火山が噴火
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盗賊たちを蹴散らしながら帰って来た訳なんだが、……酷い有様だな。外壁は無事だったが、中が酷い。色んな場所で家屋の倒壊が起きている。震源地はここだろうからな。震度5強はあったんじゃないか? そんな感じだと思うんだが。空からは火山灰が降り注いでいるし、もうここには住めないな。メギル鉱山が活火山に変化したんだから。今までは噴火しなかったのかもしれない。けど、今は噴火してしまっている。地震で活火山になってしまったのか、活火山になったから地震が起きたのか。今となっては解らない。まあ、これでは住めないって事にはなるんだけど。
「良かった。商会は無事でしたか。とりあえず、無事なのは良かった。荷物を用意して冒険者ギルドへ行きましょう。報酬を支払わなければならないので」
とりあえず冒険者ギルドへと移動する。そこで報酬をやり取りした後、色々と聞かされることになった訳なんだが。もう解っている通り、メギル鉱山への入山は出来なくなっているらしい。今は勝手に入る分には構わないが、冒険者ギルドとしては、買い取りなんかは行えないと言われてしまった。まあ、そうなるよな。ここから避難しないといけない訳だ。逃げないといけない訳だ。もうこんな場所に住めないからな。
「さて、今の話を聞いて、逃げなければならなくなりました。僕としてはこのまま依頼を継続させてもらい、別の町へと避難しようかと考えてますが、どうしますか?」
「俺はついて行くぞ。そもそもメギル鉱山に入山できないのであれば、ここに居ても意味がないからな。アイアンゴーレムを入手したところで、だからな。加工してくれる人が居ないとどうしようもないし。このまま逃げることに賛成だ。だけど、出発は明日にしてくれるか? 色々と伝手を辿って、避難しないか聞いて回りたい。その分はこっちで依頼料を出してもいいと思っているんだが、どうだろうか?」
「こっちもこれ以上の活動は無理だからな。逃げるしかないが、当てもなく行くよりも、護衛依頼をしながら別の地域に行く方がいいだろうとは思う。俺たちも知り合いに掛け合ってみて、一緒に避難できるかどうかを確認したい」
「護衛依頼じゃなくて、もう避難で良いんじゃないか? 常識的な範疇なら避難民も受け入れてくれって感じだな。馬車は今回の盗賊から奪ったものもある。それを考えたら、ある程度は避難できるんじゃないか? 俺も知り合いには声をかけたい」
「そうですね。……一緒に避難をすると言う事で、依頼料なんかは無しで行きましょう。とりあえず、安全だと判断した場合は、降りても良い様にしましょうか。まずは遠くまで避難をしなければ――」
……ゴゴゴゴゴゴゴ
「うわあああああ!!」
「こ、これはああああ!?」
「……震度6弱って所か。とりあえず落ち着け! 落ち着かないと話も出来ない! 冒険者ギルドは大丈夫だ! そんなに簡単には倒壊しない!」
「だから、なんで落ち着いていられるんですか!?」
「落ち着かないと話も出来ないからだ。周りを確認しろ。問題ないだろう? だから落ち着け。地震だけだ。まだ何も起きちゃいない。だから安心しろ。とりあえず話を進めるぞ?」
「わ、解りました。……ふう。では、避難の方の話をしましょう。出来るだけ早く避難をしたいですし」
そんな訳で、ここにいる面子と、エニュール商会の面子、それとここにいる冒険者の知り合いに声をかけて、避難したい人は皆で避難すると。そういう感じになるそうだ。……盗賊被害は多くなるだろうな。火事場泥棒が一番儲かるんだ。というか、宿屋ももうやっていない可能性がある。逃げて空き家になっている可能性も十分にあるな。そもそも屋台もやっていないだろうし。冒険者ギルドや商業ギルドの職員も、撤退の判断が出たら、皆順番に避難をするんだろうし、冒険者ギルドや商業ギルドの面子を誘う必要はない訳だ。彼らは自分たちで逃げるだろうからな。
となると、俺の向かう先は決まっているな。避難しているかと言われると、微妙な人だからなあ。なんだかんだと残っているような気がする。肝が太すぎるからな。即逃げる様な事はしないような気がするんだよ。
「いらっしゃ~い。やっぱり来たわねえ~。さあ入って入って~」
「とりあえず、明日には逃げるから、荷物を纏めて逃げるぞ。家族も居るんだろう? 逃げる準備は出来ているのか?」
「出来ているわよ~? 何処に逃げるってのもあるんだけどねえ~。火事場泥棒さんも怖いし~、避難するなら冒険者ギルドの職員と一緒に逃げれば良いとは思っていたのよ~。それに~、依頼の品もあるしねえ~。受け渡しをしないといけないでしょう~?」
「……いや、それは大変ありがたいんだけど、普通は逃げるよな? 伝手がない訳ではないんだろう?」
「ない訳ではないって事は~、殆どないのと同じなのよ~。誘ってくれる人も居なかった訳だしねえ~。それに~、もう領主様は逃げてしまったしねえ~。大きな伝手に置いて行かれたのよ~」
「……監視対象になっているのに、それを放置して逃げ出したのか? 普通は領主が最後まで残るのが基本なんじゃないのか?」
真っ先に逃げてどうするんだよ……。無事に避難民を逃がしてからだろうが……。まあ、いいや。今後、お貴族様には頼らない様にしないといけないと。そうなると、辺境伯領は出た方が無難なんだろうか? 何処に行きたいとかは特に無いんだよな。地理も解らないし。
「それで? 他に避難させたい人とかは要るのか?」
「いるわよ~。何人か伝手で逃げられないかって言ってきた人たちが居るんですもの~。こっちも伝手が無いから~、断ったんだけど~、逃げる準備があるなら逃げるわよ~?」
「じゃあ、明日にでも逃げるから、その人たちも集めてくれ。場所は南門だ。そこから南下する。とりあえず、遠くまで逃げるから、何処に行くかは解らないけど、護衛も何とか集まっているからその辺は安心してもいいとは思う。ただ、流石に大量に逃げるわけにはいかないからさ。出来れば20人以下にしてほしい」
「そんなに居ないから安心して良いわよ~? 精々が10人程度ねえ~」
「それだけで良いのか? もっと色々と関係各所の人に声をかけると思っていたんだけど」
「交友関係はそこまで広い方じゃ無いのよ~。仕事の付き合いはあるけどね~」
「……そうか。じゃあ、朝に南門で。遅かったら置いていかれるから、急いでくれ。大体日が昇ってから2時間後に出発する予定で居るから」
「そのくらいなら大丈夫よ~。こっちも準備していかないといけないわねえ~。まだ持てるものがあるんでしょう~? 加護がストレージなんだもの~。有効活用しないと損よねえ~?」
「まあ、俺で持てるものなら持つが。……何を持てば良いんだ?」
「まずは武器でしょう~? 鉄が最後だからって~、一杯購入したのよ~。それで貴方の武器を沢山作ったのよ~。それは持っていってもらえるでしょう~?」
「……正直助かる。鉄の入手手段を今後どうしようかと思っていたからな。武器があるのは助かる」
「それと~、魔眼関係の資料も必要でしょう~? まだ研究するんだもの~」
ああ、それは必要だな。魔眼関係の資料を置いていくなんてあり得ないな。まだまだやって貰わないといけないことが多いってのに、こんな事態になったんだからな。全く。活火山だとは普通思わないだろう? でも、逃げるんだから、かなりの距離を移動しないといけないよな。火山灰の影響ってかなりの広範囲って聞いた事があるし、逃げるにしてもそれは考慮しないと。




