他の難民キャンプの状況
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「石材の納品クエストですね。ありがとうございます。向こうの建築現場に置いていただけると有難いです」
「解りました。石材はまだまだ必要ですか?」
「そうですね……。まだ必要になるのかなとは思いますね。今後は住宅建築以外にも、宿屋の増設が始まると思いますので。そちらにも石材を使っていきたいと考えております」
「宿屋の増設? 冒険者の数はもうありましたよね? まだ宿屋が必要になるんですか?」
「今後の為ですね。難民以外の冒険者を受け入れる方針で居ますので」
「……難民キャンプに難民以外を受け入れるんですか?」
「そう言う事になりますね。その方がお金が入ってくるわけですから。都市の価格よりも安く設定して、集客をしようかとは思っております。食堂も有料化してそこからも資金を回収できるようにしてしまった方が良いとは思います。冒険者の方々にのみ、外貨を稼がせるわけにはいきませんので。出来る事をやらないといけないとは思います」
なるほどなあ。宿屋を安くすれば、それだけ冒険者も利用するかもしれない。食堂も難民は無料で使えるが、他の客は有料でってなれば、多少はお金が入ってくるだろうしな。それは良い事だとは思うんだけど、難民と冒険者が交流することは良い事なのかが解らないんだよな。その辺がちょっとネックになって来るんじゃないかなとは思う。変な感情をぶつけられても困るし、交流はしない方が良いんじゃないかなとも思うんだけど、冒険者ギルドの職員的にはした方が良いと言う事なんだろうな。その辺はお任せしているから、何とも言えないんだけど。
「難民と冒険者の交流については解りましたけど、冒険者ギルドとの交流はどうなっているんですか? 上手くいっているんです?」
「そちらの交流は密かにやっている所です。大っぴらにやれば、領主様から止められかねないので」
「ああ、お貴族様が止める事もあり得るのか……。でも、密かにはやっているんだ?」
「そうですね。こちらの解体した魔物についても買い取って貰っています。……冒険者の方々には面倒をかけますが、こちらも外貨が欲しいので、密かにですが交流をしていかないといけないんですよ。なんにしても、この難民キャンプを成り立たせるのには、ある程度の資金が必要になりますからね」
資金なんかは確かに必要だろうとは思う。でも、大っぴらに交流できないのは痛いな。冒険者ギルドの職員なんだから、冒険者ギルドと交流できても良い筈なんだけどな。その辺はお貴族様次第って事になるのか。マジで足を引っ張ってくれるよな。何もしていないお貴族様のせいで、こうなっているんだから、マジで駄目だろう。というか、本気で何がしたいのかが良く解らないんだよな。普通はこっそりと難民を受け入れてでも、自分の領地を大きくしたいと思うのが普通なんじゃないかなとは思うんだがなあ。そうしないのは、シュツメルツ辺境伯家の影響力が大きいんだろうなって思うな。
なんにしても、やることは変わりないんだけど。俺は石材や鉄を入手して、何とかこの難民キャンプを盛り立てないといけない。それが出来る立場に居るんだから、しっかりとやらないといけないんだよ。……普段は1日活動して3日休む様な冒険者も、殆ど毎日活動してくれているしな。俺だって出来ることは協力していかないといけない。休みなんてそもそもそこまで必要のない戦い方をしているんだから、その辺は他の冒険者よりも楽が出来ているとは思うんだけど。
「でも、何とかなっているのは事実なんですよ。……正直、他の難民キャンプは悲惨ですよ? ここは活気がありますから。幾つか見てきましたけど、絶望している人が多かったからですね。ここの住民は皆が希望を持っています。その分だけ前に進めるとは思いますね。ここまで必死になって生き残りたいと思っているだけでも凄い事なんですよ。他の所は、下手をすれば破綻してしまうとは思いますね」
「……そこまで酷い物だったんですか? 正直、そこまで時間が経っていないのに、悲壮感で溢れているなんて良く解らないんですが。普通は何とか生き残ろうとするんじゃないんです? 特に難民になりたての時なんて。始めから諦めているような状況にはならないとは思うんですが……」
「酷い所は、都市や町から援助してもらって生き残っている場所もありましたよ? 既に生活していくだけの気力もないって場所がありましたからね。そこは辺境伯領でしたから、援助は見込めたとは思いますが、ここのように、自立して何とかしようとしている場所は無かったですよ。なんだかんだと貧富の差が出てきている状態でしたからね」
「……となると、冒険者は稼ぎを難民キャンプに入れてないって事ですか。それだと、結構やばいですね。ここは始めからこんな感じだったので、まだ良かったですけど。リーダーがしっかりしていたのもあるとは思いますね。ここの始めのリーダーは建築系の加護の人でしたから。皆で生き残ろうって感じの良い人でしたからね。その意思を受け継いで俺たちが色々としてきただけですし」
「その意思が素晴らしいとは思いますね。こういう時は皆で生き残ることを考えないといけないですから。個人で生き残ることも出来るのでしょうが、それでは生き残れない人も出てきます。それでは最終的には破綻しますので。こういう危機的な状況では、助け合うのが普通だとは思います。ですが、それも出来ない人たちが居ると言う事なんですよ」
他の難民キャンプはここよりも悪いのか。しかも助け合いが無しだと下手したら詰む人も出てくるだろうに。特別な技能を持っている人ばかりでは無いんだ。加護だってそれに見合った使い方をしなければならない。それが十分活用できるようにしなければならないとは思うんだけど、活用できない加護だってあるからな。詳しい事は言えないけど、全ての加護が有用だとは思わない方が良いんだよ。比較的使えない加護だってあるんだから。まあ、そんな人でも、雑用は出来るんだろうけどな。
「じゃあ、明日からも石材集めですか。暫くはそうした方が良さそうな感じですかね?」
「そうですね。何をするにも石材は欲しいと思いますし、石材の確保に務めてください。冒険者の方々でも、ゴーレム系統は苦手にしている人が多いですからね。そういった役割を担ってくれる冒険者が居るだけでも助かります」
「まあ、得意不得意は余りありませんからね。どちらかと言えば、ゴーレム系統の方が得意な方なんで。役に立てるなら良かったですよ」
お肉の確保の方が苦手なんだよなあ。ミンチにしてしまう事が多いから。ゴーレム系統は多少吹き飛ばしても良いから楽なんだよ。俺にはそっちの方が戦法的にあっているんだよな。こういうのも冒険者の得意不得意で片付けて良いものなのかは解らないけどな。出来る事をやっているだけだしなあ。冒険者としてよりも、人間としての方が色々と求められているよな。その方が大切だと思う。冒険者の立場よりも、大切なんだと思うよな。
まあ、なんにしても、暫くはストーンゴーレムを狩るのが最優先だ。ついでにアイアンゴーレムも狩って、鉄を入手すると。錬金術師も増えたし、色々と出来ることは増えてきているよな。なんだかんだと人材は集まっているんだ。何とかなるとは思うんだよ。これで人材が居なければ、詰んでいただろうからなあ。本当に人材は大事なんだよ。加護って大事なんだよな。これを切っ掛けに、自分の加護の使い方をマスターしてくれると一番いいよな。




