思っていたよりも難民が多く来る
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「おーい。こっちだこっち。建材を持ってきてくれ!」
「ここで良いかー?」
「そこでも良いから置いておいてくれ! とにかく数が欲しい!」
「そっち回れ回れ! こっちは良いから!」
「これはまだ生木だって言っただろ! 掘っ立て小屋を作るんじゃねえんだぞ!」
「石材をこっちまで運んでくれ! 基礎に使いたいんだ!」
現在、住宅建設の真っ最中だ。単純労働者は結構な数いるから、建築は順調なんだよなあ。……こんなに遠いのに、難民が何回もやってくるんだ。最初に建てた住宅だけでは足りなくなってきたので、追加でどんどんと建てている。まあ、宿屋だけは部屋が余っている状態なんだけどな? そっちはメインが冒険者だから、住民を過ごさせるのは違うだろうと言う事で、借り宿って感じで住んでもらっている。建設ラッシュが止まらないんだよなあ。
俺も最近はまた石材集めに奔走している。ついでに鉄も持ってきてくれとは言われているんだけどな。鉄も結構使う様になってきたんだよ。なんだかんだと鉄も必要になるからな。モルタルだけでは無理な事もある。釘なんかも作って貰わないといけないからな。細々とした作業が幾らでもあるんだよ。マジで仕事が無くならない。
なんでまだ難民がやってきているんだろうな? 商人は来ないんだよなあ。正直、エニュール商会だけでは厳しいので、もう2、3商会くらい来てくれても良いんだが。大商会は無理だ。絶対に来ない。そもそも大商会は支部が各所にあるので、来たとしても中規模商会なんだよなあ。それでも良いから来て欲しい所ではあるんだけど。エレンさんがこの街の中心人物なんだけど、常に商売に出ていて居ないからな。交代で行けるようにしたいとは思っているんだよ。
何をするにも手が足りない。単純労働者だけが余りがちなんだよな。頑張って採取を覚えて貰っている所なんだけど。採取も才能だと言う事は解ったからな。誰でも出来る訳ではないと言う事が解った。身をもって解った。俺には採取の才能が無い事も、解った。皆には頑張って貰いたいな。お金以外は何とかしてみせるんだよ。お金は冒険者組が何とか稼がないといけないんだけど、……割と稼げているんだよな。だからエレンさんが常に商売に出かけているんだけど。お金が無ければ、商売は出来ないからな。買い付けもそうなんだけど、転売で儲けないといけないから。村から町へと商品を運ばないといけない。それが商売だからな。原資は幾らあっても足りないって状況なんだよ。
街に回っているお金も徐々にだけど増えてきている。支給されないと稼ぎがない人たちが多いんだけどな? いずれはクエストでもお金が稼げるようになれば良いんだが、それは中々難しい。そして、貧富の差も出してはいけないからな。冒険者だからって優遇される訳にはいかない。この難民キャンプは1つで家族なんだよ。そういう経営をしないといけない。まあ、参加しない人が居ないだけでも朗報なんだけどな。絶望して働かない奴らも出てくるのかとは思ったが、意外にも何とかなるものなんだよな。そういう人は出て来ていない。
出てきたら即刻叩きだすことをする訳なんだが。そんな奴には生きる資格がない。たとえ冒険者として稼げなくとも追い出すつもりはない。やる気があるのであれば、何とか使い物にはしてみせる。だが、やる気がないのであれば、話は別だ。やる気がないなら死んでもらうしかないんだよ。そんな余裕は今の俺たちには無い。余裕を確保するには、ある程度の時間が必要になる。まあ、やる気だけで何とかなるんだから、振りでも良いからやる気を出せって事なんだよな。まだ叩きだしたことがないだけマシなんだけど。
「おう。石材だな。ここに積んでおいてくれ。明日も使うからよ」
「それは良いんだけど、木材は大丈夫なのか? まだ流石に切ったばかりだと使えないだろう?」
「まあなあ。それは都市から買って来るしかないからな。いずれは自給したいが。木材を使うには最低でも2か月はかかるからなあ。切ってすぐ使うって訳にはいかないんだよ。それなりの薬品も使うしな。錬金術師が居てくれて助かる所なんだよ。本来だと、1年間は使えないからな。それを短縮出来るだけマシなんだよ」
「そんなものなのか。詳しくは良く解らないが、2か月後まで建築ラッシュが続くと思うか?」
「続くだろうな。そろそろ冒険者ギルドの連中が逃げ仕度をしているころだ。丁度そのくらいに木材が必要になってくるだろう。多分だが、冒険者ギルドもかなりの平民を連れてくるだろう。こういう状態だって事は、向こうも解っているだろうからな。ここくらいじゃないのか? まともな建築までやっているのは」
「それは、そうかもしれないか。そもそもそういう平民が揃っていることの方が珍しいか。とりあえず逃げたは良いが、職業のバランスも何もあったものじゃないだろうし。そもそも建材をこうやって入手できているのかも怪しい場所もあるだろうからな。特にここは木材と石材には困ることはないだろうが、そうじゃない場所も沢山あるだろうし」
「そういうこったな。冒険者ギルドの奴らが来ても良い様に、建材を集めないといけないからな。暫くは石材の供給を頼むわ。木材は初期の奴はそろそろ使えるようにはなってくるだろうからな。そっちで何とかしてみるが」
冒険者ギルドの人の為の家も必要になるからな。……当初よりも多くの難民が来ているんだよな。もう少し少ない物だと思っていたんだけど、そうでもないらしいから、もしかしたら、掘っ立て小屋を作っても足りないかもしれない。何人来るのかが解っていれば良いんだがなあ。そして、なんだかんだと暇な夜が多いので、そう言う事をやる人も増えるんだよなあ。そうすると赤ん坊が出来るから、もっと建築が必要になってくる。まあ、その頃には手頃に資材が手に入るようにはなっているだろうが。今が一番必要なんだよな。色々と。
俺もなんだかんだと忙しい日々を送っているが、冒険者というか、開拓民って感じなんだよな。なんというか、こう、別のジャンルのゲームに手を出した感覚があるんだよ。冒険者という便利屋をやっているような気がするんだよな。まあ、始めから冒険者は便利屋ではあるんだけど。討伐だけが仕事じゃないからな。本来の冒険者はそうなんだよ。討伐だけが冒険者の仕事じゃないんだよな。
まあ、そもそも討伐以外はさせてくれないんだけど。買い取ってくれるだけでもまだマシなんだよなあ。お貴族様から止められたらしいから。本当は余っている労働者に冒険者になって貰って、都市の中の仕事をやって貰おうかと思っていたら、禁止措置を食らったんだよ。面倒だけど、従わないといけないからさ。非常に面倒なんだけど。
どうにもこっちの街にお金が流れ込まない様にしたいらしいっぽいんだよな。そんな事はさせないぞと言わんばかりに討伐依頼を受けている訳なんだけど。冒険者ギルドはそこまで非協力的な訳ではないから、まだマシなんだよなあ。お貴族様がクソなだけで。
まあ、一部の住民からは苦情が出てきているとは聞いている。難民キャンプの方じゃない。都市の方だ。自分たちよりも良い生活をしているという苦情が出てきているんだよ。貧乏人よりは良い暮らしをしているのは間違いないからな。こっちは全員が苦労して生活しているが、食料品や日用品はタダで支給されるからな。一部の人たちよりは暮らしやすいのは確かなんだよ。でも、難民になりますかって言うと嫌だって言うんだよな。




