金色のコンソメスープが目の前に。
「え?真琴さん、コンソメスープって時間…」
「ああ、うち冷凍庫にスープストックがあるの。
忙しい時とか食欲がないとき便利よ?覚めないうちにどうぞ」
「いただきます」
「その間にお布団用意してくるわ。
飲んだら頂いたお薬飲んで寝ること。いいわね?」
「はい」
隣の部屋に消えた真琴さんを見送って、スプーンでスープをすくう。
温かいスープはまるで真琴さんのように
小さくなっていた私の心をホッとほぐしてくれた。
*
「じゃあ真澄ちゃん、気持ちが悪くなったら遠慮なく言うのよ?」
「はい」
「私は明日の準備をしてくるから。
ゆっくりおやすみなさい」
「おやすみなさい」
スープを飲み干すと同時くらいに真琴さんが戻ってきた。
お風呂はダメよ と言われ、しぶしぶパジャマに着替えると
お布団の中に押し込まれた。
わわわわわ お布団もいい香り。
お腹も温かくて、気持ちも温かくて
何より真琴さんが温かくて…知らず知らず私は眠りに落ちていった。
だから気が付かなかった。
真琴さんが隣の部屋でマグカップ片手にいろいろしていたことを。
交通事故の被害者として警察の方とのお話しはありますが
事件の被害者としての経験はありません(まぁねぇ)
なので少しおかしい所あっても見逃してくださいませ!
誤字、脱字ありましたらよろしくお願いします~ m(__)m
後、感想ください(←直球)
反応ないとモチベーションががが
こちらも合わせてお願いしますね!!




