久しぶりの錬金術店
OFUSE始めました。
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ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。
https://rukeanote.hatenablog.com/
さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。
https://twitter.com/rukeanote
「今回は本当にありがとうございました。前回も助けて貰っておいて何も返せないのが不甲斐ないですが」
「いえいえ。こちらとしても盗賊討伐が出来たことはメリットでしか無かったので。死体が確保できたので、個人的な依頼が何とか完了できそうです」
「死体を要求される依頼ですか。……医学的な方面でしょうか? 回復魔法使いは結構死体を要求することがあるとは聞いていますが……。回復魔法使いの伝手があるのですか?」
「いえ、回復魔法使いでは無いですね。錬金術師の方から依頼を受けていたんですよ」
「錬金術師ですか。まあ、死体くらいは弄りそうな職業ですし、そうなのですね。もし、回復魔法使いに伝手があるのでしたら、僕にも紹介してもらいたいなとは思ったのですが」
「残念ながらありませんね。ですが、それほどまでに貴重なんですか?」
「ええ。大金を積まないと治療すら受けられないとは言われていますから。……大体は領主様に召し抱えられてしまいますからね。生き残れば騎士団は不滅だと言われているのは、回復魔法使いを多く抱え込んでいるからですね。今回のように、300人以上も殺されるのは想定外なんでしょう」
「まあ、死んだら戻って来ませんしね。回復魔法使いですか。伝手が欲しいのはそうなんですけど、この都市にも居るんですか? 個人で営業している人が?」
「いない訳ではないらしいですよ? 詳しい事は知りませんが。でも、保険として知り合っておきたいじゃないですか」
「なるほど。確かにそうですね。俺も戦えなくなるのは困るので、知り合えたらそれはそれで良さそうですね」
回復魔法使いか。領主の紐付きなんだろうなあ。個人でやっているのは、まあ、大金が欲しいとかそういう人なのかね? 金に困ることは無いんだろうし、良いよな。でも、大金でしか治さないのは何か訳があるんだろうか? 回数制限があるとかなのかね? 何かしらのデメリットがあるんだろうか? 詳しい事は知らないけどさ。加護なんだし、無制限に使えても良いとは思うんだけどなあ。
まあ、そんなこんなでエレンさんとは別れて、メルベルメ錬金術店へと向かう。久しぶりに来たな。30日ぶりだ。それだけの長旅だったからな。得られるものは大きかったと思う。金額はどうでもいい。実験できる死体が報酬なんだから。それが手に入る機会があったのが大きい。
「こんにちは」
「いらっしゃ~い。目的の物は~、手に入ったのかしら~?」
「バッチリと。盗賊の死体が39体。内2人が女性の死体だ。保存状態も悪くないから、大丈夫だと思うぞ」
「良かったわ~。研究が滞ると思っていたもの~。死体は結構有用なのよ~? 欲しい人は欲しいのよ~。私みたいにねえ~」
「まあ、困る物では無いって事だよな。それで? 研究はどんな感じなんだ?」
「とりあえず~、目の事を調査していて~。色々と解ったことがあるわね~。でも~、流石に加護の様な性能は~、着けられそうには無いわね~。でもでも~、見えないものを見えるようにする事は出来るとは思うわねえ~。まあ~、それには~、脳も弄らないといけないかもしれないんだけどねえ~。でもでも~、弄り甲斐はあると思うわよ~。今回の死体で~。色々と実験が出来るわねえ~。更には~、一部の魔眼~? には出来そうなのよねえ~。培養方法が見つからないだけで~、形には出来そうなのよねえ~。それでも~、加護に比べれば~、何段階も落ちるとは思うわねえ~」
「流石に加護を超えるのは不可能なのはそうだろうな。加護を超えられたら、凄い事になるのは解り切っているからな。でもまあ、ある程度の魔眼には到達するのか。魔法が使えるようになったりはするのか?」
「それは無理ねえ~。魔力が見えるようにはなるとは思うけど~、そこからの性質変化には~、加護が必要な気がしているのよねえ~。まだ実験もまだだから~、魔法が使えるようになるかもしれないけどねえ~。でもでも~、流石に神の模倣は無理ではないかとは~」
「魔力が見えるのは助かるな。多分だけど。魔力がどんなことに作用しているのかが観測できれば、色々と捗るとは思うんだよなあ。それが出来そうなのは何よりだな。それと、動体視力に関してはどうだ? 眼だけで何とかなるのか?」
「眼だけで何とかなるわよ~? でもでも~、反応するだけなのよねえ~。それを体に教え込むには~、脳を弄りまわすか~、訓練が必要だとは思うわよ~? 手軽に強くなるのは~、無理だと思うのよねえ~」
「そりゃそうだよな。何事も上手くはいかないって事なんだろうな。解った。良い感じに作ってくれれば良いとは思う。後はこっちで使い方を考えてみるから、そこまでは何とかしてくれとは思うな。俺でも使えるようになるのかは解らないが」
「それは大丈夫よ~? 移植する際には~、回復魔法使いの手を借りるから~。痛くない様にしてもらえるようにはしているからねえ~」
「ん? 回復魔法使い?」
「そうよ~。移植は~、錬金術では無理だもの~」
「でも、高額を要求されるんじゃないのか?」
「ああ~。そのことねえ~。治療に関しては~、領主様が~、金額を決めているからそうなるのよねえ~。でもでも、移植に関しては~、治療行為とは違うから~。そこそこのお値段でできるのよねえ~。抜け道でもあるんだけど~。無理は通せるのよ~」
「ああ、そう言う事か。領主が金額を決めていて、回復魔法使いではどうにも出来ない訳だ。制限が何かある訳でもないんだよな?」
「特に無いわよ~?」
「じゃあ、金さえ払えれば、治療は受けることが可能だと言う事か」
「それなりの伝手は必要だけどねえ~。皆お抱えだもの~」
「それはそうか。まあ、良い感じに培養出来たら、頼んだ。良い感じの目を頼む」
「任せなさ~い」
回復魔法使いの伝手はここにあったのか。まあ、気軽には治療できないんだろうけどな。費用が糞高いとかありそうだし。領主が勝手に決めている価格でやらないといけないって縛りがあるんだろうなあ。民間にも解放してくれとは思うけどな。その方が冒険者が強くなると思うんだけどな。リスクを取りやすくなるし。デメリットが特に無いのであれば、そうした方が良いとは思うんだけどな。……逆に忙しくなりすぎるのが困りどころではあるかもしれないけど。欠損レベルの治療をするならともかく、かすり傷の治療は必要なのかって議論は出てくるか。無制限であっても、やりたいこととやりたくないことはあるよな。
まあ、何かあったら頼ろうか。そう言う事で、いいだろうな。伝手があるって素晴らしいな。まあ、それよりも魔眼の実験はしないといけないとは思うけどな。良い感じに死体が集まったんだから、何とかなるんじゃないかなって思うんだよな。今でも十分な性能の魔眼くらいは作れそうな気がしているんだけど、気のせいだと言う事にしておく。なんでそんな事まで解っているんですかねえ? もしかして、既に自分で実験してないだろうな? その可能性もあり得るんだよなあ。まあ良いけど。
完成したら色々と出来ることが増えると思うんだよな。魔眼使いなんてかっこいいじゃないか。1度や2度は憧れるよな。出来ることが増えたら、色々とやりたいこともあるし、実験が出来ると思うぞ。魔法ももしかしたら使えるかもしれないし。まあ、使えたらいいなあ程度の話ではあるんだけど。既にストーンバレットは使えるからな。属性的にはどうしようか。水属性当たりが一番使い勝手が良くなるかもしれない。まだまだ研究してみないと解らないことだらけだけどな。




