クエストで採取
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「建築系の加護ってすげえのな……。数日でここまでやるのか……」
「まあ、材料があったらな。無かったらこうはならねえ。無制限になんでも入るストレージの加護で、本当になんでもかんでも入れてきたお前の様な奴が居なかったらこうにはなってねえよ。俺の場合は廃材集めしか出来なかったからな」
とはいってもだ。木材は乾燥させないと使えない縛りがあるとはいえ、ここまでするのかって感じだな。何でもかんでもストレージの中に放り込んでおいたが、こうやって使い込んでくれるとここまでになるんだよなあ。……後は本当に石炭があれば、何とでもなってしまうとは思うぞ。鍛冶師の炉だって作れてしまっているんだからな。鉄が加工できれば、一気に発展できると思う。人的資源もそこまで無かったのに、本当に街が出来るとはなあ。
「後はリーダーであるエレンさんが行商で何を仕入れてくるのか、ですか。最低でも石炭は欲しい所ですが、食料も限界があるから早めに欲しい所ですよね」
「まあ、最低限でもそれだな。石炭と食料があれば、後は何とかなる。仕事に関しても作ろうと思えば作れるからな。クエストが上手く機能している。まあ、問題は金だけだ。それは冒険者にしか出来ない事だからな。こっちの街で金を回すには、まだまだ足りないものが多い。一番足りないのは人口なんだがな。数百人程度じゃあこの程度までが限界だ。これでもう少し都市と交流できれば話は変わったんだろうがな」
「その辺もお貴族様に封じられましたしね……。本気でクソだな。もうちょっとこっちの事も考えろよな。こっちだって難民になりたくてなっている訳ではないんだよなあ。ちょっと住んでた都市が住めなくなっただけなんだよなあ。なんでこんな目に会わないといけないのか。ちょっとお貴族様の屋敷にでも襲撃しますか?」
「止めろ止めろ。クソの役にもたたんわ。まあ、精々良い様にやってやるしかないな。明日はどうするつもりなんだ? とりあえず、石材についてはこれで十分だ」
「適当にクエストでも漁ろうかとは思っていますよ。冒険者ギルドで稼いでも良いんですけど、クエストも早い所消化しないと不味いでしょ? 特に面倒そうなのからやっていこうとは思っています。俺で何処まで力になれるのかは解りませんけど」
「あの中から選ぶんだったら、薬草の採取だな。それが一番面倒で、一番時間がかかる上に、何時必要になるのかが解らないからな。しかも有ることが確定していないから、本気で面倒な依頼になる。森の中でさまよう事になるからな。ストレージの加護なら余裕なのか?」
「いやあ、そこまで万能では無いんですよね。名前は解りますけど、それでどうなのかまでは自分で判断しないといけないですからね。とりあえず、その辺にある物を一切合切仕舞ってみてから整理をする感じですか。まあ、何処にでもある薬草だと思うからこそ、リストに入っているんだろうとは思いますよ? ……多分ですけど」
面倒な依頼なんだよ。何処にあるかも解らない。形もよく知らない薬草を探さないといけないんだから。それらが得意な冒険者も居るんだけど、全部を知っている人は居ないとは思う。まあ、だから俺がやろうとは思っているんだけど。ストレージの加護を使えば、比較的に楽だとは思うんだよな。当てもなく探すよりは、何もかもを飲み込むストレージでの採取の方が楽だと思う。
戦闘は他の冒険者でも出来るんだから、そっちに任せておけば良いんだよ。でも、なんだかんだと難民の数も増えてきているんだよな……。これで冒険者ギルドの人材が来てくれれば、本当に助かるんだけど。商業ギルドの職員? 多分だけど、難民認定されないんじゃないかなって思うんだよなあ。その辺に置いておくべき人材では無いんだよなあ。冒険者ギルドは知らないけど、商業ギルドは割と事務的な事も出来るので、難民キャンプにも欲しいんだけど。
まあ、出来る事からやりますかね。と言う事で、クエストの確認に来たんだけど……。
「……なんか前よりも薬草の種類が増えてないか?」
「ああ、それですか? それならメルベルメさんが増やしてましたよ。この辺で採取できたそうなので、クエストにも乗せるんだって言ってました。葉巻に使うらしいですよ? 詳しくは知りませんけど、冒険者には必要だからって事で、準備しているみたいです。因みに葉巻はここに卸してもらっているので買えますよ? なんかレイウードさんが使う用ってのも置いてくれてあるみたいです。素材が無いので、これ以上は無理だって言ってましたけど。でも、この辺にある素材らしいので、頑張って採取をお願いします」
「あー、この辺にあるって事は確定しているのか。それなら闇雲に探すよりはマシか。解った。とりあえず、採取をしてくる。後は、木材はまだまだ必要なのか。これも木を伐って来るか。ある程度の事はやってくるつもりだけど、専門的な事は解らないから、仕分けなんかは頼んでも良いのか?」
「ごめんなさい。仕分けって言っても、解らないので、仕分けからお願いします」
「あらら? まあ、そうか。冒険者ギルドの職員が早く来て欲しいな。運営状況なんかも見て貰えるし。そもそもそういう運営のノウハウがあるんだから、来てくれると助かるんだけどな……。ここまで来てくれるのかが怪しいけど」
「他の冒険者さんは多分来るって言ってますよ? 冒険者ギルドの職員も数が多いですから、なるべく分散しないといけないだろうって言ってました」
「それは、そうか。1か所に行くのは効率が悪いか。了解。まあ、こっちでも何とかするよ」
「よろしくお願いします」
さて、森に入る。そうして、草の1本も逃さない様にストレージの中に仕舞っていく。そうした草を名前順に並び変えていく。それをひたすらくり返す。……正直な話、面倒なので出来る人がやってくれれば良かったんだけど、採取系の冒険者が少ないんだよなあ。大抵が戦闘系に偏っているのである。だから俺でも出来るならって事で採取に回ったんだけど、非常に忙しい。面倒くさい。でも、他の人よりは楽なんだろうとは思う。……ひたすら多くを仕分けするだけだからな。大半は頭の中で終わるんだから。ぐちぐち言う前に労働をしろと言う事なんだよ。葉巻にはお世話になっているからなあ。軽視できないんだよ。薬草の類は本当に訳が解らない。植物の名前なんていちいち覚えていられるかってんだ。そういうのが得意な冒険者が居れば良いんだがなあ。都市の冒険者にはいると思うんだけど、こっちには少ないんだよなあ。都市の冒険者が無償奉仕であるクエストを請けてくれるだなんて思わないし。
「でも、意外にあるな。思った以上にある。まあ、半分以上が知らない名前なんだけど。これってそもそも薬草なんだろうか? ただの雑草なんじゃないのか? 雑草狩りをさせられているんだろうなあ。直ぐに生えてくるだろうから問題ないとは思うけど。……一応雑草かどうかの確認も必要か。もしかしたら必要な素材なのかもしれないし。こっちで判断するのは危険だよな。有用かどうかの判断なんて出来ないし」
そんなこんなで何とか採取を熟した。……8割は雑草だったらしいが。寧ろ2割は薬草なのか……。そんな草が何処にあったのかは知らない。しらみつぶしに探しただけなんだよなあ。俺には採取の適性は無いのかもしれない。ストレージの加護があるだけまだマシなんだろうなあ。採取も才能が必要であると言う事が解っただけでも収穫なのかもしれない。暫くはやるんだけど。




