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謎の人 Second Season  作者: 深緋
11/16

その11

どのくらい湯船でぼーっとしてたんだろう。


「真澄ちゃん溺れてない?大丈夫?」


ドア越しに聞こえた声で我に返る。


「だ、大丈夫です!」


「それならいいけど…気持ち悪くなったりしてないね?」


「はい」


「じゃあそろそろあがっておいで」


心配そうな仁さんの声。

…ああ、やっちゃった。


足音が消えていくのを確認すると勢い良く湯船から立ち上がる。

とにかく早くしなきゃ。


濡れた髪と身体を手早く洗うと、タオルを巻き脱衣所へ。

浴衣を再度身につけ、部屋に戻ると


「ごめんなさい。ちょっとぼーっとしてました」


まずは心配させちゃったことにごめんなさい。

ちょっと仁さんの顔色を窺うように見つめるとじっと私の顔を見つめる。


「本当に何もないね?」


「はい」


「確かにあの露天風呂は気持ちよさそうだったもんな」


「とってもいいお湯で気持ちよかったですよ!」


「じゃあ俺もひとっ風呂…ああ、仲居さんに朝ごはん頼んでおいたから

 向こうの部屋で着替えないようにね?」


「あ、はい」


タオルを肩にかけ、露天風呂に消えていく仁さんを見送ると

私は慌てて髪を乾かし始めた。


着替えをすませ、お化粧を始めると隣の部屋から声がかかる。


「お食事ご用意させていただきますね」


「あ、お願いします」


もうそろそろ仁さんもお風呂から上がってくるだろう。

それまでに支度を終えなくちゃ。


ファンデーションを上下に振り、いつもより若干早めにお化粧を始めた。




*




お化粧を終え、荷物を整理していると仲居さんから声が。


「お支度終わりました。お食事がお済みになられましたらまたお声がけください」


「ありがとうございます」


襖越しにお礼を言うと、すっと気配が消える。

仲居さん侮りがたし…


「真澄ちゃん?」


声に振り返るとお風呂上がりの仁さん。

あれ?髪の毛乾いてる?

そんな思いが顔に出てたのか


「真澄ちゃんほど髪の毛長くないからね。すぐ乾くんだよ」


とのお返事が。

ちょっとうらやましい。


「さぁご飯いただこうか」


「はい」


襖をあけるといい匂いが部屋に。


紙鍋?あ、湯豆腐!

本場の湯豆腐が朝からなんて豪華ー!


「ほら座って?」


くすくす笑う仁さんに促され、ふかふかの座布団の上に腰をおろした。




*





朝ごはん、大変美味しゅうございました。

湯豆腐に金目鯛の西京焼きにだし巻き卵等々…ああ、美味しかった。


今、私は嵐山にきております。

泊まった旅館からほんの少し足を伸ばせば嵐山。

荷物はそのまま旅館に預けて写真で有名な竹林を散策してます。


「…綺麗」


写真で見たままの光景。

観光用の写真でカメラマンさんの腕が良いせいか

実際に訪れてみたらちょっとがっかり…な所も多いけれど

ここは本当に写真のままで。


竹林から少し足を伸ばして天龍寺へ。

雲龍図の迫力にしばし時を忘れる。


渡月橋で人力車のお兄さんに誘われたのを笑顔でスルーし

旅館へ再度戻り、荷物を受け取りタクシーで京都駅に。


伊勢丹で京野菜ジャムと仁さんお勧めの阿闍梨餅を買う。

ジャムは日持ちするけれど阿闍梨餅は賞味期限が5日なので

メールで真琴さんにアポとって…


うん、大丈夫。

お土産もれはないはず!!

念のため京都限定の宇治抹茶のお菓子を2箱買って。


「真澄ちゃん、もう大丈夫?」


「お待たせしました。買い忘れないです。」


「じゃあ少し早いけれどホームに行こうか?」


「はい」


駅構内は人混みがすごかったので仁さんの後を遅れないようについて歩く。

ホームについて、駅弁を買って停車位置に一緒に並んで。


「じゃあ東京に戻ろう」


差し出された手にそっと手を差し伸べる。

ぎゅっと握られた手の暖かさ。

仁さんの優しげな笑み。



だから気が付かなかった。



そんな私達を見つめる幾つかの目があったことを。




お待たせいたしました。

ここからいよいよ動き出します。

頭の中の物語、上手く書き出せるかわかりませんが

精一杯頑張りますのでよろしくお願いします。


活動報告に書いてありますが諸事情ありまして

次話更新は来月になるかもです。



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